さつまいもの花が咲くのは珍しいって本当?開花時期はいつ頃?
2024/7/31
さつまいもと言えば、秋の味覚の代表格として知られる根菜ですね。実は、さつまいもは可愛らしい花が咲くことをご存知でしょうか?
意外にも、さつまいもの花を見たことがある人は少ないかもしれません。今回は、そんな珍しいさつまいもの花について、詳しくご紹介していきます。
さつまいもにはどんな花が咲く?

Photo by とものやまさん@GreenSnap
さつまいもの花は、同じヒルガオ科のアサガオによく似た形をしています。花の色は淡いピンク色で、朝顔のようにラッパのような形をしています。花びらは5枚で、中心部は少し濃いピンク色をしているのが特徴です。
しかし、さつまいもの花を見る機会はあまりありません。これは、さつまいもが短日植物であり、日本の気候条件では花を咲かせにくいためです。短日植物とは、一日の日照時間が短くならないと花芽を形成しない植物のことを指します。
さつまいもの花の開花時期
さつまいもの花の開花時期は、通常の栽培条件下では日本ではあまり見られません。特に本州以北では、気温と日照時間の関係で花が咲くことは稀です。
しかし、以下のような条件が揃うと、さつまいもが花を咲かせる可能性が高くなります:
- 気温が高く保たれている
- 日照時間が短くなる(秋口に近づく頃)
- 乾燥気味の環境
- 赤土でのマルチ栽培
- 肥料が少なめ
これらの条件が整った場合、主に9月から10月頃に花が咲く可能性があります。沖縄などの亜熱帯地域では、より頻繁に花を観察することができるでしょう。
さつまいもの花言葉
さつまいもの花には、「乙女の純情」と「幸運」という2つの花言葉があります。
「乙女の純情」という花言葉は、さつまいもの花がアサガオに似ていることから連想されたものです。アサガオの花言葉に「はかない恋」や「愛情」があることも影響しているかもしれません。
一方、「幸運」という花言葉は、さつまいもの花が日本では珍しいことに由来しています。めったに見られない花を目にすることができたら、それはまさに幸運と言えるでしょう。
これらの花言葉は、さつまいもの花の特徴や希少性をうまく表現していると言えますね。
さつまいもの名前の由来と意味は?
さつまいもの名前の由来には、興味深い歴史があります。「さつまいも」という名前は、この作物が日本に伝わった経路に関係しています。
- 1600年頃、琉球(現在の沖縄)に伝わる
- その後、薩摩(現在の鹿児島)に伝播
- 薩摩から全国に広まる
このように、薩摩を経由して日本中に広まったことから、「薩摩のいも」という意味で「さつまいも(薩摩芋)」と呼ばれるようになりました。
地域によっては、以下のような呼び名もあります:
- 唐芋(からいも):中国(唐)から来たいもという意味
- 琉球いも:琉球から伝わったいもという意味
- 甘藷(かんしょ):中国語での呼び名で、「甘い芋」という意味
これらの呼び名は、さつまいもの伝来経路や特徴を反映しているんですね。
さつまいもの花を楽しもう!
さつまいもの花は確かに珍しいものですが、条件が整えば私たちも観察することができます。家庭菜園でさつまいもを育てている方は、秋口に注意深く観察してみてください。もしかしたら、可愛らしいピンクの花に出会えるかもしれません。
さつまいもの花は、その希少性ゆえに特別な存在です。花言葉の「幸運」のように、この美しい花に出会えたら、きっと素敵な思い出になることでしょう。さつまいもは食べるだけでなく、花を愛でる楽しみもあるんですね。