オリーブの花が咲かない原因は?開花時期や咲かせ方を解説
2024/8/27
オリーブは地中海沿岸が原産の常緑高木で、日本でも庭木や鉢植えとして人気があります。オリーブの実を使ったオリーブオイルや塩漬けは有名ですが、初夏に咲く小さな白い花も魅力的です。
しかし、オリーブの花はなかなか咲かないと感じている方も多いのではないでしょうか。今回は、オリーブの花が咲く時期や、花が咲かない原因について解説します。
オリーブの花の開花時期
オリーブの花は、5月下旬〜6月上旬にかけて開花します。小さな白い花が房状につき、1つの花房に10〜30輪ほど咲きます。開花期間は約1週間と短く、あっという間に散ってしまうので、見逃さないよう注意が必要です。
また、オリーブの花は雨に非常に弱く、雨に濡れるとすぐに落ちてしまいます。開花時期が梅雨と重なる場合は、オリーブを雨に濡れない場所に移動させると、花を長く楽しめるでしょう。
オリーブの花は何年目から咲く?
Photo by puananiさん@GreenSnap
オリーブの花は、植え付けてから4〜5年経った頃から咲き始めます。オリーブは樹齢が若いうちは花をつけず、樹高が1m程度に育つと花芽がつき始めます。つまり、オリーブの苗木を植えたばかりでは、すぐに花は咲きません。
また、オリーブは,自家不和合性が強い植物です。つまり、同じ品種の花粉では受粉しにくく、異なる品種の花粉で受粉する必要があります。そのため、1本だけでは花が咲きにくいのです。
花を咲かせて実をたくさん収穫したい場合は、異なる品種のオリーブを2本以上植えて受粉させる必要があります。
オリーブの花芽はいつできる?
オリーブの花芽は、前年の春から夏にかけて伸びた新しい枝の葉腋(葉の付け根)にできます。12月頃から花芽をつける準備が始まり、3月下旬頃に花芽が確認できるようになります。
そのため、オリーブの剪定は花芽の準備が始まる前の2〜3月に行うのが適切です。この時期に剪定すれば、新しい枝を残すことができ、翌年の花付きを妨げません。一方、5〜10月の成長期に剪定を行うと、花芽がついた枝を切ってしまう可能性があり、翌年の開花に影響を与えます。
オリーブの花が咲かない原因は?
オリーブの花が咲かない主な原因は以下の通りです。
特に剪定時期を間違えると、翌年の開花に大きく影響します。また、オリーブは日当たりと適度な寒さが必要な植物なので、生育環境にも気をつける必要があります。
室内で育てている場合は、寒さにあたらないと花芽が形成されないことがあるので、冬場に1週間〜10日ほど室外に出すことも必要です。
- 樹齢が若すぎる(4〜5年未満)
- 剪定時期が不適切で、花芽がついた枝を切ってしまった
- 日照不足や水やり不足など、生育環境が悪い
- 寒さが足りず、花芽の分化が進まない
- 同じ品種のため、受粉しにくい
性質を知ってオリーブの花を咲かせよう!
このように、オリーブの花は4〜5年を経て初めて咲き、開花時期も短いものの、小さな白い花が房状につく様子は可憐で魅力的です。花が咲かない場合は、樹齢や剪定時期、生育環境を見直してみましょう。適切な方法で育てれば、きっとオリーブの花を楽しめるはずです。