ポトスの2つの剪定方法!それぞれの目的や時期、切る場所は?
2023/7/30
生命力の高いポトスは、放っておくと葉やツルがどんどん伸びてしまうため、剪定してあげることが大切です。剪定をすることで見栄えもよくなり、病害虫も防ぐことができます。
今回は、ポトスに有効な2種類の剪定方法とあわせて、目的や適した時期、切る場所についてご紹介します。ポトスをよりかわいらしい株へと整えるためにも、この記事を参考に剪定してみましょう。
ポトスの剪定目的とは?
Photo by ブルーネストさん@GreenSnap
ポトスの剪定は、病害虫の予防と見栄えをよくするこために行います。ポトスの生命力はとても高く、放っておくとツルや葉を多くつけてしまいます。そのまま放置すると、混み合ったツルや葉で風通しが悪くなるほか、土表面も覆ってしまい、ハダニなどの病害虫に気付くのが遅れる場合もあります。病害虫を予防しながら株姿を維持するには、剪定は欠かせないケアといえます。
なおポトスの剪定方法は、株を仕立て直すための「切り戻し」と、株全体にボリュームを出すための「摘心」の2つがあり、目的にあわせて行うことが大切です。病害虫から守りつつ、その一方でかわいらしい株を維持するためにも、ポトスを育てているのなら可能な限り剪定しましょう。
形を仕立て直す「切り戻し」
ポトスの形を仕立て直し、そのうえで健康的な状態を保つ剪定方法が「切り戻し」です。切り戻しで切る場所は、生い茂ったツルや枯れたツル、伸びすぎたツルや傷んだ葉です。
ただし、株がだらしなく見えるからといって冬に行うのは厳禁です。この時期は成長が緩やかなため、ポトスに大きな負担がかかり病害虫を招く恐れがあります。
ボリュームを出す「摘心」
ポトスのボリュームを出したいなら「摘心」が有効です。伸びたツルの先端についた芽を摘む方法で、脇芽の成長を促し、葉を多くつけてボリュームを出すことができます。
摘心は植え替え後、土に根がしっかりついたころに行います。摘心で切る場所はツルの先端についた芽、「頂芽」と呼ばれる部分を意識しながらカットするだけです。
ポトスを含む多くの植物は、「頂芽優勢(ちょうがゆうせい)」と呼ばれる"先端の芽が脇芽よりも優先して成長する特徴"を持ちます。脇芽についた葉を育て、株全体にボリュームを出したいときは、摘心をして頂芽を取り除き、脇芽の成長を助けてあげましょう。
ポトスの剪定① 切り戻し
剪定時期
ポトスの切り戻し剪定に適した時期は5~10月です。切り戻しでは傷んだり伸びすぎたりするツルや葉を切り落としましょう。茶色い節からツルを生やすので、節の位置を確認しながら剪定してください。
剪定方法
1. ポトスの株をチェックする
2. 混み合ったツルや伸びすぎたツル、傷んだ葉などがあればハサミで切り落とす
3. 理想的な株姿になるよう形を整える
なお、ポトスのツルを切るとシュウ酸カルシウムが手に付着し、かゆくなる恐れがあります。ポトスを剪定するときは、必ず園芸用手袋を着用した上で行いましょう。
ポトスの剪定② 摘心
剪定時期
ポトスの摘心に適した時期は5~7月の植え替え時期です。植え替えと摘心による負担を最小限に減らし、早い回復を促すためにも、必ず5~7月の成長期に行いましょう。
剪定方法
1. ポトスの株をチェックする
2. ボリュームが不足する部分を見つけたら、節の位置を確認しながら頂芽を切り落とす
3. 2を数回繰り返して株姿を見ながら仕上げる
ポトスの剪定で失敗しないコツは?
ポトスの剪定で失敗しないコツは、節や頂芽を意識しながらカットすることです。切り戻しでは、混み合ったツルや伸びすぎたツル、傷んだり枯れたりした葉を中心に切り落とすことが大切です。茶色の節を意識しながら切ることで、新しいツルが育ちます。ツルの根元から切ると節が残らず、新たなツルが育たないので注意しましょう。
摘心のコツは頂芽を確認しながら切ることです。闇雲にツルを切ると葉をつけないどころかツルさえ育ちません。頂芽を摘むと脇芽の成長を促すことにつながるので、必ずツルの先端を確認しながら切り落としましょう。
ポトスの剪定で切った茎は水挿しできる?
Photo by S.Sさん@GreenSnap
ポトスの剪定で切り落とした茎は、水挿しで育てられます。このとき、茶色い節をいくつか残しておくのがポイントです。ポトスは一般的な植物とは違い、節から根を生やします。水挿しで増やすときは、節に水がつくような切り方を意識しましょう。
節から発根したら、そのまま水耕栽培としても育てることができます。ペットボトルやおしゃれな空きビンなどにたっぷりの水を入れて育てることで、浴室やトイレ、玄関や寝室などでも気軽にインテリアグリーンを楽しめます。
ポトスを剪定してきれいな樹形をつくろう!
今回はポトスの剪定についてご紹介しました。ポトスの成長力は非常に高く、放置すると伸びすぎたツルによって土表面が埋まり、病害虫を招いてしまいます。 いつまでも元気なポトスを育てたいなら、成長期にあわせて剪定しましょう。
なお、剪定で切り落とした茎は、節さえ水につければ水挿しでも簡単に育てられます。寝室や玄関などにインテリアグリーンを増やしたい方は、水挿しや水耕栽培もあわせて試してみてくださいね。

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