オリーブの木は剪定時期がズレるとひょろひょろに?幹を太くするには?
2024/7/11
Photo by YUKINKOさん@GreenSnap
インテリアグリーンとしてはもちろん、シンボルツリーとしても人気の高いオリーブの木ですが、剪定せずに放置すると、病害虫を招く可能性が高まるほか、光合成がしにくくなるなど、さまざまな悪影響を及ぼします。
今回はオリーブの木の剪定方法をご紹介します。元気なオリーブの木を維持するためにも、本記事を参考にしながら剪定しましょう。
オリーブの木は成長速度が早いため、剪定が必要です
オリーブの木は成長が早く、1年で数十cmにも伸びる枝もあることから、定期的に剪定する必要があります。
剪定をしないと樹形をきれいに保つことができなくなったり、葉枝が密集しすぎて風通しが悪くなり、病害虫によって枯れるリスクも大きくなります。
また、地植えの場合は思っていたより大きく育ち、オリーブの木の枝が敷地からはみ出てしまうといった可能性もあるでしょう。
こうしたトラブルを防ぐためにも、オリーブの木は定期的に剪定してあげる必要があるのです。
オリーブの剪定時期はいつ?
オリーブの剪定に適した時期は2月中旬~3月です。
2〜3月にかけては、休眠期から成長期へと移行するタイミングです。見た目や病害虫予防として思い切り剪定しても、成育に影響は出にくいといわれています。
オリーブの木を剪定するときに必要なものは?
オリーブの木を剪定するときに必要なものは以下の4つです。
最近ではホームセンター以外にも100円均一で買い揃えることもできるので、低予算で揃えることもできますよ。
ただし、剪定ばさみやのこぎりなどの刃物は、低価格のものだと切れ味が悪い可能性もあります。切り口が潰れてしまうと痛む原因につながるため、注意が必要です。
【図解】オリーブの木の剪定の仕方
オリーブの木の剪定の仕方は2つあります。ここでは"強剪定"と"間引き剪定"について解説します。オリーブの木の樹形や成長を見ながら、適した方を試してみましょう。
強剪定
強剪定とは、オリーブの木が休眠中の間に樹形を変える剪定方法です。2月中旬〜3月の成長期前に剪定を済ませておくと、木への負担が少なく済みます。強剪定の方法は以下のとおりです。
- オリーブの木を細かくチェックする
- 木の骨格を決めたら大きく育った枝を中心に根元から切り落とする
- 実をつけたい枝は維持しながら間引き剪定する
- 2cm以上と大きな切り口には癒合剤を塗って保護する
間引き剪定
間引き剪定とは、成長や見た目に影響を与えそうな枝を取りのぞく剪定のことです。間引き剪定であれば、休眠中に限らず、3~4月の成長期に行っても問題ありません。
間引き剪定の方法は以下のとおりです。
- 最終的なデザインをイメージする
- 混み合った枝や傷んだ枝、枯れた枝があれば根元から切り落とする
- 混下向き、または同じ枝から平行に2本出た枝は、どちらかを残しながら切り落とす
なお、葉と葉の間にはさみを入れる方法(切り戻し)を同時にすると、葉芽は増える一方で花芽が飛んでしまう場合があります。オリーブの実をつけたい方は、切り戻しの方法に十分注意しましょう。
オリーブの木を剪定する際の注意点
✔️ 剪定後の樹形をイメージする
剪定後のイメージができていないのに進めてしまうと、驚くほどに枝が減り、さみしい樹形になる可能性があります。剪定すると決めたときは画像などを参考に、理想的な樹形をイメージするとよいでしょう。
✔️ 実を収穫する予定であれば、枝の切り落としに注意する
傷んだ枝や弱った枝、混み合った枝を剪定するのは問題ありませんが、勢いよくどれも切り落としてしまうと実がなりません。見た目を重視するのは大切ですが、実の収穫も楽しみたい方は、必要な枝を残しながら剪定するよう注意しましょう。
光合成用の枝や、実をつけたい枝は残しておきましょう。
オリーブの木の剪定で失敗しないコツは"剪定時期を守る"こと
オリーブの木の剪定において、失敗しないコツは剪定時期を守ることです。剪定時期を誤ってしまうと、オリーブの木に大きなダメージを与え、最悪の場合枯れてしまいます。
オリーブの木の成長期は3~4月頃とほかの植物よりも早く訪れます。そのため、成長期を知らずにほかの植物と同じ時期に剪定すると、切り口から病害虫が侵入し、どんどん枯れてしまいます。
大きく育ったオリーブの木をよりよい状態で育てたい方は、2月中旬〜3月までの休眠期間中に剪定を済ませましょう。
オリーブの木の剪定方法についてよくある質問
ここからは振り返りもかねて、オリーブの木の剪定方法についてよくある質問をご紹介します。
「実家にオリーブの木があるが、剪定について詳しく知らない」「観葉植物のオリーブの木に剪定は必要?」といった疑問がある方は、以下4つの項目をチェックしましょう。
オリーブの木を剪定したらひょろひょろになった!原因と対処方法は?
剪定したあとにひょろひょろになってしまった場合、これも剪定時期を誤った可能性があります。適した時期以外に強剪定すると、大きなダメージによって弱ってしまいます。
オリーブの木は根が浅いため、ひょろひょろになると強い風に耐えきれず、倒木する危険もあります。自立できない場合は、主幹を低く剪定するか、支柱で支えるとよいでしょう。
なお、細くなったオリーブの木の幹が太くなるには約1年かかります。支柱のバランスを直すなど、こまめにチェックすることをおすすめします。
オリーブの木の幹を太くするにはどうすればいい?
オリーブの幹を太くするには、くり返し剪定をする必要があります。特に鉢植えの場合は、時間と手間がかかりますが根気強く育てていきましょう。
もしもできるだけ早くオリーブの幹を太くしたいなら、地植えが有効です。
木の主幹を太らせたいときは、枝を多く起こしながら伸ばしっぱなしにしてください。理想的な太さに育ったら、芯を止めて枝作りをして、ちいさな鉢に植え替えましょう。
オリーブの木を剪定してはいけない時期はある?
オリーブは成長速度の速い時期に剪定すると、多くの樹液や水分があふれ、切り口がふさがりにくいといったデメリットがあるため、成長期の剪定は避けた方がいいでしょう。
オリーブの木の剪定でよくある失敗は?
オリーブの木の剪定においてよくある失敗は以下の5つです。これらは、剪定後のオリーブにとって大きなダメージになります。
室内で育てている鉢植えオリーブはどう剪定する?
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室内で育てているオリーブの木も、育てやすい樹形を保つために間引き剪定で枝を切りそろえましょう。樹高を保ちたい方は現在の高さをキープし、混み合った枝や傷んだ枝などを中心に剪定してください。
オリーブの木はとにかく剪定時期を守ることがポイント
今回はオリーブの木の剪定方法についてご紹介しました。縁起のいい植物としても人気のあるオリーブの木は、いつ見てもほっとするやわらかさがあります。しかし、定期的に剪定しないと、病害虫を招き、枯れてしまうおそれもあります。
いつまでも大切にオリーブの木を育てたい方は、本記事を参考にしながら剪定してみてください。