ウンベラータの剪定時期はいつ?Y字に枝分かれさせるには?
2023/6/26
100円均一でも手に入るようになったウンベラータ。濃緑の葉が美しいことから、インテリアグリーンとして育てる方も多いでしょう。ウンベラータを剪定せずにいると、光合成がしにくくなるなどさまざまな影響を及ぼします。
今回はウンベラータの剪定時期と合わせて、やり方や剪定後の管理、失敗しないコツについてご紹介します。かわいらしいウンベラータのためにもこの機会に剪定しましょう。
ウンベラータの剪定時期
Photo by mamaさん@GreenSnap
ウンベラータの剪定に適した時期は4〜9月です。ウンベラータは寒さや乾燥に弱い性質を持つため、秋や冬などの剪定に適していません。寒い時期に剪定してしまうと枯れる恐れもあるので、必ず温かい季節に行うようにしましょう。
なお、ウンベラータはもともと10mほどと大きく育つ高木植物に分類されます。その性質から生育旺盛であるため、定期的な剪定が必要不可欠であることも押さえておきましょう。
ウンベラータの剪定に必要なもの
ウンベラータの剪定に必要なものは以下のとおりです。
近年では、ガーデニング用アイテムも100円均一で取り扱っているので、低コストで済ませたい方にはおすすめです。しかし、植物にとって低価格の剪定ばさみは、植物の断面を潰す恐れがあります。断面を潰すとその部分から傷んでしまい、枯れる可能性があります。ウンベラータに限らず、植物を元気に育てたい方は、ホームセンターや園芸店などで取り扱う剪定ばさみを用意しましょう。
なお、ウンベラータを剪定すると切り口から白い樹脂が出ます。触れるとかゆみを感じる場合がありますから、ゴム手袋やエプロン、汚れてもいいように、新聞紙を敷いて行いましょう。
ウンベラータの剪定が終わったら、切り落とした枝に雑菌が入らないよう癒合剤を塗布します。ホームセンターや園芸店で取り扱っているので、必要なものを準備した上で剪定してください。
ウンベラータの剪定方法
ウンベラータの剪定方法は主に以下の3つです。
これらの剪定方法は、目的にあわせて使い分けるのが効果的です。ここでは、ウンベラータのサイズを小さくしたいときと大きくしたいときに分けて効果的な剪定方法をご紹介します。
小さくしたいときは「切り戻し剪定」
Photo by ババモンキーさん@GreenSnap
ウンベラータのサイズを小さくしたいときは切り戻し剪定を取り入れましょう。方法は以下のとおりです。
1. 伸びている枝を確認する
2. 枝から出ている芽を避けながら切り落とす
3. Y字に成長するよう、芽を残しながら切る
ウンベラータは高木植物であり、生育環境がよければどんどん大きく成長します。そのため、定期的な剪定が必要不可欠です。リビングや寝室など、屋内でウンベラータを育てたい方は、小さく育てるのがおすすめです。そのときは、伸びた枝をしっかりと確認し、Y字に育つよう芽を残しながら切り戻しましょう。
理想のサイズ感がイメージできている方が進めやすいので、理想の樹形を調べておくとよいでしょう。
大きくしたいときは「透かし剪定」
Photo by rubono_giardinoさん@GreenSnap
ウンベラータを大きく育てたいときは、透かし剪定で樹形を整えるのが有効です。透かし剪定の手順は以下のとおりです。
1. ウンベラータの全体を確認する
2. 太い枝や長すぎる枝を間引く
3. 全体のボリュームを均等に整える
ウンベラータを大きくしたいなら、伸びきった枝や太い枝を選び、間引く剪定がおすすめです。全体的なボリュームも整えられるので、生い茂った葉をへらすことにもつながり、生育環境を高めることもできます。
なお、透かし剪定は下から見上げながら進めるのがポイントです。真横や上から剪定すると、切るべきポイントを見誤る可能性があります。ウンベラータを大きくしたいときは、したから見上げながら全体のボリュームを考え、必要な部分だけを間引くよう心がけましょう。
ウンベラータの剪定で失敗しないコツは?
ウンベラータの剪定において失敗しないコツは、枝が出る方向を押さえることです。ウンベラータの枝を確認すると、白い部分が確認できます。ここはもともと葉がついていたところで、新しい葉は、葉がついていた部分よりやや上から生えてくるといった法則性があります。さらに、切った部分のすぐ下の枝は、勢いよく伸びるとされています。
ウンベラータの樹形をイメージし、どの枝を伸ばしたいかを決めるときは、伸ばしたい枝をよく観察することが大切です。その上で、葉のついていた部分(白色の部分)より少し上を切ることで、理想的な樹形に仕上がります。
また、剪定時はただザクザクと切り落とすのは厳禁です。最終的な樹形をイメージせずに切り落としてしまうと、必要な枝や葉も切り落とすことになります。
まずは全体からウンベラータを確認し、混み合っている葉や枝はないか、光合成の邪魔になる場所はないかを確認しながら、理想的な樹形を目指すように剪定しましょう。
ウンベラータの剪定後の管理
ウンベラータの剪定を終えたら、適切な管理を取り入れましょう。一般的な剪定後と変わらず、以下の項目に注意して管理しましょう。
1. 日当たりや風通しのよい場所に置く
2. 植え替え後に剪定した場合は、1週間ほど風通しのよい日陰で管理する
3. 葉っぱが減ると水分の蒸発量が減少するので、水やりは1週間ほど待つ
4. 切り口からは樹液や水分があふれ出るので、こまめに拭き取り、乾燥した頃に癒合剤を塗布する
ウンベラータに限らず、剪定後の植物は大きなダメージを受けた状態です。どこか弱々しく見えるからといって水や肥料をあげるのは控えましょう。
剪定から1週間ほど経過すると、徐々に元気になります。土の状態をよく観察し、根腐れの心配がなければたっぷりの水を与えましょう。
ウンベラータの剪定方法についてよくある質問
ウンベラータをきれいなY字に枝分かれさせるには、どう剪定する?
ウンベラータをきれいなY字に枝分かれさせるためには、成長点を確認しながら枝を切りましょう。
脇芽が二つ出るとウンベラータはY字状に枝を伸ばします。Y字状の樹形にしたいときは、枝にある成長点を確認し、どの枝を切ればY字に伸びるかをイメージしながら剪定しましょう。
ウンベラータがひょろひょろ!樹形が乱れているときは丸坊主にしてOK?
ひょろひょろのウンベラータを剪定する場合、丸坊主にしても問題ありません。ひょろひょろになる理由としては、日照不足や根詰まりなどいくつかの理由が考えられます。
うまく生育しなかった証拠でもあるので、ひょろひょろになったウンベラータを丸坊主に剪定し、仕立て直すのも効果的です。方法としては、すべての枝と葉を切り落とし、幹のみにします。ただし、耐寒性や耐湿性に弱い性質を持つので、必ず4~9月の温かい時期に行ってください。
ウンベラータが木質化した場合も剪定できる?
木質化したウンベラータも、剪定してかまいません。この場合は、健康な状態にあわせて切り落としてください。下の方で剪定すると幹が地面に近い場所で枝分かれして横に広がったような樹形になります。
ただし、太い幹を切り落とすのはウンベラータにとっても大きなダメージです。元気のないウンベラータや、10~3月の寒い時期の剪定はひかえることをおすすめします。
ウンベラータを剪定してきれいなY字の樹形をつくろう!
ウンベラータの剪定は、必ず4~9月の温かい季節に行うことが大切です。寒い時期に剪定してしまうと剪定のダメージによって寒さに耐えられず、枯れてしまうおそれがあります。もともと耐寒性、耐湿性に弱い性質を持つウンベラータなので、大切に育てたい方は正しい剪定時期を守って行ましょう。
剪定には剪定ばさみや癒合剤など、さまざまなアイテムも必要不可欠です。正しい時期と必要な道具を揃えた上で理想的な樹形にウンベラータを整えてくださいね。
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