エアプランツ(チランジア)の育て方!超重要な水やりの仕方と頻度
2025/8/4
エアプランツ(チランジア)の基本情報
科・属 | パイナップル科チランジア属 |
栽培温度 | 20〜30℃が適温(耐寒10℃) |
置き場所 | レース越しのカーテンなど、明るい日陰が適している |
水やり | 春〜秋は週に3回ほど霧吹きで水をやる、気温が10℃を下回ったら週に1回に減らす |
肥料 | 基本は必要ない |
エアプランツ(チランジア)の特徴
エアプランツはパイナップルの仲間で、中米から南米にかけてのさまざまな地域に自生します。
土を必要としない珍しい着生植物で、葉から空気中の水分を吸収する性質を持っています。葉の表面に生えた産毛(トリコーム)から、空気中の水分を吸収して育つのです。この産毛には、強い紫外線から葉を守る役割も果たしています。
育てるのに土が要らず、面倒な植え替えや水やりの手間も少ないので、簡単に育てられる植物として人気を集めています。
エアプランツ(チランジア)の育て方
エアプランツの育て方は、とにかく風通しと湿度が重要です。風通しが悪いと水分が十分に吸えずに枯れたり、逆に湿度が高すぎると蒸れて腐りやすくなります。
そのため、一般的な植物とは水やりの方法が大きく異なります。この独特な性質を理解し、季節や環境に合わせた水やりを行いましょう(水やりについては次項参照)。
置き場所
直射日光は葉を傷めるため避け、明るい半日陰やレース越しの窓辺など、やわらかな光が当たる場所に置きます。
また、水やりと同じくらい重要な湿度を調整するためにも、風通しの良さを保つことも重要です。空気がこもる場所や風が通らない棚の奥などに置くのは避けましょう。
肥料
エアプランツに肥料は基本的に不要です。大きくしたい場合は、春と秋の間に、液肥を水やり3回に1回程度与えましょう。
エアプランツ(チランジア)の水やりの仕方と頻度
週2〜3で霧吹きでの水やり「ミスティング」
チランジアの水やりの基本は、「霧吹きで葉全体にまんべんなく水分を与える」ことです。
春から秋にかけては、週2〜3回を目安に行いましょう。特に乾燥しやすい室内環境や夏のエアコン下では、週3〜4回程度に増やしても構いません。
ミスティングの際は、葉の表側だけでなく、裏側や株元にもまんべんなくスプレーし、水滴が残る程度にしっかり濡らします。ただし、日中の猛暑時に行うと葉焼けや蒸れの原因になるため、夏場は気温が下がる夕方〜夜の時間帯に水やりするのが安心です。
月1で水に浸す「ソーキング」
葉先が縮れてきたときや、乾燥が続いて元気がなくなったときには、「ソーキング」と呼ばれる水やり方法を月1回程度するのも効果的です。ソーキングとは、チランジア全体を常温の水に浸けて水分をしっかり補給する方法のこと。
バケツなどに水を張り、チランジアを2~6時間ほど浸けたあと、必ず水をよく切ってから風通しの良い場所でしっかり乾かすのがポイントです。水分が乾ききっていない状態がつづくと、蒸れて根腐れを起こす場合があるので注意しましょう。
なお、「テクトラム」などの銀葉系チランジア(表面に細かな毛が多い品種)は水分を含みやすく傷みやすいため、ソーキングは避けるか、極短時間のみにしましょう。
エアプランツ(チランジア)の冬の育て方(冬越し)
エアプランツは風通しがよく涼しい場所を好みます。気温が10℃より下回ると弱ってしまう品種もあるので、冬場はガラスケースなどに入れて保温してやるのがベストです。
冬場、どうしても室温が5℃以下になることが続く場合は、水やりを控えて休眠状態にする方法もあります。冬でも日差しが入る暖かい窓辺などで育てている場合は、休眠させなくても大丈夫です。冬場の極端に冷え込む寒い日には水やりは控えましょう。
エアプランツ(チランジア)のよくある質問
エアプランツの水不足のサインは?
エアプランツは水不足のときには葉のカールが強くなります。株の状態を見ながら霧吹きで水やりをしましょう。極端に乾燥している場合は、ソーキングしてあげましょう。
エアプランツの吊るし方はどうしたらいい?
エアプランツは、窓が開いた円形のガラスケースや、エアプランツのおしりを支えるように巻きつけたワイヤーなどを使って吊るして楽しむのがおすすめです。
木の蔓で作ったリースに着生させてみたり、流木に着生させて吊るしてみたり、楽しみ方はさまざま。お部屋の雰囲気に合わせて楽しんでみましょう。
エアプランツの花の咲かせ方は?
エアプランツはしっかり丁寧に育てれば開花する場合もあります。できるだけ大きな株を購入し、できるだけたっぷり日光を浴びせて着生させて育てると良いでしょう。
エアプランツの花が咲いたらどうする?
エアプランツの花はあまり長く持たず、一日程度で萎んできてしまうものもあります。花がしなびて枯れてきたら、早めにカットしてしまっても大丈夫です。そのままにしておくと、枯れた花にカビがついたりして病気の原因になることもあります。
開花後は体力を消耗しているので、薄めの液体肥料などを与えましょう。
エアプランツの増やし方は?
エアプランツは、開花後に根の付け根から子株が増えることがあります。開花したら親株の生長は終わるので、子株に栄養を渡して親株はゆっくりと枯れていきます。
親株が枯れてきたからといって、子株が小さいうちに無理に引き離さないようにしましょう。どちらも枯れてしまう場合があります。
根が出ない場合は接地面に水苔などを挟んであげると根を出しやすくなります。
エアプランツ(チランジア)の育て方を覚えよう!
エアプランツは、栽培環境が整えば手入れが簡単でとても育てやすい植物。面倒な植え替えも必要ないので、他の植物よりもハードル低くインテリアとして植物を楽しむにはぴったりです。
品種にもよりますが、エアプランツは着生植物なので、岩や流木、コルクなどさまざまなものに活性させることもできます。好みのエアプランツを見つけてくださいね。