ノウゼンカズラを植えてはいけないのは毒性があるから?駆除が大変?
2023/7/22
ノウゼンカズラは、気温が高い季節によく目立つ、ラッパ型でビタミンカラーの花を咲かせ、暑い夏にお庭を元気に彩ってくれるつる性の植物です。しかし、ノウゼンカズラを調べると「植えてはいけない」「毒性」などのワードも出てくるので、不安になりますよね。
この記事では「ノウゼンカズラを植えてはいけない」といわれる理由とその対処法について、わかりやすく解説していきます。これからノウゼンカズラを植えたいと思っている方は、ぜひ参考にしてくださいね。
ノウゼンカズラを植えてはいけない理由
「ノウゼンカズラを植えてはいけない」といわれるのには、どんな理由があるのでしょうか。
花の蜜に毒性がある
昔ノウゼンカズラの花には毒性があると伝えられていたようですが、実際にはそれほど強い毒はありません。しかし、人によってはノウゼンカズラの蜜や樹液でかぶれることもあるので、肌が弱い方や心配な方は、手袋をしてお手入れをしましょう。
過度に毒を気にする必要はないので、安心してくださいね。
縁起が悪いとされている
Photo by じゅんさん@GreenSnap
ノウゼンカズラの縁起が悪いとされる理由は、主に以下の2つです。
ノウゼンカズラのオレンジや赤の花色が「火」を連想させるため「庭に植えると家が火事になる」という迷信が生まれました。気になるようであれば、黄色やピンクなど、火を連想しづらい花色の種類を選ぶといいでしょう。
ノウゼンカズラは、花が1日でまるごとぽとっと落ちてしまいます。この様子が打ち首を連想させるため、縁起が悪いといわれます。家族や身近な方で「打ち首のようでいやだ」と思う方がいるなら、植えない方がいいかもしれません。
繁殖力が高い
「ノウゼンカズラを植えてはいけない」といわれる一番の理由は、繁殖力の高さや成長の早さです。ノウゼンカズラは丈夫で強い植物で、1年で大きく成長するだけでなく、地下茎(地面の中の茎)も伸ばして周囲から新しい芽を出し、広がります。また、つるから吸着根という吸盤のようなものを出して近くのものに張りつくため、建物にノウゼンカズラを這わせると、外壁が傷んでしまうこともあります。
これらを防ぐためには、ノウゼンカズラを大きめのプランターで育て、建物の近くに置かないこと。ノウゼンカズラを這わせても問題のないフェンスやアーチなどにつるを誘引しましょう。
剪定も大切な作業です。毎年落葉期に、太い枝の芽を3〜4個残し、ほかのつるはばっさりと剪定します。鉢植えの場合は剪定後に根も一回り小さく切って、プランターに植え直しましょう。
ノウゼンカズラを駆除するのはむずかしい
多くの植物は、地上部をすべて切れば根も自然と枯れます。しかしノウゼンカズラは地下茎が生きていればそこから芽を出すため、地上部を切っただけでは駆除できません。
ノウゼンカズラを完全に駆除したい場合は、根や地下茎が残っていそうな場所に除草剤や熱湯をまくか、根の切り口に除草剤の原液をかけると地下茎を弱らせることができます。1回で駆除するのは難しいので、繰り返し作業しましょう。だんだん減っていきますよ。
ノウゼンカズラを植えてはいけない理由を考慮して育てよう
Photo by ミッチさん@GreenSnap
ノウゼンカズラは暑さ寒さにも病虫害にも強く、ほかの植物や人間がバテがちな真夏にきれいな花を咲かせてくれるので、うまく付き合えば夏のお庭に欠かせない存在になってくれます。
花言葉は「名誉」「栄光」「名声」など前向きな言葉が多く、決して縁起が悪いわけではありません。ノウゼンカズラを植えてはいけない理由を知って、対策をしながら元気なお花を楽しみましょう。