バラの挿し木の仕方!適した時期、初心者が失敗しないコツとは?
2023/6/3
大切に育てたバラをより楽しもうと、挿し木を考える方も多いでしょう。しかしバラは枯れやすく、時期を間違えるとすぐに傷んでしまいます。
今回は初心者でも失敗しないコツを合わせて、害虫や病気を防ぎながら行う挿し木方法をご紹介します。
バラの挿し木に適した時期
バラの挿し木に適した時期は、湿度が高い梅雨時期と休眠期の冬です。それぞれ「緑枝挿し」と「休眠挿し」と呼び、休眠挿しは環境上とても難しいとされることから、初心者向けではありません。
緑枝挿しはバラの生育期に行うものであることから、自信のない方や初心者の方は、梅雨時期をめどにチャレンジしましょう。
バラの挿し木の仕方
Photo by hato poppoさん@GreenSnap
準備するもの
挿し木の方法
1. 5枚葉を2つつけた枝を5~10cmほどの長さに切る枝のトゲはつけたまま、切り口を30分~1時間程度水につける(水揚げ)
2. 切り口に発根促進剤をつける
3. 先端の葉を2~3枚ほど残し、ほかは切り落とす
4. 枝の切り口は斜めに切り落とす
5. 挿し木用の器に土を入れる
6. 枝を挿すところに割り箸で斜めに穴を開けておく
7. 枝を斜めに挿したら、まわりの土をならして倒れないよう安定させる
8. 半日陰の場所へ移動させ、発根するまで土が乾かないよう水やりを続ける
9. 根と新芽が見えたら鉢や庭の土に植え替える
バラの挿し木で鉢上げしたあとの管理方法
バラを挿し木で育て、鉢上げしたあとは、着根したかを確認しましょう。新芽が成長しても、着根がうまくいっていないと根にストレスを与えてしまいます。
着根の成功が確認できたら、有機肥料や液体肥料などを適度に与えて生育を支えましょう。また早く育ってほしいとの理由で、肥料を与えすぎるのは厳禁です。肥料は育ち始めた植物にとっては効果が強すぎる場合もあり、かえってストレスを与える原因になります。
葉や新芽がやわらかい状態のときは、害虫や病気も招きやすいので、適量を心がけましょう。
着根後のバラは、日当たりと風通しのよい場所に置きましょう。強い日射しや雨も負荷をかけてしまうので、置き場所にも注意してください。鉢上げ後に蕾や花をつけたときは、早めに花がらを取りましょう。鉢上げから1年の間は葉を増やし、根を丈夫に育てることを心がけてください。
初心者がバラの挿し木を成功させるポイント
初心者でもバラの挿し木を成功させるには、以下のポイントに沿って行うことです。
挿し木を終えたバラは、まだ弱くすぐに枯れる可能性があります。そのため、日射しの強い場所に置いてしまうと、大きなストレスがかかり、早期に枯れてしまいます。
挿し木後のバラは半日陰かつ風通しのよい場所に置きましょう。 水やりは乾燥させないことを軸にしながら丁寧に行います。発根までの1~2ヶ月間は、土が乾かないようにサスティーなどを使って様子を見ながら行うと安心です。
今後の成長のためにも、挿し木後は休眠期間の冬に剪定します。剪定するのは挿し木から最初に伸びた枝のみです。
また、休眠期間である12~1月の間に一回り大きな鉢に植え替えるのもポイントです。梅雨時期に挿し木をした場合は、細かい根も生長していることから、赤玉土やピートモス、赤土などを配合した土に植え替えましょう。
バラの挿し木でよくある質問
ここではバラの挿し木でよくある質問をご紹介します。きれいに育ったバラを挿し木で増やしたい方をはじめ、初心者だけどバラを挿し木で育ててみたい方は参考にしてください。
バラの挿し木はペットボトルでもできますか?
Photo by なかよしさん@GreenSnap
バラの挿し木は、育苗ポットの代わりにペットボトルで行うことも可能です。ペットボトルで挿し木に挑戦する場合は、500mlのペットボトルを半分に切り、上半分(飲み口側)を逆さまにして下半分に被せて使うと、飲み口から根が出てきて、後に鉢上げしやすいです。
バラの挿し木は水栽培でもできますか?
バラの挿し木は水栽培でも可能です。特にミニバラは鉢植えにぴったりなサイズなので、水栽培に向いています。ただし、バラは水を与えすぎると根腐れを起こします。根腐れ防止としてエアポンプを使いながら育てる必要があるので、やや上級者向けの育て方といえるでしょう。
バラの挿し木で失敗する原因は?
バラの挿し木で失敗する原因は以下の5つです。
枝をカットするときは、消毒したカッターや剪定ばさみを使いましょう。一般的なはさみでは切りにくいうえに断面がつぶれ、枝を傷めてしまいます。
また、雑菌が付着していることもあるので、必ず剪定用の刃物を使いましょう。 水栽培の場合、水道水を使って行う方も多いですが、カルキを抜いた水は腐りやすい傾向にあります。根腐れの原因になりますから、こまめに水を替えたりエアポンプを活用したりしながら丁寧に育てましょう。
バラの接ぎ木による増やし方との違いはなんですか?
接ぎ木とは、丈夫なバラの株に目や枝を接いで育てる方法のことです。生産農家さんが主に育苗のために行うテクニックのひとつで、初心者やガーデニング上級者でもハードルが極めて高い方法です。
初心者の方やバラの枝をしっかり育てたい方は、挿し木で行うのが望ましいでしょう。
バラの挿し木初心者は梅雨の時期がおすすめ!
バラの挿し木は、湿度が高くバラの育成期でもある、梅雨時期が失敗も少なくおすすめです。ペットボトルによる挿し木であれば、育苗ポットを用意する必要がなく発根も確認しやすいですよ。
大切に育てたバラもいつ食害や病気などで、突然枯れてしまうかわかりません。この記事を参考にぜひ、バラの挿し木にチャレンジしてみてくださいね。