【ネギの病気一覧】かかりやすい病気の症状や対策を解説!
2024/6/25
ネギが病気になる主な原因

Photo by やすさん@GreenSnap
ネギの病気の原因はかび菌で、汚染された土壌や植物などから弱った株に感染します。かび菌は多湿の環境で活発となるため、とくに梅雨や秋雨時期に発生しやすく、水はけの悪い土壌や連作、窒素過多なども病気を引き起こす原因となります。
ネギのかかりやすい病気
葉枯病
かかりやすい時期:4〜11月
原因と症状
葉枯病は糸状菌の一種が原因で発生し、葉や花茎に黄色で楕円形やモザイク状の病斑ができ、やがて病斑の中心に黒いカビが現れます。多湿や窒素過多の状態で発生しやすい傾向があります。
予防と対処法
畝間や株間を広くとって風通しをよくすることで予防します。発生初期であれば、農薬を散布して防ぐことができます。
ベト病
かかりやすい時期:4〜6月、9〜11月
原因と症状
ベト病はかび菌が原因で発生し、葉の表面に白〜灰色のかびを生じ、やがて黄色く変色して折れ曲がって枯れてしまいます。
予防と対処法
畝間や株間を広くとって風通しをよくすることで予防します。周囲に伝染することがあるので、発生したらすぐに罹患部を取り除いて、処分してください。
黒斑病
かかりやすい時期:6〜10月
原因と症状
黒斑病は糸状菌の一種によって発生します。はじめは葉に白色の小さな斑点ができ、やがて拡大して丸が重なったような黒褐色の病斑になります。病斑の大きくなった部分は折れやすくなり、最悪枯死してしまいます。
予防と対処法
過去に発生した土壌での連作は避けて、水はけのよい土壌づくりをして予防します。また、発生前に薬剤を散布するのも効果的です。発症すると治療が難しいため防除に努めましょう。
黒腐菌核病
かかりやすい時期:10〜4月
原因と症状
黒腐菌核病はかび菌が原因で、気温10〜15℃ほどで発生します。葉が黄色く変色し、そのあと地ぎわが腐って枯死します。
予防と対処法
植え付けの際に、30cm以上深耕することで予防が期待できます。また、夏期に5〜6ヶ月ほど湛水することで病原菌が死滅します。発生を確認したら病原菌は地中に残るので、ネギ属の作物を数年間やめるようにしましょう。
さび病
かかりやすい時期:4〜6月、9〜11月
原因と症状
さび病は、糸状菌のさび病菌によって発生します。葉に黄色やオレンジ色のさびのようにも見える病斑が生じ、ネギの葉裏には胞子が詰まった状態になります。のちに病斑部から葉が破れて胞子を飛散させ、周囲に広がっていきます。低温多湿な環境を好み、春や秋頃の気温9〜18℃になると発生しやすいです。
予防と対処法
弱っているネギから発症するので、窒素過多に注意しながら適切に肥料を与えることで予防になります。蔓延すると防除は難しいため、発生前や発生初期に薬剤を散布して広がらないようにしましょう。
萎凋病
かかりやすい時期:6〜9月
原因と症状
萎凋病はかび菌の一種が原因で、育苗中〜定植後2ヶ月までの間に発生します。地際部から葉が黄化し、株が萎れて枯死します。気温23〜28℃になると病原菌は活発になり、合わせて乾燥状態になると発生する傾向があります。
予防と対処法
育苗中は乾燥と高温に注意します。発生した株は感染源となるので、すぐに処分してください。
ネギのよくある病気を知って、予防しよう!
ネギの主な病気はかび菌が原因となっているので、水はけと風通しのよい環境での栽培が予防の基本です。また、基本的な土づくりと合わせて、植物残さ除去の徹底や深耕をして病原菌を遠ざけることによって、病気の被害を最小限にすることができるでしょう。