多肉植物の育て方|水やりサインの見極め方や枯れる原因と復活方法は?
2022/10/18
多肉植物の育て方は、とくに水やりの要点を押さえておけば、じつはそこまで難しくありません。とは言いつつ、枯らしたことがある方や不安な方も多いのでは?
でも大丈夫!多肉植物の育て方は、水やりと休眠中の過ごし方を抑えておけばOKです。
そこで今回は多肉植物の育て方や、筆者の栽培経験を混えながら枯らさないコツなどをご紹介します。
多肉植物の育て方は「生育期」を知ることが重要
まず多肉植物を育てる上で覚えていただきたい大切なことがあります。 それは、多肉植物には生育型というものがあり、生育期に合わせてお手入れするということです。
生育型とは、どの時期に活発に成長する生育期を迎えるかによってわけた分類のこと。代表的な多肉植物はそれぞれ下の表のような生育型に属しています。
春秋型 | エケベリア/セダム/ハオルチア/グラプトペタルム/パキフィツム ほか |
夏型 | アガベ/カランコエ/クラッスラの一部品種/ユーフォルビア ほか |
冬型 | コノフィツム/リトープス/アエオニウム/クラッスラの一部品種 ほか |
多肉植物の育て方では「生育期はお世話して、休眠期は放置する」というのが基本です。 少々乱暴な言い方ですが、筆者の栽培経験上、これを守っておけば枯らす確率はかなり下がります。
初心者さんが失敗する原因は、だいたい水やりか休眠期の過ごし方なので、まずはこれを大前提として覚えましょう。
ここからは、それぞれのお手入れについて詳しく紹介していきますね。
失敗しない!多肉植物の水やり頻度
多肉植物の水やりは、生育期は葉っぱがシワシワになったら、鉢底から流れ出るまでたっぷり。休眠期は断水か月1回というのを目安にしてください。
また、とくに春から秋は、葉の隙間に水が入り込むと蒸れで弱る原因になるので、土にだけ水やりをするのがコツです。そして、この時期は夜間の涼しい時間帯に水やりすると、負荷なく水を吸収してくれます。
よく水やりは土が乾いたら〜といいますが、多肉植物の場合は葉っぱに水分をたくさん溜めているので、ちょっと違います。むしろそのペースで水やりすると根腐れしてしまうので要注意。
そもそも多肉植物は過酷な環境で進化をしてきた植物なので、育てるときもあまり過保護にせず、スパルタで育てましょう。
休眠期は思い切って断水か低頻度にすることで、むしろ寒さに強くなります。秋口など季節の変わり目からだんだん頻度を落としていくといいですよ。
生育型による断水推奨時期(休眠期)は下記のとおりです。
春夏型 | 気温30℃以上の夏と、気温10℃以下の冬は断水 |
夏型 | 気温10℃以下の冬は断水 |
冬型 | 気温30℃以上の夏は断水 |
多肉植物の置き場所!初心者は室内がおすすめ
多肉植物の置き場所は、日当たりと風通しの良い場所です。理想は生育型に関わらず、春と秋は屋外の日向、夏は屋外の明るい日陰、冬は室内の窓際に置くこと。
もし室内で育てるなら、1年中窓際の日光が当たる場所が好ましいです(※真夏の直射日光は避けて)。季節ごとの移動が少なくて済むので、初心者の方は室内で育てるのがおすすめです。
ただし、セダムなどの群生するタイプの多肉植物は、とくに夏場に蒸れて弱りやすいので注意してくださいね。外に置くかサーキュレーターを回しましょう。
日光不足になると、茎が間延びしたりヒョロヒョロと葉が少なく茎だけ伸びる、徒長状態になってしまうので、必ず日当たりのいい場所に置くといいです。
多肉植物の肥料
多肉植物に肥料を与えるときは、植え替えするときに1年間効果が長続きするような緩効性肥料を土に混ぜてあげるといいです。
植え替えを1年以上しないのであれば、生育期間中に液体肥料を規定量よりもやや薄めに希釈して、10日に1回与えましょう。 基本的にはそこまで肥料を必要としない植物なので、肥料の与えすぎには注意です。
多肉植物の仕立て直し
多肉植物を育てていると、茎が間延びしたり、枯れた下葉が汚く見えたりと、なんだか見すぼらしい姿になることがあります。
そういうときは、剪定や植え替えをして仕立て直しをしましょう。
茎が間延びしているときは、葉の生え際のすぐ上で切ればOKです。切った茎は乾燥させて挿し木にして増やすこともできますよ。 下葉が枯れて汚いときは、そのまま左右に引っ張って葉を取るだけでも大丈夫ですが、茎が目立つようなら植え替えをしてより深めに植えるといいです。 植え替えをするときは、必ず新しい多肉植物の土を使ってくださいね。
多肉植物が枯れる原因と復活方法
ここからは多肉植物を育てるうえでよく起こる失敗とその復活方法をご紹介します。
栽培中によく起こりうることで、この状態になったからといって必ず枯れるわけではありませんが、対処法を覚えておくと、美しく健康な多肉植物を育てられますよ。
失敗例1)葉がぽろぽろ落ちるとき→日光不足!
多肉植物の葉がポロポロ落ちるようなときは、日光不足になっている可能性が高いです。とくにセダムなどは、気づいたら土の上に葉っぱが落ちていることがよくあります。
冬〜春にかけて、室内に取り込んでいる間によくおきる症状なので、夜間の寒さに気をつけながら窓際に置いて日光浴させましょう。春秋・夏型にあせって肥料を与えるのはNGです。
失敗例2)全体がしなしななとき→風通しをよくして
多肉植物全体がしなしなと元気がないときは、蒸れて病害虫がわいている可能性があります。病害虫は薬剤を使うか、株を鉢ごと水にしずめて害虫を溺死させてから、風通しのいい場所に置いておきましょう。
とくにセダムやハオルチアなどに起きやすい症状で、夏場は気をつけたいところですね。
失敗例3)葉がしわしわなとき→水やりをして
多肉植物の葉がしわしわなときは、水分をほしがっている証拠なので、たっぷり水やりしてあげましょう。この状態が悪いというわけではなく、むしろ多肉植物は葉がしわしわになるまで水やりを待ってから与えるほうがいいので、単に水やりサインと覚えておくといいですよ。
多肉植物に水やりするときは、必ず鉢の底から水が流れ出るまでたっぷりと与えてくださいね。
多肉植物初心者は室内で育ててみよう
多肉植物の育て方を簡単にまとめると、日当たりの良い場所において、生育期は葉がシワシワになったら水やり、休眠期は断水するということ! これさえ抑えれば枯れる確率はだいぶ落ちるので、意識してお手入れしてみてくださいね。
また、四季のある日本では、気温によって置き場所を変える必要も出てくるため、初心者やずぼらな方は、比較的気温が安定する室内で育ててみるのがおすすめです。
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