梅の木の種類図鑑!花梅から実梅まで、代表的な品種を画像付きで解説!
2024/5/22
梅といえば、早春の季節に咲くからいらしい花で有名ですね。日本でも古くから親しまれている植物で、ピンク色や白色など種類によって花色も違います。庭木はもちろん盆栽でも楽しむことができ、楽しみ方もそれぞれ。
今回はそんなかわいらしい梅の種類について、人気品種から希少種まで詳しくご紹介します。
梅の木はどんな花木?

Photo by かよさん@GreenSnap
梅は中国に生息するバラ科の落葉高木です。日本には、約1500年前に中国から薬用として渡来したといわれています。
梅の開花時期は1月下旬〜4月下旬が多く、ピンク、紅色、白色などさまざまな色の花を咲かせます。梅の花は観賞が楽しめて、実は食用にも利用されます。
梅の木は「花梅」と「実梅」の2種類がある!
梅には約300品種以上あると言われており、品種によって見た目や特徴が異なります。一般的には「花梅(ハナウメ)」と「実梅(ミウメ)」の2種類に分けられますが、両方の性質を併せ持つ品種も存在します。
花梅は主に花を鑑賞するための品種で、実梅は果実を食用や加工用に収穫するための品種です。
花梅
花梅は主に花を観賞するための品種で、実をつけても食用にはあまり向きません。花色は白、ピンク、赤など様々で、香りも良いものが多く、盆栽として楽しまれることも多いタイプです。
主に野梅系、緋梅系、豊後系の3グループに分けられます。野梅系とは原種に近い梅で、緋梅系は野梅系から変化した紅色の花が多いのが特徴です。豊後系とは梅×杏子の交雑種で、かわいらしいピンク色の花を咲かせますよ。系統によって見た目も違うので、鑑賞する際の参考にしてみてくださいね。
実梅
実梅とは、主に果実を収穫し、梅干し、梅酒、梅ジャムなどに加工するための品種です。開花時期は2~3月の種類が多いのが特徴で、果実は青紫色や黄緑色で、大きさや酸味が品種により異なります。
主な梅の木の種類(花梅)
梅の特徴は種類によって変わります。
例えば、花梅でも一重咲きや八重咲きなどいくつもの咲き方があり、見た目の印象も大きく異なります。花色も紅色やピンク色、白色などバリエーションが豊富で、中輪や大輪など花の大きさも違います。
紅千鳥(べにちどり)

Photo by 桜えびさん@GreenSnap
紅千鳥は一重咲きの紅梅で、濃いピンク色の花を咲かせる梅です。野梅系の代表的な品種として知られている遅咲きの梅あり、かわいらしい見た目から人気のある品種です。公園などにも植えられています。
初雁(はつかり)

Photo by 桜のんたんさん@GreenSnap
八重寒紅(やえかんこう)

Photo by バラ爺さん@GreenSnap
八重寒紅は、名前の通り八重咲きの花が魅力的な中輪品種です。ごく早咲きの梅なので、早くて12月頃から鮮やかな紅色の花が咲き始めますよ。八重寒紅は甘い香りが漂い、おすすめの庭木です。
月影(つきかげ)

Photo by 花子さん@GreenSnap
月影は青白色の一重咲きの花が特徴的な早咲き品種です。1月下旬から開花し、寒い時期に淡い色合いの花を楽しめます。
大盃(おおさかずき)

Photo by ばら翁さん@GreenSnap
大盃は、鮮やかな紅色の八重咲きの花が特徴的な早咲き品種です。花弁が大きく重なり合い、盃のような形をしているのが名前の由来です。
楊貴妃(ようきひ)

Photo by らっけいさん@GreenSnap
楊貴妃は、淡い紅色の花が美しい早咲きの梅です。豊後系の花ウメで、枝が太くお庭などに植えると存在感を発揮します。庭木はもちろん、盆栽などでも楽しめますよ。
緑萼枝垂(りょくがくしだれ)

Photo by 志穂さん@GreenSnap
緑萼枝垂は、白い大輪の花を咲かせる枝垂桜です。江戸時代に中国から渡来した品種で、2月中旬~3月中旬頃に見頃を迎えます。緑萼枝垂は八重咲きの梅で、可憐な雰囲気がかわいらしいですね。
呉服枝垂(ごふくしだれ)

Photo by よっしさん@GreenSnap
呉服枝垂はピンク色の花がかわいらしい枝垂梅です。「クレハシダレ」と読み、呉服を身に付けているような花姿が由来とされています。開花時期は2月下旬~3月中旬頃で、八重咲きなこともあり華やかな雰囲気がすてきですね。
主な梅の木の種類(実梅)
実梅の種類は約100種類あるとされていますが、全国で栽培されているものは少なく、地域によって栽培されている品種が異なるのが特徴です。
南高(なんこう)

Photo by なかよしさん@GreenSnap
南高(なんこう)は、和歌山県を代表する最高級品種です。果肉がとても厚く、梅干しや梅酒の両用途に適しています。
竜峡小梅(りゅうきょうこうめ)

Photo by ゆこゆこさん@GreenSnap
竜峡小梅(りゅうきょうこうめ)は、小粒で種が小さく、カリカリ梅や梅酒向いています。全国生産量が最も多い品種です。
白加賀(しろかが)

Photo by 眞魚さん@GreenSnap
白加賀(しろかが)は、白色の花を咲かせる梅干し用の代表的な品種です。果実は大粒で、酸味が強く梅らしい香りが特徴です。
高田梅(たかだうめ)

Photo by suzumamaさん@GreenSnap
高田梅は日本一大きな梅として知られ、実がゴルフボール大以上に育つことから「青いダイヤ」とも呼ばれています。果肉が厚く、種が小さいのが特徴です。
豊後(ぶんご)

Photo by ジジさん@GreenSnap
豊後は梅とアンズの交雑種で、大分県が原産地の梅です。実が大きく40〜60gと大粒で、果肉が厚く甘みがあるのが特徴です。花はピンク色の大輪で美しく、観賞用としても人気がある品種です。
梅の種類はたくさん!お気に入りを見つけてみて
梅は早春の季節に見頃を迎え、日本でも昔から親しみのある花ですね。さまざまな種類があり、花色や咲き方などもそれぞれ違います。ぜひお気に入りの梅を見つけて、花の美しさや実の味わいの違いを楽しんでみてくださいね。