バラが黒星病になったらどうする?治し方はある?
2024/5/21
黒星病は、うどんこ病とならんで、バラを育てるうえで最も発生しやすい病気のひとつです。葉に黒っぽい斑点を多数見つけたら、黒星病を疑いましょう。今回は、バラの黒星病の症状や治療法と、その予防の仕方を解説します。
バラのかかりやすい黒星病とは

Photo by 銀河の雫さん@GreenSnap
黒星病は、黒点病とも呼ばれ、カビの糸状菌が原因で発症する病気です。病原菌となるカビは葉や枝などに侵入し、枯れ落ちた葉とともに菌が土に残り、雨や水やりなど水の跳ね返りから周囲に伝染していきます。
気温が20℃以上で暖かくて、湿度の高い梅雨時期や秋の雨の多い時期に発生しやすく、保護皮膜のある若葉よりも、固く成長した葉の方が感染しやすいです。
黒星病の症状
黒星病に感染したバラの葉には、にじんだような黒い斑点や丸い黒斑が多数現れます。症状が進行すると、葉が黄色くなって落葉し、最悪の場合、株が衰弱して枯れてしまいます。発生初期は目立った変化がなく、斑点が現れた時点ではかなり病気が進行していることが多いです。
黒星病と似た病気にベト病がありますが、こちらは初めは黄色っぽい斑点ができ、しだいに黒くなっていきます。また、ベト病の病斑は、不規則な形をしています。
黒星病にかかったバラの治療法!
黒星病にかかっても、株元の葉が数枚のみが罹患している初期段階であれば、治療することができます。病斑の出ている葉を全て切り取ります。また念の為、その周辺の葉も切り取るとよいでしょう。次に、切った葉はビニール袋に入れて処分し、薬剤を株全体に散布し、殺菌してください。
黒星病に効果のある薬剤
うどんこ病の治療に使える薬剤としては、以下の薬剤が効果的です。
- サルバトーレME(3000倍液)
- ダコニール1000(1000倍液)
- ベニカ✕ネクストスプレー
- ベンレート水和剤(2000倍液)
また、薬剤と一緒に「まくぴか」や「アビオンE」などの展着剤を使うことで、薬剤が植物の表面にしっかりと密着し、効果を発揮しやすくなります。
バラが黒星病にかからないための予防方法

Photo by ayaさん@GreenSnap
株元をマルチングをする
黒星病は雨や水やりの水が跳ね返って感染するため、株元をビニールやバークチップなどでマルチングをして、地面からの跳ね返りを防ぐことができます。また水やりの際も、株元から優しく水やりをしましょう。
落ち葉をこまめに掃除する
落ち葉は黒星病の感染源となるため、こまめに取り除き、ビニールに入れて処分してください。放置していると病原菌が増えるほか、そのまま越冬し翌年も発症してしまいます。
殺菌スプレーを使う
定期的な殺菌スプレーの使用は、黒星病の予防に効果的です。ただし、薬剤の使用量や使用間隔については、必ず説明書に従うようにしてください。
病気に強い品種を選ぶ
黒星病に強い品種を選ぶことも、予防のひとつです。ノックアウトやラリッサバルコニア、クリスティアーナなどが病気にとても強くおすすめです。
バラの黒星病は発生初期に対処しよう!
黒星病は発生初期であれば治療ができますが、株全体全体に広がってしまっては治療はほぼできないでしょう。日頃のお手入れの際、とくに梅雨や秋など雨の多い時期はよく観察し、早期発見できるようにしましょう。