梅の挿し木を成功させる方法!ペットボトルを使って発根できる?
2023/12/27
春を先取りするように、早春に美しい花を咲かせる梅は、日本の風物詩とも言える存在です。梅には様々な増やし方の方法がありますが、挿し木もその中のひとつです。挿し木は難易度が高いですが、チャレンジしてみたいという方も多いのではないでしょうか。今回は、梅を挿し木で増やす方法をご紹介します。
梅の挿し木とは?
Photo by もっちゃんさん@GreenSnap
梅の挿し木は、新しい苗木を作るために、既存の梅の木から切り取った枝(挿し穂)を用いて行う増殖方法です。初心者さんには少し難しい作業ですので、手順に沿って丁寧に行いましょう。
挿し木に適した梅の種類と、枝の選び方
梅の中には、挿し木に適した品種があります。特に、甲州野梅や長寿梅などがその代表例です。挿し木に適した枝は、鉛筆以上の太さがあり、芽が出ていない新しい枝が好まれます。
梅の挿し木に必要なもの
梅の挿し木に必要なものは以下のとおりです。
- 挿し木用の育苗ポット
- 挿し木用の土、鹿沼土(赤玉土でも可)
- ナイフ
- ビニール袋
- 棒
- 発根促進剤
梅の挿し木の時期と方法
梅の挿し木には「休眠挿し」と「梅雨挿し」の2つの方法があり、挿し木を行う時期によって方法が異なります。休眠挿しは2月上旬から中旬に、梅雨挿しは6~7月に行います。それぞれの時期に適した枝を用いて、新しい梅の苗木を作りましょう。
梅の挿し木の手順
「休眠挿し」
休眠挿しは、2月上旬から中旬にかけて枝を切り、3月に挿し木をして育てていく方法です。
- 2月上旬から中旬に梅の枝を切ります。芽がまだ出ていない、鉛筆以上の太さの枝を15~20cmの長さで切り取り、ナイフで切り口を斜めにカットします。
- 梅の挿し木は3月中旬から下旬に行います。切り口を湿った水苔などで包み、ビニール袋などに入れて、ひとまず冷蔵庫で保管しましょう。
- 3月中旬頃になれば、冷蔵庫から枝を取り出し、切り口を2~3時間ほど殺菌剤につけて殺菌します。
- 殺菌が終わったら、水揚げして30分ほど乾かしておきます。
- 挿し木用の土を準備します。鉢底に鹿沼土を約1/4程度入れ、その上に水はけの良い土を鉢のフチまで入れましょう。
- 土に棒で穴をあけ、切り口が傷まないようにそっと、半分ほど土に差し込みます。
- 終わったらたっぷり水をやり、風通しの良い半日陰で管理します。湿度を保つために透明なビニール袋をかぶせておくと活着がよくなります。
「梅雨挿し」
梅雨挿しは、春以降に生長した新しい枝で挿し木をする方法です。
- 6月〜7月ごろに、春以降に伸びた新しい枝を10cm程度切り取ります。
- 切り口を斜めにカットし、2~3時間ほど殺菌剤につけて殺菌します。
- 殺菌が終わったら、水揚げして1時間ほど乾かしておきます。
- 挿し木用の土を準備します。鉢底に鹿沼土を約1/4程度入れ、その上に水はけの良い土を鉢のフチまで入れましょう。
- 土に棒で穴をあけ、切り口が傷まないようにそっと、半分ほど土に差し込みます。
- 終わったらたっぷり水をやり、風通しの良い半日陰で管理します。
梅の挿し木の手順は以下の通りです。挿し穂を用意し、それを新しい鉢に植え込み、適切な管理を行います。挿し木の後は、ビニール袋で覆うことで湿度を保ち、挿し木の成功率を高めることができます。
ペットボトルを使った梅の挿し木の方法
梅の挿し木は、ペットボトルを用いて管理する方法でも育てられます。やり方はとても簡単で、挿し木にする梅の枝をペットボトルの中で管理するだけです。容器を上下に切り分けて、用土を入れ、挿し木をつくります。ペットボトルの上側で蓋をして密閉し、その後は通状の挿し木と同じように管理しましょう。
梅の挿し木の成功率を上げるコツ!
保湿と保温に気をつけよう
梅の挿し木の成功率を上げるには、挿し木用にカットした後の枝の管理方法が重要です。挿し木の前には葉を落とし、切り口をしっかりと殺菌を行って病気にならないように気をつけましょう。そして、保湿と保温に気をつけて管理しましょう。
初心者の場合は、密閉できるガラス瓶やペットボトルを用いて行うのがおすすめです。
発根促進剤を使おう
梅の挿し木の成功率を上げるには、梅の生長を促すといいでしょう。土に挿す前の枝の切り口に発根促進剤を塗っておくと成功率が高まります。
梅を挿し木で増やそう!
梅の挿し木は、少し難易度が高いですが育ちやすい品種を選べば成功率がアップしますよ。挿し木にする枝の太さなど、ポイントを押さえて挿し木にチャレンジしてみてくださいね!