ブドウの剪定時期や方法は?年数ごとのやり方を紹介!
2023/12/6
ブドウはつる性の落葉低木で、育てて実をつけるには剪定が欠かせません。そのままにしておくと枝葉が密集し風通しが悪くなって、病気や害虫の被害にあいやすくなるほか、栄養が分散して果実の量や質が落ちてしまいます。
今回は、ブドウの剪定方法を年数と品種ごとに紹介します。
ブドウの剪定時期はいつ?
Photo by modokinさん@GreenSnap
ブドウの剪定適期は1〜2月中旬です。秋から初冬にかけてブドウの収穫を終えると、落葉し始めます。落葉したあとは枝がよく見えるので、剪定すべき枝を判断しやすくなります。
また、それ以外の時期に剪定すると、成長の妨げになったり、樹液が多くて切り口が塞がらず痛みやすいです。
ブドウの剪定は年次によって違う?
ブドウの剪定は、植え付けた年数によってやり方が異なります。また品種によって生長のスピードが違うため、3年目以降はそれぞれの品種にあった剪定をしてください。
ブドウの剪定方法
準備するもの
- 剪定ばさみ
- 刈り込みばさみ
- 脚立
- 軍手
- 癒合剤
- 支柱
- 麻紐
1年目の剪定
植え付けて間もない1年目の剪定は、樹高を抑えて育てるために幹を切り詰めるように剪定します。 鉢植えは、株元から高さ30cmほどで切り戻し、地植えは株元から60cmあたりのところで切り戻します。そのあと、主枝を支柱に固定してください。
剪定後は、必ず切り口に癒合剤を塗るようにしましょう。
2年目の剪定
2年目の剪定は、どの樹形に育てるか決めて剪定していきます。樹形を整える作業を「整枝」といいます。整枝の方法は、鉢植えの場合は「あんどん仕立て」に、地植えの場合は「垣根仕立て」や「一文字仕立て」が一般的です。
あんどん仕立て | 支柱を円形に3〜5本立てて、支柱に枝を巻きつける仕立て方で、小さいスペースで育てることができます。 |
垣根仕立て | 柵のように支柱とワイヤーでつくった平面に枝を誘引する仕立て方で、ある程度のスペースが必要になります。 |
一文字仕立て | もっともシンプルな仕立て方で、T字に立てた支柱にまず主枝をどちらかに誘引し、反対方向に側枝を誘引します。 |
3年目の剪定
3年目以降の剪定は、ブドウの収穫を見据えて品種ごとに適した剪定をすることが大切です。木や枝の先端を「梢」といいます。
短梢剪定
デラウェアやシャインマスカットなど、生長の緩やかな品種に適した剪定方法です。短梢剪定とは、前年の枝に2〜3つ芽を残して切り落とします。3年目の剪定の中でも作業がしやすく初心者にも簡単です。
- 昨年の枝で芽の数が多い枝を残して、細い枝や芽の少ない枝は根本から切る
- 残した全ての枝を付け根から2〜3つ芽を残して、残したい次の芽で切り戻す
- 切り口に癒合剤を塗る
- 残った枝の枝先を支柱や柵などに固定して樹形を整える
中梢剪定
ナイアガラなど、生育旺盛で枝の伸びに勢いがある品種や新梢の生育が著しい品種に適した剪定方法です。中梢剪定は、実がついた枝を4〜5つ芽を残して剪定します。
長梢剪定
巨峰やピオーネなど、生育の盛んな品種に適した剪定方法です。長梢剪定は、枝や芽をできるだけ残すように剪定します。残す枝の見極めが重要で経験や知識が必要ですが、樹勢の調整がしやすく初期成長を活発にできるほか、樹齢を長くできます。
- 実のついた枝の中から、実の間隔が狭く生長に勢いのある枝を2〜3本選び、他の枝は根元から切る
- 残した枝の付け根から5〜10個残して、次の芽で切る
- 切り口に癒合剤を塗る
- 枝を支柱やフェンスに固定する
ブドウを剪定するときの注意
ブドウの木を剪定すると切り口から樹液が出てきますが、そのままにしておくとブドウの木が湿気で痛んでしまいます。そのため必ず癒合剤を塗って切り口を塞ぐようにしましょう。
ブドウの剪定のまとめ
ブドウは剪定をしないと枝が伸びすぎて栄養が分散して、実がなりにくくなります。そのため毎年1月に欠かさず剪定をしましょう。また枝の葉が10枚以上になったら、先端の葉や枝を摘むとよいですよ。
この記事を参考にブドウを剪定して、おいしい果実を楽しんでくださいね。