ヤマボウシの剪定時期は?高さを抑える方法やどこを切るかを徹底図解
2024/9/26
6~7月頃に見頃を迎えるヤマボウシは、そのままにしておくと10~15mと管理が大変な高さにまで成長します。今回は、ヤマボウシの剪定時期と、大きくなりすぎた木を低くするときの方法を解説します。
ヤマボウシは剪定方法を間違えると樹形が崩れやすい

Photo by さくらさん@GreenSnap
ヤマボウシは、放置すると10~15mと大きく育つ落葉樹です。美しい花や樹形を楽しむためには、剪定することが大前提。
しかし、ヤマボウシは樹形が広がりやすいので、適切な方法で進めなければあらぬ形に乱れる場合があります。
また、ヤマボウシの木は繊細であることから、雑に剪定するのは厳禁です。今回はどのような方法で剪定すべきかを詳しくご紹介します。
ヤマボウシの剪定時期は何月?
ヤマボウシの剪定時期は、11~2月頃です。木全体の骨格を作るには強剪定が必要ですが、大きな負担を与えるので、必ず休眠期であるこの時期にすませましょう。
春先の3~4月はヤマボウシの枝に花芽がつくタイミングです。不要な枝葉を切り落とす軽い剪定でも、誤って花芽のついた枝を切り落とす場合もあるので、必ず11~2月までに済ませるよう注意しましょう。
【図解】ヤマボウシの剪定方法

ヤマボウシの樹形を整えるために、枯れた枝や伸びすぎた枝など、不要な枝を切り落としましょう。花芽を落とさないよう注意しながら、軽い剪定を定期的に行ってください。
特徴 | |
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車枝 | 1つの場所から複数の枝が放射状に生えている枝。 |
からみ枝 | 他の枝に絡みつくように伸びている枝。 |
逆枝 | 枝が幹や主枝の方向に逆らって伸びる枝。 |
下がり枝 | 地面に向かって垂れ下がるように伸びている枝。 |
徒長枝 | 急速にまっすぐ上に伸びた枝。 |
たち枝 | 樹形の外に向かって急成長する枝。 |
ふところ枝 | 幹や主枝の内側にある枝。 |
平行枝 | 他の枝と平行に伸びる枝。 |
かんぬき枝 | 主枝や幹を横切るように伸びる枝。 |
ひこばえ | 根元や幹から発生する新しい枝。 |
なお、ヤマボウシは、一度剪定すると形が戻るのに時間がかかるので、慎重に切り落とします。
ヤマボウシが大きくなりすぎた!高さを抑える剪定方法は?
大きくなりすぎたヤマボウシの高さを抑えるには、地面から3mほどの位置で主幹を切り落としましょう。この方法を「芯止め」と呼びます。
なお、芯止めはできるだけ若木のうちにすませるのが失敗しないポイントです。
また、木の中央にある芯となる枝と同じ太さ、長さの枝や、それよりも太い枝があれば、同じように途中で切って芯止めすると、美しい樹形に仕上がります。
ヤマボウシの剪定についてよくある質問
剪定したヤマボウシの花が咲かない!原因は?
剪定したヤマボウシの花が咲かない原因は、剪定時期を誤り、花芽のついた枝を切り落としたからでしょう。
11~2月の剪定では、枯れ枝や徒長枝、逆さ枝や風通しを妨げるようなからみ枝を集中的に切り落とします。そのほかの時期の剪定では、枯れ枝や弱った枝など、不要と思われるものだけを切り落としましょう。上から順に枝の根元から切り落とし、全体が円すいになるよう整えるのがポイントです。
なお、枝先に丸みを帯びたものや細くとがったものがついている枝は、それぞれ花芽と葉芽がついているので切り落とさないよう注意しましょう。
株立ち樹形のヤマボウシはどう剪定するの?
株立ち樹形のヤマボウシの剪定方法は、以下のとおりです。
1. 株元を確認し、ひこばえと呼ばれる足元から上に伸びた枝を切り落とす(株元に弱った枝や細い枝があるときは、太い木を残してすっきりさせると樹形が美しくなります)
2. からみ枝や徒長した枝があれば根元から切り落とす
3. 株に対して芯となる枝を確認し、同じ場所から同じ太さ、同じ長さの枝や芯となる枝より太い枝があれば芯止めしてバランスをとる
ヤマボウシの剪定時期は冬がおすすめ!
今回は、ヤマボウシの剪定時期と方法をご紹介しました。ヤマボウシに適した剪定時期は11~2月と真冬の期間です。地域によっては脚立を使って樹形を整える必要があるので、天候や落雪に注意し、安全な環境を確保しながら剪定しましょう。