【トマトのコンパニオンプランツ】一緒に植えると相性のいい野菜は?
2024/6/3
トマトはコンパニオンプランツという、一緒に植えることで病害虫の予防や成長を促進する相性のいい野菜を一緒に育てるのがおすすめです。
この記事ではトマトのコンパニオンプランツ一覧のほか、一緒に植えてはいけない野菜もご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
トマトのコンパニオンプランツとは?
Photo by ちょもこさん@GreenSnap
コンパニオンプランツとは、一緒に植える、もしくは近くで育てることにより、互いの成長を助け合ったり害虫を遠ざけたりするなど、特定の植物同士が持つ相乗効果を利用する栽培方法です。
この方法で育てると、無駄な農薬を使わずにすんだり病害虫のリスクも減るので収穫量や品質にもメリットがあります。
つまり、トマトのコンパニオンプランツとは「トマトと一緒に植える野菜、相性のいい野菜」ということになります。
トマトのコンパニオンプランツ一覧
植物名 | 効果 |
---|---|
バジル | 成長促進、病害虫予防 |
ミント | 病害虫予防 |
ニラ | 病害虫予防 |
エダマメ | 成長促進 |
にんにく | 病害虫予防 |
インゲン | 成長促進 |
セロリ | 成長促進、病害虫予防 |
レタス | 成長促進 |
ほうれん草 | 成長促進 |
マリーゴールド | 病害虫予防 |
バジル
バジルとトマトはコンパニオンプランツの中でもとくにおすすめの、相性がいい組み合わせです。バジルが放つ特有の香りには害虫を寄せ付けない効果があるため、トマトを害虫から守る効果があります。
また、バジルは水分を欲しがり、トマトは乾燥気味で育てることで美味しく育つことからも、両方が美味しく健康に育つともされています。簡単に育てられて一緒に料理に使うこともできるので、コンパニオンプランツに迷ったらバジルがおすすめです。
ミント
ミントはその強い香りで多くの害虫を遠ざける効果があります。トマトと一緒に植えることで、トマトをアブラムシなどの害虫から守ることができます。
ちなみにミントは繁殖力が高く地下茎で増えていくため、同じプランターで育てるというよりは、別々の容器で育てて近くに置いて栽培するのがおすすめです。
ニラ
ニラはトマトの成長を助けると同時に、特定の害虫やイチョウ病などの病気を防ぐ効果があります。ニラの強い香りがアブラムシなどを遠ざけてくれるので、害虫のリスクも減りますよ。
ちなみに通常トマトのようなナス科の野菜は連作障害が起きやすいですが、ニラと一緒に植えると土壌病害が抑制されて連作障害が起きにくくなります。
エダマメ
エダマメは、トマトとの相性が良いことで知られています。これはエダマメが土壌中の窒素を固定する能力を持っているため、トマトの成長に必要な栄養素を供給できるからです。
エダマメとトマトを一緒に育てる際は、互いに栄養競争を起こさないように適切な間隔を保つことが大切です。
にんにく
にんにくは、その強い匂いでトマトを害虫から守る効果があります。とくにアブラムシやハダニなどの害虫を遠ざけるのに有効です。にんにく自体も少ないスペースで育てることができるため、小さなプランターでもトマトと一緒に植えて育てられます。
インゲン
インゲンはもエダマメと同じように、土壌中に窒素を固定する働きがあるので、トマトの成長に必要な栄養を供給しやすく、トマトがぐんぐん育ちます。
ただし、インゲンとトマトを一緒に育てる際は、トマトがインゲンの陰に入って日当たりが悪くなる可能性もあるので、植えるときの配置や株間には注意しましょう。
セロリ
セロリはトマトとの相性が良いコンパニオンプランツです。というのもセロリが持つ特定の化合物が土壌を通じてトマトに影響を与え、トマトの成長を促進させると同時に、一部の害虫を遠ざける効果があるためです。
また、セロリは明るい日陰ほどの日差しを好みますが、トマトが良い塩梅で日陰をつくってくれるため、セロリにとっても相性がいいコンパニオンプランツです。
レタス
レタスはトマトと共に育てることで、互いの成長を妨げず、効率的にスペースを利用することができます。レタスはトマトよりも早く収穫期を迎えるため、トマトが大きく成長する前に収穫することで、トマトに十分な光と空間を提供できます。
また、レタスをトマトの足元に植えることで、土壌の湿度を保ちやすくなるのでコンパニオンプランツとして活用できます。
ほうれん草
ほうれん草とトマトは、共に育てることで土壌の有効利用ができます。ほうれん草はトマトの若い段階で栽培し、トマトが大きく成長する前に収穫することが可能です。
そのため、ほうれん草はトマトの成長を妨げることなく、早期に土壌から栄養を取り上げることができます。
マリーゴールド
マリーゴールドはトマトだけでなく、野菜全般のコンパニオンプランツにおすすめです。マリーゴールドから発せられる特有の香りは、コナジラミやアブラムシなどの害虫を自然に遠ざける効果を持っています。
また、ネコブセンチュウの抑制に有効で、トマトがかかりやすい根の病気から守ることができます。家庭菜園の彩りにも一役買ってくれますよ。
トマトと一緒に植えてはいけない野菜や植物一覧
ウリ科(きゅうりやスイカなど)の野菜
ウリ科の野菜はトマトと同じ土壌病害虫を引き寄せる傾向があり、互いの成長を妨げ合います。また、水分や栄養の競合も激しくなりがちで生育阻害を起こすので避けましょう。
ナス科(ピーマンやシシトウなど)の野菜
ナス科の野菜はトマトと同様に多くの病気を共有します。トマト自身もナス科なので連作障害のリスクを高め、互いの健康を損なう可能性があるため、一緒に植えるべきではありません。
じゃがいも
じゃがいもとトマトは、共通の病害虫を引き寄せやすく、とくに青枯れ病のリスクを高めます。また、土中の栄養の奪い合いが起こり、成長が阻害されることがあるので避けましょう。
オクラ
オクラはトマトと同じ夏野菜として人気ですが、一緒に栽培すると互いに必要とする栄養素の競合が起こりやすく、とくにカルシウムの吸収に影響を与えます。土壌のカルシウムが減少するとトマトが生育不良を起こすので気をつけましょう。
トマトはコンパニオンプランツと一緒に植えて育てよう!
トマトは家庭菜園初心者にも人気の育てやすい野菜ですが、それでも病害虫が発生したり、美味しく育てるには奥が深い野菜です。今回ご紹介したコンパニオンプランツと一緒に植えて育てることで、より栽培が簡単になるのでぜひ参考にしてみてください。NHK Eテレ「趣味の園芸」講師・GreenSnapオフィシャルアンバサダー
2011年から2021年までNHK Eテレ「趣味の園芸」司会を務め、現在は講師として出演。NHK総合「あさイチ」のグリーン講師も務める。
園芸とフラワーデザイン両方の資格を持ち、両面から楽しさを伝える園芸デザイナー。
ガーデンの監修・制作、テレビ・イベント・講演会等多岐に渡り、植物の魅力を発信している。
公式HP:https://mikamimasashi.site/
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私はミニトマトとコンパニオンプランツを寄せ植えにして楽しんでいます。こちらの写真はミニトマト、バジル、マリーゴールド、オレガノケントビューティーです。コンパニオンプランツとしての効果、収穫はもちろん、育成中も鑑賞して楽しむことができますよ。