実生アガベを種まきから育てよう!大きくならない原因は?
2024/1/29
実生アガベとは、種まきから育てるアガベのことをいいます。一般的には、アガベのような多肉植物は、すでにある程度大きく育った株を購入して育てはじめますよね。ところが、アガベは種まきから育てることもできるのです。
この記事では、種まきから育てる実生アガベの魅力や管理方法などについて解説します。
アガベを実生させるメリットとは?
Photo by まなさん@GreenSnap
アガベを実生させるメリットは、一度にたくさんの苗をつくることができる点です。たくさんの苗をつくると、それぞれの個体差を観察することができるという点も、アガベ好きの方からすると嬉しいポイントではないでしょうか。
アガベの種まき時期はいつ?
アガベの種まき時期は、生長期に当たる3〜6月頃が適しています。
ただし、発芽させるには温暖な気候を保つことが絶対条件となります。日本では地域によって気温差が大きいため、気温が15〜25℃になる頃を目安にしましょう。
アガベの実生方法
準備するもの
- アガベの種
- 育苗トレイ(多く育てない場合は小さめの鉢でも可)
- 鉢底ネット
- 鉢底石
- 無肥料の土
- 活力剤(メネデールなど)
- 殺菌剤(ベンレート水和剤など)
実生方法
- 種の下準備
種の発芽率を高めるために、あらかじめ活力剤と殺菌剤を水で薄めた液に種を浸しておきます。容器にラップをして、23℃前後を保てる場所で半日〜1日ほど放置します。
- 土の殺菌・準備
鉢底ネット、鉢底石、無肥料土の順に、育苗トレイもしくは鉢にセットします。市販の新品土を使わない場合は、土に熱湯をかけ、一度殺菌しておきましょう。
- 種まきする
種が重ならないようにばらまきます。アガベは発芽するのに日光を必要とするため、種まきのあとは土を被せないようにしてください。
- 直射日光を避けて管理する
容器にラップをして、保温および保湿される環境をつくります。強い直射日光の当たらない、明るい室内で管理しましょう。
- 腰水する
1週間ほどすると、芽が4cmほどまで伸びてきます。その後は、容器の下に水を入れたトレーを敷いて、腰水で2ヶ月ほど管理します。
- 植え替える
葉が3枚ほど出てきたら、育苗トレーで育てている場合は、小さめの鉢に植え替えて、通常通りに育てましょう。
実生アガベの成長速度!どのくらいで発芽する?
Photo by まなさん@GreenSnap
アガベは種の状態や環境条件にもよりますが、だいたい3日〜1週間ほどで発芽するでしょう。活力剤と殺菌剤に2〜3日ほど浸しておいても、発芽することがあります。また、その液から取り出し、土にのせることで発芽することもあります。
ただし、発芽してから市販の株ほど大きくするまでには、数年〜10年かかることもあります。成長速度は、以下のように種類や環境によって異なります。
▼アガベの実生(種まきから約9ヶ月後)Photo by 石雅42さん@GreenSnap
▼アガベの実生(種まきから約1年後)Photo by まなさん@GreenSnap
実生アガベについてよくある質問
アガベが発芽しない原因は?
アガベがうまく発芽しない場合は、まず保管している環境が悪いということが考えられます。
夜の気温が下がりすぎていないか、日当たりが悪すぎないかなどを確認しましょう。それでも改善されない場合は、元々種の状態が悪かった可能性もあります。
アガベが大きくならない原因は?
アガベが大きくならない場合は、日照不足や栄養不足などの原因が考えられます。葉が3枚ほど出ている状態であれば、植え替えのタイミングで少量の緩効性肥料を与えてあげるのもいいでしょう。
ただし、アガベはもともと大きく成長するのに長い時間を要します。あまり焦らず、じっくり観察しながら様子を見ていきましょう。
アガベの実生に適した種類は?
アガベの実生には、「アガベ・ホリダ」や「アガベ・モンタナ」といった品種がおすすめです。
ホリダは種まきから発芽までの期間が2週間程度で、モンタナも同様に発芽までの期間がほかの品種よりも短めです。ただし、モンタナは気温を20℃以上に保つ必要があります。
種まきしてアガベの実生に挑戦しよう!
アガベの実生には、とにかく気温と湿度を保つことが重要です。ラップや腰水は欠かさず管理してあげるようにしましょう。 育成には根気と愛情が必要となりますが、その様子の観察もおもしろいはず。この記事を参考にして、自分だけのアガベを育ててみてくださいね。