バラの葉っぱの白い粉、うどんこ病かも!治療法や初期症状を解説
2024/5/21
バラの葉っぱやつぼみなどに、白い粉のようなものがついていたら「うどんこ病」を疑いましょう。うどんこ病は、バラをはじめ多くの植物がかかる病気で、放っておくと植物が弱り、最悪枯れてしまいます。
今回は、そんなバラのうどんこ病について、症状や治療法や予防の仕方を解説します。
バラのかかりやすいうどんこ病とは

Photo by みちょポンチさん@GreenSnap
うどんこ病とは、糸状菌の一種であるうどんこ病菌によって引き起こされる病気で、バラはとくにかかりやすいです。うどんこ病の菌は気温24〜32℃、湿度50〜80%で、日にあまり当たらないところでよく増殖するため、4〜7月頃と9〜11月頃に多く発生します。
うどんこ病の症状
バラがうどんこ病にかかると、最初は葉の表面に直径5mmほどの白い粉が点在します。放っておくと葉全体が白い粉で覆われたようになり、光合成や吸水が妨げられ生育障害を起こし、葉がねじれるように縮みます。さらに症状が進むと、株が衰弱し、枯れてしまいます。
このほか、胞子が風に乗って拡散し、周囲のバラや植物にも広がっていきます。
うどんこ病の原因
うどんこ病は、日当たりや風通しが悪いと発生しやすくなります。また、窒素肥料が過多になると発生しやすくなります。これはうどんこ病の発症しやすい若葉やつぼみが窒素成分によって、より柔らかくなってしまうからです。
うどんこ病にかかったバラの治療法!
うどんこ病の治療法
うどんこ病を見つけたら、まずはうどんこ病にかかっている葉を切りとり、枝葉を水で洗い流してください。そのあと、茎葉が乾燥したら、薬剤を散布して、消毒をしましょう。
うどんこ病に効果のある薬剤
うどんこ病の治療に使える薬剤として、以下の薬剤が効果的です。
- サルバトーレME(3000倍液)
- ダコニール1000(1000倍液)
- ベニカ✕ネクストスプレー
- ベンレート水和剤(2000倍液)
また、薬剤と一緒に展着剤を使うことで、薬剤が植物の表面にしっかりと密着し、効果を発揮しやすくなります。
このほか、うどんこ病の初期段階であれば、自然農薬として、市販の木酢液で治療できることがあります。ただし、効果がみられない場合は、すぐに市販の薬剤に切り替えてください。
バラがうどんこ病にかからないための予防方法
日当たりのよい場所で管理する
うどんこ病菌は日光が苦手で、暗く湿った場所を好むため、日当たりのよい場所で育てることで予防ができます。
剪定・誘引する
バラの枝が混み合っていると、風通しが悪くなり多湿になります。定期的に不要な枝を剪定したり、枝を誘引したりして整枝することで、風通しがよくなります。また、植え付けの際に株間を守るようにしましょう。
殺菌予防スプレーを使う
うどんこ病の菌が付着する前に、殺菌スプレーを定期的に散布するのも効果的です。
病気に強いバラの品種を選ぶ
病気に強い品種を選ぶことも、予防のひとつです。ラリッサバルコニアやアイスバーグ、クリスティーナなどがとくに耐病性に優れており、おすすめです。
バラのうどんこ病は発生初期に対処しよう!
バラのうどんこ病は、発生初期にすばやく対処することができれば、必ず治すことのできる病気です。日頃のお手入れの際に、よく観察し、早期発見できるようにしましょう。また、日当たりと風通しをよくし、生育環境を整えて予防することが重要ですよ。