トマトが赤くならない原因は?赤くする方法や追熟させる日数を解説
2024/7/2
トマトを栽培していると、なかなか実が赤くならないといったトラブルが発生することがあります。本記事では、トマトが赤くならない主な原因とその対処法、赤くなるメカニズムや色づくまでの日数について詳しく解説していきます。
そもそもトマトはどうして赤くなるの?
トマトが赤くなるのは、色素の変化によるものです。
実がなったばかりのトマトはクロロフィルという緑色の色素を多く含みますが、熟すにつれてリコピンという赤色の色素が増えていきます。
この”熟す”工程が大切になるわけですが、さまざまな環境要因によってトマトの実が赤くならないことがあるのです。
トマトが赤くならない原因とは?
トマトが赤くならない原因は、一つではありません。以下によくある原因をあげていきますので、ご自身で思い当たる節がないかを確認してみてください。
気温が低い
トマトを赤くするには、温かい環境を保つ必要があります。
トマトは熟すまでの累積温度が800℃ほど必要といわれているため、気温が低い日がつづくと、気温が高い日が続いた場合に比べて、熟すまでに日数がかかるのです。
日当たりが悪い
トマトはたっぷりの日光を浴び、しっかり光合成をすることで、色づきが促されます。そのため、葉がしげりすぎていると日当たりが悪い箇所が生まれ、トマトが赤くなりにくくなります。
栄養不足
トマトはたくさんの実をつけるため、肥料もたくさん必要とします。 特にリン酸と呼ばれる成分が不足すると、実の生育や色づき自体が悪くなります。
また、トマトは栄養バランスのいい肥料を必要とするため、バランスの悪い肥料を与えていると逆に生育不良になることもあります。
トマトが赤くなるまでの日数はどれくらい?
トマトが赤くなるまでの日数は、品種や栽培環境によって異なります。一般的な目安としては、ミニトマトや中玉トマトは開花してから約40日、大玉トマトは約50日かかります。
ただし、前述の通り気温によっても左右されるため、みなさんが思っているより時間を要することもあります。特に原因が思い当たらない場合は、もう少し気長に待ってみるのも一つの手かもしれません。
赤くならない青いトマトは食べられる?
青いトマトは食べられないことはありません。ただし、生で食べると食感がかたく、えぐみもあるため、加熱したりと加工して食べるのがおすすめです。
収穫前のトマトが赤くならないときの対処法
不織布で実を保温する
まだしばらく気温が低い日がつづきそう…。そんなときは、実を不織布で覆って、物理的に保温する方法という方法もおすすめです。
ただし、トマトを赤くするには日光も必要ですので、光を通す不織布を用いる必要があります。布ならなんでもいいというわけではないので注意しましょう。
摘果や摘心で混み合いを解消する
葉茎を適度に切り落とし、日当たりと風通しをよくしてあげましょう。
また、実がなりすぎていると栄養が分散してしまうため、摘果することも残りの実を赤くするのに効果的です。
追肥を施す
肥料が不足している場合は、チッソ・リン酸・カリがバランスよく配合された肥料、あるいはリン酸の多い肥料を与えましょう。
窒素が多すぎるものは、葉が茂りすぎる原因となるので避けましょう。
収穫後の青いトマトを追熟させる方法
青いままのトマトを収穫したあとでも、追熟させることで赤くすることができます。 収穫した青いトマトを、日当たりのいい場所に2〜3日ほど置いておくだけで簡単です。
もし自宅にリンゴがあれば、ビニール袋にトマトとリンゴと一緒に入れておくとより早く赤くなります。
これは、リンゴがエチレンガスと呼ばれる成長ホルモンをたくさん分泌する果物であるからです。リンゴから分泌されたエチレンガスが、トマトの熟成を促進します。
トマトを赤くして美味しい実を味わおう
トマトが赤くならない原因と対処法についてご紹介しました。
家庭菜園の定番野菜であるトマトは、これらの点にさえ気をつけていれば、美味しい赤い実をたくさん収穫することもむずかしくありません。赤くならないからと諦めずに、ぜひこれらの対策を試してみてくださいね。