パキラの増やし方「挿し木」のやり方や切る場所をイラストで図解
2024/10/29
この記事では、パキラを挿し木で増やす方法と、挿し木後の管理方法をわかりやすくお伝えします。
パキラの増やし方は「挿し木」がかんたん!
Photo by ユウさん@GreenSnap
パキラは種まきや挿し木で増やすことができますが、家庭でパキラを育てていても実がなることは滅多にありません。そのため、挿し木で増やすのが一番簡単な方法です。
パキラは成長が早く、あまり枝分かれせずにまっすぐ育つので、背が高くなったときの対応に困ることも。そんなときは、適度な高さで幹を切って剪定しましょう。元の部分は葉がなくなってもまたすぐに新芽が出ますし、切った幹や枝を挿し木にすれば、簡単にパキラを増やせますよ。
剪定と挿し木の適期は同じ時期なので、剪定と一緒に挿し木をしてみましょう。
パキラの挿し木に適した時期はいつ?
パキラの挿し木に適した時期は、5~8月頃の成長期です。
【パキラの挿し木のやり方】どこを切るの?
準備するもの
挿し木の仕方
1. 挿し穂(挿し木にするための枝葉)をすぐに水につけられるよう、先にコップなどの容器に水を入れておく。
2. 剪定と一緒に行う場合は、まず親木の剪定をする。
3. 幹や枝を15~20cm程度に切る。幹は葉がついていなくてもOK。
4. 葉がついている枝は、放射状に伸びた5~6枚の葉を1〜2セット残して、下の葉はすべて取り除く。
5. 残した葉をそれぞれ1/3くらいの大きさになるように切る。
6. 挿し穂の一番下を斜めに切る。
7. コップなどの容器に入れた水に挿し穂をさし、1時間ほど吸水させる。
8. 植木鉢に鉢底ネットを敷き、用土を入れ、水をかけて湿らせておく。
9. 吸水させた枝を、土にななめに挿す。割り箸と枝を一緒に土に挿し、割り箸だけを抜くと簡単。1つの鉢に何本か挿し穂をさせる。
10. 挿し穂の根元を押さえて固め、たっぷり水をやる。
11. 午前中だけ日が当たるような半日陰に置き、土が乾かないように管理する。
パキラを挿し木したあとの管理方法
挿し木してから1か月ほどたって新芽が出てきたら、根も出ているサインです。さらにもう1か月ほど育てたら「鉢上げ」をしましょう。
鉢上げは、5号くらいの育苗ポットや植木鉢に観葉植物用土を入れ、1株ずつ新しい鉢に植え付ける作業のこと。鉢上げ後も1週間くらいは半日陰に置き、毎日水やりをしてください。1週間たったら少しずつ日向に移し、土が乾いてから水やりをします。
挿し木苗がうまく成長したら、育てた苗を一回り大きい植木鉢に植え替えましょう。植え替えの適期は、挿し木と同じ5~8月です。
パキラの挿し木についてよくある質問
パキラの挿し木が大きくならない!失敗する原因は?
パキラの挿し木に失敗する原因で最も多いのは乾燥。乾燥を防ぐためには、以下の3つが大切です。
また、挿し木をする土に肥料が入っていると、挿し穂の切り口が腐って失敗する原因になる場合があります。挿し木の土は必ず肥料が入っていないものを使い、鉢上げしてから肥料をやるようにしましょう。
挿し木の成功率を上げたいときは、活力剤「メネデール」や発根剤「ルートン」を使ってみましょう。挿し穂の吸水にメネデールを規定量混ぜた水を使い、挿し穂の切り口にルートンを塗ってから土に挿すと、成功しやすいですよ。
鉢上げ後は、土の表面が乾いてから水をやると、根がよく張って丈夫な株に育ちます。
パキラの挿し木はどれくらいで成長する?
挿し木をしてから2か月ほどで葉が大きく開き、飾れる見た目になります。幹が太るにはさらに何年かかかります。また、挿し木のパキラは根元が太ることはありません。根元がぷっくりするのは実生苗だけで、挿し木苗は幹全体が太くなっていきます。
パキラの挿し木を早く成長させたいなら、鉢上げ後は日当たりのよい場所に置き、成長期である5~8月に薄めの液肥を1~2週間に1度与えましょう。
挿し木で増やしているパキラを、編み込み仕立てにすることはできる?
Photo by akaneさん@GreenSnap
先述したように挿し木のパキラは根元が太らないので、編み込み仕立てに向いています。 編み込みをしたいときは、同じくらいの高さ・太さの挿し穂を3本以上つくっておきましょう。
挿し木が成功したら、鉢上げのときに同じ鉢に3本植え、パキラの根が張ってぐらつかなくなってから、三つ編みにします。成長とともに幹が太っていくので、ゆとりをもたせて編んでください。
パキラの葉っぱだけでも挿し木で増やせるの?
パキラの葉だけを挿し木にしても根が出てくるので、しばらくは緑色の葉を楽しむことができます。しかし、葉だけを挿し木しても成長点がないため、育つことはできません。
数か月でだんだん変色して枯れてしまいます。 パキラを増やすために挿し木をする場合は、必ず幹や枝で挿し穂をつくりましょう。
パキラを挿し木は切る場所もわかりやすい!
パキラは生命力が強いので、挿し木も比較的かんたん。挿し木がはじめての方でも成功しやすいので、お家にあるパキラを増やしてみたい方はぜひチャレンジしてみてくださいね。
挿し木から芽が出て育っていく姿はとてもかわいくて、ますます愛着がわきますよ。
株式会社COTOHA 代表取締役
屋内植物アドバイザー協会代表、屋内緑化推進協議会理事、一般社団法人花いけバトルプロジェクト理事
1966年⽣まれ、京都市出⾝。京・⻄陣の実家の花屋で25年勤務後、独⽴し現在のインドアグリーン専⾨店cotohaとフラワーショップBOOMを経営。
花・植物を⾝近に感じていただける『きっかけ』として様々な活動を展開
【枯らしてほしくないプロジェクト】として消費者に寄り添うアフターサービス
大学研究機関と室内環境に順応した植物のデータ化に取り組む
全国47都道府県に1社 賛同店舗を募って現在27都道府県の売店と連携中!
京都府立桂高校と共同で地元環境に順応した植物を生産中
公式HP:https://cotoha-plants.com/
Instagram:https://www.instagram.com/cotohakyoto/
パキラが挿し木で根つきやすい環境は、室温20℃以上かつ湿度を50%以上です。季節でいうと、梅雨の時期が成功しやすいでしょう。