ビカクシダ(コウモリラン)の種類一覧|希少品種やそれぞれの特徴を解説
2022/11/1
ビカクシダは葉に切れ込みが入るユニークな見た目が特徴で、エキゾチックな雰囲気が感じられる観葉植物です。見た目は種類によっても変わりますが、育てる環境によっても大きく変わるので育てがいがあり、インテリアとしても人気がありますよ。
今回はそんな存在感が抜群のビカクシダの種類について、巨大になる大型品種から初心者向けの品種まで詳しくご紹介します。
ビカクシダ(コウモリラン)について
ビカクシダはアフリカやアジアなどの熱帯地域に生息する、多年草のシダ植物です。たれさがる葉が羽ばたくコウモリを連想させることから、別名「コウモリラン」とも呼ばれています。
ビカクシダは鹿の角のように前方向に伸びる緑色の「胞子葉」と、株元にある茶色の「貯水葉」という2種類の葉を持っていることが特徴で、ビンテージ感あふれる見た目も人気の理由。
インパクトある葉なので、ハンギングバスケットやヘゴ板付けなどで室内に飾っても楽しめますよ。ビカクシダは一株だけでもすてきですが、群生させることで迫力がさらに増すのでお好みの方法で育ててみましょう。
ビカクシダ(コウモリラン)にはどんな種類がある?
ビカクシダの種類は熱帯地域を中心に18種類ほど確認され、最近では園芸品種の交配なども盛んです。種類によって大きさや葉の形が異なり、小型品種であれば20〜300cm程度、大型品種だと2mにまで成長する種類もあります。
ビカクシダは熱帯が原産なので、基本的に暑さに強く寒さに強いという傾向は共通していますが、品種によってはとくに寒さに強いもの、乾燥に強いものなどの特徴があります。
ここからは種類ごとにご紹介するので、栽培地域やお手入れの手間を考えながら品種選びの参考にしてみてください。
ビカクシダ(コウモリラン)の種類
初心者向け!ビカクシダ・ネザーランド
ネザーランドはビフルカツムという品種をオランダで改良して誕生したビカクシダです。見た目もビフルカツムによく似ていますが、よりグリーンの葉が美しく、全体的に葉が垂れにくいことが特徴です。
ビカクシダの中でも寒さには強い傾向があり、枯れにくいので初心者の方でも育てやすいですよ。ネザーランドは置く場所を選ばないので、室内でも幅広い場所で育てられます。
巨大になる!ビカクシダ・グランデ
グランデは名前の通りビカクシダの中でも圧倒的な大型品種で、その姿から「森の王冠」とも呼ばれています。アフリカやマダガスカルなどが主な原産で、胞子葉が迫力満点。寒さにもある程度強いため、比較的育てやすい種類です。
グランデはスパーバムという種類によく似ていますが、見た目はグランデの方が大きく、葉につく胞子嚢の数もグランデの方が多いのでよく観察してみてくださいね。見分けがつきにくいことから専門店などでもグランデがスパーバムの名前で販売されていることがあるので、注意しましょう。
中級者向け!ビカクシダ・リドレイ
リドレイはビカクシダの中でも小型品種で、葉脈がくっきりして細かく葉が分岐しながら成長するのが特徴です。 ちなみに、リドレイはほかのビカクシダよりも貯水葉が薄く比較的乾燥に弱いため、水やりの頻度をやや多めに育てないといけません。
直射日光には弱いですが、長時間太陽の光に当たらないと形が崩れたり湿気にも弱いので、全体的に栽培難易度はやや高めです。
初心者向け!ビカクシダ・ビフルカツム
Photo by chupiさん@GreenSnap
ビフルカツムは市場での流通量が多いビカクシダで、比較的安価な値段で販売されていることが多いです。葉にユニークな切れ込みが入り、日向はもちろん日陰の環境でもよく育ちます。
ビフルカツムは枯れにくく丈夫で育てやすいので、初心者の方にもおすすめですよ。ただし、過湿は苦手なので風通しのよい場所で管理しましょう。 また、ビフルカツムは1週間に1回水やりすれば十分ですが、水切れを起こすと葉先が下の方に垂れてきます。水切れのサインが確認できたら、すぐに水やりしてあげましょう。
希少品種!ビカクシダ・ビーチー
ビーチーは小ぶりなビカクシダで、葉の表面には星状毛という白い短い毛がびっしり生えていることからシルバーリーフのような見た目が特徴です。貯水葉はスラリと伸びるため全体的にスタイリッシュな印象で、葉には深い切れ込みが入ります。
ビーチーも他のビカクシダと同じく直射日光が苦手ですが、日光に当てることで丈夫に育つので日当たりには配慮しましょう。ビカクシダはユニークな見た目が人気ですが、とくにビーチーはおしゃれな見た目なので、インテリアにもおすすめですよ。
希少品種!ビカクシダ・コロナリウム
Photo by yuniさん@GreenSnap
コロナリウムは、タイやカンボジアなどの東南アジアに生息するビカクシダです。同じ品種種類でも育つ環境によって見た目が変わりますが、カールする葉がかわいいと人気を呼んでいます。
ロナリウムの原産地域である東南アジアではスコールがあるので、水やりもメリハリが大切。与えすぎてもダメですが、水やりが少ないと枯れてしまうので気をつけましょう。また、葉水することで元気よく育つだけでなく害虫予防にもなるので、コロナリウムを育てる際はぜひ試してみてくださいね。
希少品種!ビカクシダ・スパーバム
スパーバムはビカクシダの中でもとくにユニークな見た目が特徴で、貯水葉は大きく広がりながら成長していきます。多少の日陰であれば問題ないですが、長時間日陰だと葉が黄色く変化していくので、できれば柔らかいひなたで育てるのがおすすめ。
ビカクシダにしては珍しく高温多湿を好む傾向があるので、霧吹きでたっぷり葉水してあげてくださいね。ただし、真夏の時期には弱いため、この時期は涼しい環境に移動させて育てましょう。また、冬の時期に水やりの頻度を控えることで寒さに強くなるので、頻繁な水やりは控えることをおすすめします。
希少品種!ビカクシダ・キッチャクード
Photo by いちさん@GreenSnap
キッチャクードはリドレイとコロナリウムを掛け合わせて誕生した種類で、交配種の中でもとても人気があるビカクシダです。略して「リドコロ」とも呼ばれ、胞子葉はコロナリウムのようで貯水葉はリドレイのように薄く、どちらの特徴もほどよく感じられます。
キッチャクードは丈夫なので育てやすく、ヘゴ板付けなどでおしゃれなインテリアとして楽しめますよ。明るく風通しのよい環境を好みますが、直射日光に当たると葉焼けの原因になるため、育てる環境には配慮しましょう。
ビカクシダ(コウモリラン)の種類は希少品種もたくさん!
ビカクシダはインパクトある見た目なので、室内に置くだけで部屋の雰囲気もガラリと変わります。育てる環境や種類などによって見た目の印象もだいぶ変わるので、楽しみながら育てられますね!
GreenSnapSTOREでは、今回ご紹介したビカクシダ以外の種類や品種、さらには一点もののビカクシダも多数とりそろえています。複数の種類を育ててみても楽しめるので、ぜひともお気に入りを探してみてくださいね。