ドラセナの種類図鑑|細い葉や赤い葉をもつ品種の名前は?
2022/9/12
ドラセナは幸福の木としてもよく知られる人気の観葉植物ですね。スタイリッシュな雰囲気や、個性的な幹の曲がりが楽しめる観葉植物で、ドラセナばかりを集める愛好家も多いです。
今回はそんなドラセナの種類について、見分け方や赤い葉をもつ人気品種についてもご紹介します。
ドラセナってどんな観葉植物?
Photo by min( ・ㅂ・)さん@GreenSnap
ドラセナは熱帯アジアなどに自生する常緑性の植物で、自生地では高さ10m以上に成長することもあります。樹齢1000年以上の巨木もあり、丈夫さを兼ね備えているため、初心者でも育てやすい部類の観葉植物です。
温暖な地域で進化してきたということもあり、寒さには弱いです。耐寒温度は10度ほどとされているので、一年中室内の日当たりのいい場所に置くと、元気に育ってくれますよ。
ドラセナにはどんな種類がある?
ドラセナの種類は現在約50種類ほどあるとされています。
人気なのはドラセナ・コンシンネという品種ですが、そのほかにも葉の色や幅や長さ、幹の太さや色が違う種類など、いろいろな違いが楽しめますよ。最近ではとくに赤い葉をもつドラセナの人気が高まっているので、見つけたらラッキーと思って迎え入れてみてはいかがでしょうか。
ここからはドラセナの種類について、品種名と特徴をご紹介していきます。ぜひお気に入りのドラセナをみつけてみてくださいね。
ドラセナの種類|人気品種・代表種は?
ドラセナ・コンシンネ
Photo by mochiさん@GreenSnap
コンシンネはドラセナの中でも代表的な種類で、細長く尖りのある葉を枝先からしげらせる、スタイリッシュな観葉植物です。幹も細めで伸びたては柔らかいので、ワイヤーで曲げて仕立てることもできます。
コンシンネは本来2〜3mほどの高さまで成長しますが、そこまで成長スピードは早くありません。また、剪定したり枝を曲げながらの樹高の調整もしやすいでしょう。
ドラセナ・サンデリアーナ(ミリオンバンブー)
Photo by A.Sさん@GreenSnap
サンデリアーナはミリオンバンブーの名前でも知られるドラセナで、その別名のとおり竹のような斑入りのさわやかな葉と緑の幹が特徴です。さらに開運竹という別名もあり、とくに玄関に置くと運気を上げてくれる効果があるとされています。
幹が柔らかいので編み込み仕立て、螺旋仕立てなど、さまざまな樹形が楽しめるのも魅力です。だいたい1〜2mにまで成長しますが、短く切り揃えた3〜4号サイズの株も出回っていて、手軽に育てやすいですよ。
ドラセナ・フラグランス
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フレグランスはその名の通り、花が咲くと甘く爽やかな香りが楽しめるドラセナです。とはいえ、毎年必ず花が咲くのではなく、生育環境にもよりますが5年に1度くらいの頻度で開花します。
太めの力強い幹と、比較的幅広の葉が生え上がる樹形が特徴で、葉の斑の入り方や色によって区別された派生品種もいくつかあります。
ドラセナ・マッサンゲアナ
Photo by POPOさん@GreenSnap
マッサンゲアナは前述のフレグランスの派生品種で、別名「幸福の木」としても知られているドラセナです。ハワイではマッサンゲアナを玄関に飾ることで幸福を祈る風習があるそうです。
マッサンゲアナは葉のエッジが明るい緑で、葉の中心はクリーム色の斑が入る爽やかさが魅力です。幹を途中で切って仕立てた株が大きく出回ります。だいたい3〜4本仕立てだと立派に見えますよ。
ドラセナ・レモンライム
Photo by ごとケンさん@GreenSnap
レモンラインムはやや細めの幹枝に、やや幅広の葉をつけるドラセナで、ちょうどコンシンネとフレグランスの中間のような見た目です。正式にはドラセナ・ワーネッキー(デレメンシス)・レモンライムといいますが、単にレモンライムと呼ばれることが多いです。
緑の濃淡とホワイトのストライプが楽しめるおしゃれなドラセナで、葉が茂りやすいのが特徴です。本来は1〜2mに伸びますが、ドラセナの中でも子株ができやすい品種のため、小さな4〜5号サイズでも多く出回っています。
ドラセナ・ソングオブインディア
Photo by おりささん@GreenSnap
ソングオブインディアはインドが原産で、その名の通り歌い踊るような自由な樹形が魅力のドラセナです。葉に白い斑が入るのが特徴で、ドラセナの中では比較的短め15cm前後の葉がよく茂ります。
細い枝がよく分岐して伸びていくのが特徴ですが、ゆっくり成長していきます。そのため、1〜2mの大株となると比較的高価にはなります。とはいえ、その樹形は唯一無二なので、魅了される植物ファンも多いです。
ドラセナ・コンパクタ
Photo by ボタニカルラウンジ西武池袋店さん@GreenSnap
コンパクタは15cm前後の短い葉がぎゅっとコンパクトにまとまって茂る、デメレンシスという品種から派生して生まれたドラセナです。葉を先端だけに茂らせた株や、枝にびっしりと茂らせた株もあり、葉も斑の有り無しがあります。
4〜5号で樹高50cm前後の小さめの株が出回りますが、コンパクトなのは葉の茂り方だけであって、剪定をしなければ1mほどにはぐんぐん伸びていきます。
ドラセナの種類|赤い葉をもつ品種
ドラセナ・レインボー
Photo by * KL *さん@GreenSnap
レインボーはコンシンネの派生品種で、葉に赤い斑が入るのが特徴です。葉が赤・白・緑と色な内混ぜになるのでトリカラーという品種もありますが、レインボーはより赤みが強いという違いがあります。
白い枝幹と赤い葉のコントラストがおしゃれで、かなり人気がある観葉植物です。1〜2mにまで伸びる品種ですが、枝を曲げて螺旋状にしたりと、色々な楽しみ方ができます。
ドラセナ・アトム
Photo by なおっちさん@GreenSnap
アトムはワインレッドの葉に明るいマゼンダの斑が入る、赤い葉のドラセナです。基本的には切り花のカラーリーフとして出回ることが多いですが、観葉植物としてもまれに出回ることがあります。とはいえ、耐寒性が低いので暖かい地域でないと枯れてしまうので注意。
アトムは枝からステムを伸ばして幅広の葉を伸ばしますが、ステムもマゼンダに染まります。その一方で茎は白っぽいのでそのコントラストも美しいですよ。だいたい1m前後にまで成長します。
ドラセナ・ドリーミー
Photo by ひみこさん@GreenSnap
ドリーミーはアトムと同じようにステムをもつドラセナで、明るい黄緑とマゼンダの斑が入る、かなり明るくビビッドな印象のドラセナです。とくに新葉には白い葉にマゼンダが混ざるので、いちごミルクのようなかわいらしい色味が楽しめます。
あまり観葉植物として園芸店に出回ることは少ないですが、アトムよりは比較的寒さに強く、5度程度あれば越冬できるとされています。
ドラセナ・カプチーノ
Photo by Junさん@GreenSnap
カプチーノはその名の通り赤茶系のバーガンディーカラーの葉が魅力のドラセナです。葉のエッジに赤やホワイトが入るので、より葉一枚一枚の存在感が際立つおしゃれさが魅力的ですね。
こちらも切り花として出回るステムをもつタイプのドラセナですが、水にいけていたら発根して土に植え替えたら育ったという声もよく聞きます。個人売買などでは鉢物の観葉植物として出回っています。ただしカプチーノは耐寒性が低いので九州以南の暖かい地域以外では栽培がやや難しいです。
ドラセナの種類|マイナーだけれどおしゃれな品種
ドラセナ・カンボジアーナ
Photo by *ataraさん@GreenSnap
カンボジアーナはその名の通り、カンボジアで発見されたドラセナのひとつで、太い幹の先にやや太めの長い葉をしだれるように伸ばすのが特徴です。横に放物線を描くように葉が広がるので飾るのにややスペースをとりますが、存在感は抜群。最近注目を浴びるようになってきました。
比較的ゆっくり成長するので、樹形も保ちやすいのが魅力です。葉が枝垂れる様はリラックスムード漂うどこか優美な印象があるので、寝室にもおすすめです。
ドラセナ・リフレクサ
Photo by あきぼうさん@GreenSnap
リフレクサは濃い緑色にツヤのある葉が美しいドラセナです。比較的葉が長めの30cm前後に伸びるので放物線を描くように垂れますが、それがまたツヤを際立たせてくれます。
また、リフレクサは枝がよく分岐して伸びるのが特徴です。成長はゆっくりですが1〜2mほどに仕立てておくと、ツヤのある葉の手入れもしやすいでしょう。
ドラセナ・トルネード
Photo by みーこさん@GreenSnap
トルネードはその名の通り、葉が螺旋状に巻いて伸びていく、ユニークなドラセナです。濃い緑の葉には光沢があり、葉が巻くとより際立って美しいですよ。
トルネードは成長スピードがかなりゆっくりめで、出回るのも樹高30cmほどの4〜5号株が多く、長い間小さく育てられるドラセナとしても人気です。とはいえ、ゆくゆくは1〜2mほどには伸びます。
ドラセナ・ナビー
Photo by cagiさん@GreenSnap
ナビーは細めで短い葉がよく密集して茂るのが特徴で、ドラセナの中では比較的新しい品種です。まだまだ流通も少なくレアな品種ではありますが、ユニークな樹形の株も多く人気が高まっています。
コンパクタにも似ていますが、コンパクタよりもやや成長スピードが早く、枝が分岐したりぐんぐんと伸びやすいのが特徴です。枝を曲げたり螺旋状に仕立てた株は比較的高価ですが、それでも人気でどんどん売り切れてしまうので、見つけたらラッキーかもしれません。
ドラセナ・ジェレ
Photo by とらったーさん@GreenSnap
ジュレはやや幅広の葉に緑色の幹をもつ、ミリオンバンブーにも少し似ているドラセナです。ドラセナ・マッサンゲアナとユッカ・エレファンティペスを掛け合わせて生まれた比較的新しい品種で、まだまだ流通も少ないですが、見た目の爽やかさから人気が高まっています。
基本的に寒さには弱いドラセナですが、寒さに強いユッカと掛け合わせることで耐寒性が上がり、5度程度までは耐えるように改良されたので、初心者にも育てやすいですよ。
ドラセナ・ゴッドセフィアナ(スルクロサ)
Photo by DRYさん@GreenSnap
ゴッドセフィアナは卵型の葉に白の斑がてんてんと入ります。新葉は斑が黄色っぽくなるので星を散りばめたようになり、とても美しいドラセナです。一見するとドラセナには見えませんが、れっきとしたドラセナの仲間ですよ。
成長スピードは比較的ゆっくりで、本来も常緑低木ということで、放っておいてもも80cm〜1mほどにしかならないです。爽やかで大きくなりすぎないドラセナとして、密かに人気です。
ドラセナに地植えできる品種はある?
ドラセナ・ドラコ
Photo by CLUTCH FURNITURE / クラッチファニチャーさん@GreenSnap
ドラセナは基本的に寒さに弱いため、多くの品種が地植え向きではありませんが、ドラセナ・ドラコという品種は比較的寒さに強いので、関東以南・以西であれば地植えできます。
とはいえ、鉢植えをいきなり地植えにするというよりは、ある程度の期間、外置きにして寒さに慣らし、異変がないようであれば植えるようにしたほうがいいです。もし地植えできれば、太く力強い幹がかっこいい、ドライガーデンにも合うような樹形が楽しめますよ。
地植えするならコルジリネやユッカがおすすめ
もしドラセナを地植えしたいと考えているなら、同じような樹形が楽しめるコルジリネやユッカがおすすめです。
とくに寒さに強いのはコルジリネのほうなので、たとえばコルジリネ・レッドスターを植えてドライガーデンを楽しんでみてはいかがでしょうか。
ドラセナに似ている!コルジリネやユッカとの違いは?
ドラセナに似た観葉植物には、コルジリネやユッカがありますが、これらは科・属から自生地まで違う全く別の植物です。
見た目の見分け方でいうと、ドラセナは葉が柔らかく薄めの品種が多いですが、ユッカは葉が硬くやや肉厚という違いがあります。コルジリネは地上部の見た目に大きな違いはありませんが、根茎をもつという特徴があるので掘り返してみると見分けられます。
なお、ドラセナは熱帯アジア、コルジリネはアフリカやオーストラリア、ユッカは南米から北米などに多く自生するため、自生地や原産国で見分けることもできますよ。
ちなみに今回ご紹介したうちのアトム、ドリーミー、カプチーノは本来コルジリネではありますが、通称「赤ドラセナ」としてドラセナの名前で出回っています。
ドラセナは種類によって見た目が全然ちがう!
今回ご紹介した種類以外にも、ドラセナは枝変わりが激しいので、いろいろな品種が出回っています。また、コンシンネなどの枝が柔らかい種類は、曲がり仕立ての株も多いので唯一無二の樹形を探してみるのもおすすめです。
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