万年青の種類図鑑|高級感のある品種やおすすめを写真つきでご紹介
2024/8/7
地中からしなやかにすっと伸びる葉や、梅雨の季節になめらかな生クリームのような色の花を咲かせる万年青。冬には赤い実をつけ、1年中愛らしい姿が楽しめることから、幅広い世代に親しまれる植物です。今回は、そんな魅力豊かな万年青の種類とそれぞれの特徴についてご紹介します。
万年青はどんな観葉植物?
万年青はキジカクシ科、またはユリ科の植物です。南は九州、北は宮城県までの地域を中心に自生します。日本の気候との相性が良く、観葉植物としても人気があります。
万年青の原産が日本であることから。江戸時代の1590年頃、江戸城に徳川家康が入城の際に、徳川家の栄誉を願い常に葉を付ける万年青を献上したというエピソードもあります。
日本の伝統植物のなかでも特に人気が高く、庭先で育てる家庭も多いです。万年青は一年通して常緑で、その生命力の強さはどれも共通しています。生長スピードは1年に2〜4枚ほどの葉をつけるほどで、とてものんびりです。
万年青にはどんな種類・品種がある?
万年青の品種は現在で1,000種類を超えるとされており、原種は以下7種類からといわれています。
縞獅子 / 大黒殿 / 端泉 / 秋津島 / 外輪山 / 聖光都の図 / 千代田の松 |
また、万年青の種類は大きく分けて葉が30cm以上になるもの、20cm程度の薄葉のもの、5〜10cmの小さめのものに分けられます。
万年青の種類・品種一覧
万年青・宝船
Photo by 君にバラバラさん@GreenSnap
万年青・宝船は、ユリ科で常緑・革質な特徴を持つ万年青です。40cm〜60cmほどに育つものが多く、庭先のガーデニングのほか、観葉植物としても人気があります。
5~7月頃には生クリームのようなやさしいクリーム色の小さい花を付けます。梅雨を過ぎる頃にはツヤのある赤い実を付けるので、1年を通して楽しめる植物です。
特に宝船は葉に黄斑があるのが特徴的で、殺風景な玄関やリビングにもマッチします。
万年青・福雀
万年青・福雀は、繁殖力が高く初心者でも育てやすい万年青です。複数の植物を寄せ植えする際にもおすすめです。
日差しが大好きな福雀なので、暖かい時期はレースカーテンから漏れる場所に置き、日光浴させるとすくすく生長しますよ。
水は春〜秋は1日に2回ほど、冬は土の乾き具合を見ながら、5日〜7日の間に1回あげると良いでしょう。
万年青・雪雷
万年青・雪雷は、細い葉に葉芸が入る特徴的な万年青です。鋭い葉先を持つ植物は古くから邪気払いとしても取り入れられることが多く、主に玄関に置くのがメジャーでした。
雪雷も葉が細くミニサイズなども豊富なので、玄関をはじめ、ガーデニングとして取り入れるのもおすすめです。
日本の気温になじむ性質から、寒さにも強いと言われています。初心者でも育てやすい植物と言えるでしょう。
万年青・端泉
Photo by チャーミーさん@GreenSnap
万年青・端泉は非常に丈夫で育てやすい万年青です。ミニサイズのものが多いものの、生命力が高いため、どなたでも育てられます。
ちんまりとしたその愛らしい姿は、引っ越し万年青としても人気があります。肉厚の葉には雅糸竜や熨斗葉が見えることも。これは端泉のみの特徴です。
実が付くことはないものの冬でも枯れにくいので、寒冷地方でも気軽に育てられる植物です。
万年青・残雪
Photo by 紫雲楽さん@GreenSnap
万年青・残雪は濃紺緑色の歯全体にさまざまな黄斑を付けた万年青です。万年青のなかでも特に古風な印象があり、和室や玄関などのインテリアとしても人気があります。
残雪の発見は江戸時代末期とも言われており、今もなお多くの人を楽しませる植物です。
日差しを好む性質のため、春~秋の間は日光浴させるのがポイント。有機肥料をあげればいつまでも元気な状態を維持しながら育てられますよ。
万年青・福包
万年青・福包はシンプルな葉が特徴的な万年青です。葉芸はないので、シンプルに万年青を楽しみたい方におすすめです。
1年に4枚~5枚ほどの丸い葉が育ちます。ふわっとしたそのやさしげのある葉は、いつ見ても癒し効果を与えてくれます。
繁殖力に優れているので、子上げにして寄せ植えにするといったアレンジも楽しめますよ。鉢は高級感のある黒をベースにすると、万年青の高級感がぐっと引き立ち、部屋の雰囲気をがらりと変えてくれるでしょう。
万年青・千代田の松
Photo by 紫雲楽さん@GreenSnap
万年青・千代田の松は濃紺緑色の葉と二面竜雅糸竜を見せる万年青です。千代田の松は力強い印象を持つことから、観葉植物から元気をもらいたい方にぴったりです。
千代田の松は、千代田系の植物の中でも代表的な品種。生命力が高いので、春~秋は有機肥料をしっかりとあげて日光浴させるとすくすくと育ちます。
根は太くみずみずしいのが特徴です。植え替えもしやすいので、小さめの観葉植物として育てるほか、さまざまな品種の万年青と寄せ植えしても素敵に仕上がりますよ。
万年青・千代田城
Photo by 紫雲楽さん@GreenSnap
万年青・千代田城は千葉や静岡、徳島県などで有名な万年青です。葉全体にクリーム色の表皮が覆われているように見えるのが特徴です。
古風なイメージのある万年青のなかでも、千代田城は西洋寄り。和室や寝室のほか、リビングにも合わせやすいのが魅力。
ただし、クリーム色の部分がほかの万年青に比べて多いため、葉焼けしやすいです。直射日光は避け、遮光カーテンの隙間から入る日差しに当てるのがポイント。
万年青・縞獅子
万年青・縞獅子は葉がくるくると巻く特徴を持つ万年青です。ゆるいカーブがおしゃれなので、リビングや玄関に置くのもおすすめ。小さめの品種も多いので、窓際に並べてもかわいらしいリビングに仕上がりますよ。
生命力が高いので、引っ越し祝いや開店祝いといった贈り物などにも喜ばれる品種です。濃緑の葉と白色の模様が美しく、訪れた人の目を引く品種です。
万年青・富国殿
万年青・富国殿は鋭い葉と美しい総雅糸竜が魅力的な万年青です。丁寧なお手入れが必要な品種なので、こまめに手を掛けて育てたいと考える方にぴったりです。
3才頃から富国殿の特徴でもある黄色の模様を付けた葉が芽吹くので、成長過程が楽しみやすい品種です。細い葉と下に下がる葉が育つので、高級感も感じられます。
春と秋は富国殿の生長期でもあるため、有機肥料と日光浴、定期的な水やりを行うことで元気に育ちますよ。
【番外編】万年青に似た植物とまちがわないように!
万年青にそっくりな葉を持つことで知られる「ムラサキオモト」。オモトに似た葉の裏が紫に染まっていることから、ムラサキオモトと呼ばれるようになりました。
名前に"オモト"とつくものの、全く別の科です。ムラサキオモトはツユクサ科・ムラサキオモト属の品種で、一方の万年青はキジカクシ科やユリ科。購入する際は種類が異なるので注意しましょう。
万年青のおすすめ種類・品種まとめ
万年青にはたくさんの種類があります。クリーム色の斑を付けたり、赤い実を付けたりなど、1年を通して楽しめる品種も豊富です。ぜひ、写真を見比べて、ご自身のお気に入りを見つけてみてください。
1989年創業の万年青専門店
信頼の品質をお届けする万年青専門店として、多くのお客様に親しまれてきました。家族で営んでいるお店ですが、創業して以来、地元の方から遠方にお住まいの方まで、さらに海外から訪れる方からも、長年に渡りご愛顧を賜っております。
各地で開催される販売会、異業種のイベントにも積極的に参加し、万年青の魅力をより多くの人に知っていただける機会を増やすべく、多方面でさまざまな活動を続けています。
公式HP:https://syunkouen.ocnk.net/
Instagram:https://www.instagram.com/shunkou_en/
YouTube:https://www.youtube.com/channel/UC7izUtZvpaMn-FxJietTCMg
福雀という品種は引っ越し万年青に大人気です。また、葉が巻く獅子系統はビザールプランツマニアにとても人気がありますよ。