ポインセチアを赤くするには?短日処理の方法や赤くならない原因を解説!
2024/6/12
11月頃から葉の一部が赤く色づいたようにみえる一見変わった植物を街中で目にすることがあります。この植物はポインセチアといってクリスマスシーズンを華やかに彩る人気の観葉植物です。
そんなポインセチアをきれいに赤く色付かせるために、じつは条件があって「短日処理」という作業が必要になります。今回は短日処理の方法や赤くならない原因などを解説します。
ポインセチアは冬になると赤くなる!
Photo by 涼さん@GreenSnap
ポインセチアは、トウダイグサ科トウダイグサ属(ユーフォルビア属)のメキシコ原産の常緑性低木です。乾燥ぎみの環境を好み、原種は耐寒性に優れていますが、園芸品種は気温10℃を下回らない場所で育てます。
葉が赤くなったように見えているのは、苞(ほう)と呼ばれる部分で、冬になって気温が下がり日照時間短くなると花芽がついて赤く色づきます。このように日照時間が短くなってくる時期に花芽をつける植物を「短日植物」といいます。
ポインセチアを赤くする「短日処理」とは?
ポインセチアは自然環境でも赤くなることはありますが、よりはっきりときれいに色付けるために短日処理をしましょう。
短日処理とは、夜を長く、昼が短くなるように遮光することです。ポインセチアの短日処理は、9月中旬〜10月中旬頃に始めます。短日処理に適した気温は18〜20℃ほどで残暑が厳しい場合は、蒸れや病気に注意して行ってください。
短日処理を始めて約1ヶ月から遅くて2ヶ月ほど続けることで、花芽がつき赤くなります。
ポインセチアを赤くする方法(短日処理のやり方)
Photo by ひろひろ♪さん@GreenSnap
準備するもの
短日処理の手順
- 午前7時〜午後5時まで日当たりのいい場所に置く。
- 午後5時にポインセチアの鉢にダンボールを被せて遮光する。
- 紙袋や布をダンボールの上に被せて、さらに覆う。
- 翌朝、午前7時にダンボールを外す。
- 色づき始めるまでの約1〜2ヶ月間、毎日1〜4の手順を続ける。
ポインセチアの短日処理で失敗しないポイント
毎日忘れずに続ける
ポインセチアを赤くするには、蛍光灯などの室内の照明を含む光の当たらない真っ暗な夜の状態を12時間以上保たなければなりません。短日処理を一日でも忘れるとリセットされて、また一からやり直しになってしまうと言われています。
忘れないためにも、アラームをしておくなどして続けられるように工夫をしましょう。
水やりをひかえめにする
ポインセチアは乾燥ぎみの環境を好みます。短日処理中は半日以上ダンボールで覆って蒸れやすいため、以前と同じ水やりの頻度では多湿になってしまうことがあります。
短日処理中の水やりは、土の表面が乾いていることを確認してから数日後に与えるようにしましょう。また、冬が進むにつれてポインセチアは休眠期に入っていくため、水やりを少しずつ控えていきましょう。
温度管理
11月頃になると気温が下がって10℃を下回るようになってきます。ポインセチアは気温が10℃以下になると生育が止まり、5℃以下になると枯れてしまいます。遮光しているとき以外は10℃以下にならないよう暖かい日当たりのいい室内で管理してください。
ポインセチアを赤くする短日処理のよくある質問
短日処理の期間中に葉が落ち始めた。対処法は?
ポインセチアはクリスマスシーズンによく目にしますが、寒さにとても弱い植物です。気温が10℃以下になると落葉し始めるので、11月頃には暖かい室内で管理しましょう。また室内でもエアコンの風が直接当たる場所には置かないでください。
短日処理中に剪定はできる?
短日処理の期間に当たる9〜11月は、ポインセチアの休眠期にさしかかる時期です。休眠期に剪定や植え替えをすると、株が傷ついてから治るまでに時間がかかるほか、そのまま弱ってしまう場合もあるのでしないようにしましょう。
ポインセチアの剪定は、苞が色づき終わり花が完全に落ちた1〜3月頃にしましょう。
短日処理でポインセチアを赤く色付けよう
ポインセチアの特徴的な赤い苞を見るには、短日処理が必要です。毎日の手間はかかりますが、作業自体はとても簡単なのでぜひチャレンジしてみてくださいね。また、なかには赤くならない品種もあるので事前に確認をしておきましょう。