アナベルとアジサイの違いは?それぞれの特徴や育て方の違いを解説
2024/10/9
アジサイとアナベルは、一見すると花色が違うくらいで、とてもよく似ているので同じ植物と勘違いしてしまいそうですが、じつは異なった特徴を持っています。
今回は、アジサイとアナベルの違いについてご紹介します。
アジサイとアナベルの特徴
アジサイの特徴

Photo by たいさん@GreenSnap
アジサイは、アジサイ科アジサイ属に分類される落葉性低木で、一般的には両生花が装飾花になったホンアジサイのことを指します。梅雨時期の6〜7月にポンポンのような可愛らしい花を咲かせ、土壌の酸度(pH)で花色が青〜ピンク色に変化するのが特徴です。
このほか、ガクアジサイやヤマアジサイといった日本原産のアジサイ属の総称としても用いられます。
アナベルの特徴

Photo by Umimiさん@GreenSnap
アナベルも同様に、アジサイ科アジサイ属に分類される落葉性低木で、別名「アメリカアジサイ」と呼ばれます。6〜9月頃に直径20〜30cmの大きな白い花を咲かせます。咲き始めはグリーンがかっていますが、徐々に白く変化していきます。
また、咲き始めがピンクで咲き進むにつれて緑色に変化する「ピンクアナベル」という品種もあります。
アジサイとアナベルの違いは?
アジサイとアナベルの違いは、おもに原産地と花の咲き方、葉の特徴です。
原産地の違い
アジサイは、一般的に日本原産のアジサイのことを指します、一方で、アナベルは北米原産のアメリカノリノキを改良してできた園芸品種のことです。花の咲き方の違い
一般的なアジサイとアナベルでは、花をつける枝が異なります。アジサイ属の多くは「旧枝咲き」といって、前年に伸びた枝に花をつけます。一方で、アナベルは「新枝咲き」といってその年に伸ばした枝に花をつけます。
また、アジサイの花は7月頃に終わってしまうのに対して、アナベルは9月までと開花時期が長いです。
葉の違い
アジサイとアナベル、どちらの葉も先が尖った楕円形をしていますが、アジサイの葉には光沢があり、アナベルの葉には光沢がなく毛が生えており、ザラザラとした手触りです。
また、アナベルの葉はアジサイに比べてやや薄い特徴があります。
アジサイとアナベルの花言葉の違い
アジサイとアナベルは花の特徴から、それぞれ異なる花言葉がつけられています。
アジサイの花言葉は、「移り気」「辛抱強さ」「浮気」などで、アジサイの花の色が時期によって変化することが由来しています。
一方で、アナベルの花言葉は「ひたむきな愛」「辛抱強い愛情」など、生命力の強さや長期間花を咲かせることからつけられたとされています。
アジサイとアナベルの育て方の違いは?
アジサイとアナベルでは、花をつける枝が異なることから剪定の方法に違いがあります。
アジサイは「旧枝咲き」で、前年の枝に花芽をつけるため、剪定のタイミングと位置が重要です。遅れると来年の花芽を切ってしまうので、7月上旬ごろの花後すぐに行います。花をつけた枝の花から2節下の葉の付け根に花芽があるか確認して、その芽の2cm上で剪定をします。
一方、アナベルは「新枝咲き」で、春に伸びた新しい枝に花芽をつけます。そのため、剪定の時期と位置に決まりがなく、花後から冬までの間に、好みの高さで自由に剪定できます。強く切り戻せば花は大きくなり、弱く剪定すれば花数が増えます。
アジサイとアナベルは違う品種!
アジサイとアナベルはどちらもアジサイ科アジサイ属の植物ですが、厳密には違う品種のため、花の咲き方や花言葉、原産地などに違いがあります。
また、育て方もアジサイは旧枝咲きのため剪定時期が重要ですが、アナベルは新枝咲きで剪定の自由度が高いですね。
アジサイとアナベルは似ていますがそれぞれの違いを知って育てることで、よりお手入れを楽しめるでしょう。