梅の木の剪定時期は夏と冬?バッサリ切る方法を徹底図解
2024/9/2
早春に春を咲かせる梅の木は、日本の風景に欠かせない花木として、古くから多くの人々に愛されています。この記事では、梅の木の剪定に関する基本的な知識やポイントを、時期や樹齢に応じて分かりやすく解説していきます。
梅の木は剪定が必要?
Photo by pechaさん@GreenSnap
梅の木は勢いよく枝が伸びる性質があるため、放っておくと枝が暴れるようにどんどん大きく育ってしまいます。
梅には、花梅、実梅、枝垂れ梅など、さまざまな品種がありますが、どの品種も基本的には定期的に剪定して樹形を整える必要があります。
梅の木の剪定時期はいつですか?
梅の木の剪定時期は、夏(7〜8月)と冬(10〜12月)の年2回が基本です。剪定する時期によって、目的が異なります。
剪定時期 | 剪定の目的 |
---|---|
夏(7〜8月) | 不要な枝を切って風通しや日当たりを良くする |
冬(10〜12月) | 樹形を整えて、翌年の花や実のための準備をする |
また、梅の木は樹齢によって剪定の仕方が異なります。若木のうちは、剪定時期が基本と異なるので注意しましょう。次の項目にて、詳しく説明します。
【若木の場合】梅の木の剪定はどこを切る?
苗気を植え付けてから1〜3年目の樹齢が若い株は、生長を促すために剪定方法や剪定時期が異なります。
1年目の梅の木の剪定:9〜11月
梅の木を植えた最初の年の剪定は、9〜11月に行います。苗木の生長を促すために地面から30〜60cm程度の位置で幹をカットし、幹がまっすぐ1本立った状態にします。
2年目の梅の木の剪定:12〜1月
2年目の梅の木の剪定は、12月〜1月に行います。幹から伸びた枝の中から、丈夫で健康なものを残して他の枝は全て剪定しましょう。
さらに、残した枝から分岐した枝も3本程度残して全て剪定します。
3年目の梅の木の剪定:12〜1月
3年目の梅の木の剪定は、12月〜1月に行います。3年目になれば枝葉が生長しているため、木の全体的なバランスを整えるために剪定します。枝の配置に注意しながら、不要な枝や交差する枝、内側に伸びる枝を根本から剪定しましょう。
【成木の場合】梅の木の剪定はどこを切る?
4年目以降の梅の木の剪定の目的は、樹形の維持と花と実の質を上げるためです。これ以降は、基本の剪定時期に従って、健康な梅の木を維持しましょう。
【図解】夏の剪定

夏の剪定では、混み合った枝を間引いて風通しと日当たりをよくする「間引き剪定」を行います。また、樹形を整えるように長い枝を剪定します。
【図解】冬の剪定

梅の葉が落ちる冬の剪定では、梅の樹形を整えて実つきをよくするために「切り戻し剪定」を行います。
梅は古い枝には花芽がつかないので、古い枝をカットして新しい枝が伸びるように剪定をしていきます。
枝の枝を根本から半分〜1/3ほどを残して切り落としていきましょう。
梅の木の剪定後のお手入れ
梅の剪定後のお手入れはとても大切です。剪定で大きな枝を切った場合は、切り口に癒合剤を塗布して病害虫の侵入を防ぎます。
梅の木をバッサリ剪定する時期はいつですか?
梅の木をバッサリ切るなら、冬の時期にしましょう。
この時期であれば、強剪定をしても枯れるリスクは低くなります。ただし、物理的に花芽を相当数落とすことになりますので、翌年の花つきは一時的に悪くなるという点は覚えておきましょう。
剪定の方法は、前項の「冬の剪定」を参考にしてください。
梅の木は剪定時期で強弱をつけるべし!
梅の木の剪定は、美しい花を咲かせ、豊かな実を得るために欠かせない作業です。夏と冬の剪定で梅の木を健康に、そして綺麗な樹形で育ててみてくださいね。