みかんの木の剪定時期や年次別の切り方を解説!大きくなりすぎたら?
2024/7/11
みかんは日当たりがとても重要で、十分に日が当たらなかったみかんの果実は酸っぱく小ぶりになってしまいます。そこでおいしい果実をつけるために大切なのが剪定です。
今回はみかんの剪定の時期や、植え付け年数ごとの剪定方法を紹介します。
みかんの木の剪定時期はいつ?
Photo by こぶたさん@GreenSnap
みかんの剪定適期は、新芽が出る前の2〜3月頃です。
4月頃になると、実となる芽が出始めるので剪定を控えましょう。3月までに剪定を済ませておくことで、不要な枝に余分な栄養がとられるのを防いで花芽の生育がよくなるほか、日当たりもよくなります。
ちなみに、剪定時期は品種問わず柑橘類であれば共通しています。
みかんの木の剪定方法は年次によって違う?
みかんの剪定は、植え付け年数によって剪定の方法が違います。年数に応じた目的に沿って剪定するようにしましょう。
年次別のみかんの木の剪定方法
準備するもの
- 剪定ばさみ
- 癒合剤
1年目の剪定
切り戻し剪定をして樹高を低くすることで、摘果や収穫をしやすくします。
- 幹を根元から50cmほどの位置で切る
- 太い枝を3〜4本残して、ほかは全て切り落とす
- 残した枝を1/3ほどの長さに切り、そろえる
2年目の剪定
2年目のみかんの木は、樹形の土台となる太い枝(主枝)が数本できます。主枝を1/3のところの外芽で切り戻して、切った部分から「亜主枝」と呼ばれる花芽をつける枝を育てていきます。
3年目の剪定
2年目から伸びた亜主枝から実つきがよいであろう枝を残して剪定します。亜主枝にする枝は、地面に平行に伸びているものを選ぶのがポイントです。
- まっすぐ上に伸びた亜主枝を根元から切り落とす
- 主枝1本につき、亜主枝が2〜3本になるように切る
- 夏枝と秋枝が伸びてきたら、その都度切り落とす
4年目以降の剪定
4年目以降のみかんの木は、実をつけさせるために剪定をしていきます。みかんは、実が多くなる年と少ない年が交互にくる隔年結果性の果樹です。そのため前年の実つきによって剪定方法を変える必要があります。
前年が不成り年の場合は、花芽のつきやすい春枝をしっかりと伸ばすために、夏枝と秋枝は根元から切り落とします。成り年の場合は、細い枝や徒長した枝など不要な枝を切るくらいにしておきましょう。
みかんの木を剪定するときの注意
切り口に癒合剤を塗る
剪定でできた切り口は植物にとって傷口と同じで、そのままにしておくと病気や害虫被害の原因になります。剪定した太い枝の切り口には癒合剤を必ず塗るようにしましょう。
春枝と夏枝・秋枝を見分ける
みかんは春に伸びた枝に花芽をよくつけますが、夏や秋に伸びた枝には花芽をあまりつけません。4年目以降のみかんの木を剪定する際はとくに、春枝を間違って落とさないように見極めながら剪定をしましょう。
春枝の特徴
- 節と節の間隔が狭く、葉の数が多い
- 枝の形が丸みを帯びている
夏枝・秋枝の特徴
- 春枝と比べれ節と節の間隔が広い
- 枝の形が三角形になっている
大きくなりすぎたみかんの木はどう剪定する?
みかんは気温や湿度が適切な環境であれば、春夏秋と3回枝を伸ばしますが、1〜3年目の苗木や鉢植えの場合は春枝しか伸びないことも多く、基本的にはそれほど大きくなりません。
樹齢10年以上で大きくなりすぎてしまったみかんの木を剪定したい場合は、一気に枝を切り落とすのではなく、数年かけてゆっくりと枝を整理していきましょう。
みかんの木は夏枝と秋枝のみ剪定しよう!
みかんの剪定は、年数によって目的が違います。その年毎の目的を意識しながら剪定すると失敗も減るでしょう。また4年目以降、6〜7月頃に実をつけ始めたら、摘果しましょう。摘果したみかんもジュースにして楽しめますよ。
今回の記事を参考に剪定をして、おいしい実をつける元気なみかんを育てましょう。