【ラズベリーの育て方】剪定時期はいつ?鉢植え栽培がいい理由を解説
2024/10/23
ラズベリーの基本情報
科・属 | バラ科イチゴ属 |
タイプ | 落葉性低木 |
植える時期 | 11月~3月中旬頃までに |
栽培場所 | 日当たりのいい場所を好む |
水やり | 鉢植えの場合は4月から7月までは1日1回、8月から9月の夏場は1日2回、そして10月から3月は表土が乾いたら |
肥料 | 2月、6月、9月 |
収穫時期 | 6月~7月(一季なり性)/6〜7月、10〜11月(二季なり性) |
ラズベリーとは

Photo by こまさん@GreenSnap
ラズベリーとは、ヨーロッパおよびアジア原産の低木で、木苺の一種です。一季なり性と二季なり性の種類があり、とても生育旺盛なのでほとんど肥料をあげなくてもよく育ちます。
赤や紫系統の色でやわらかく、プチプチとした食感の果実はお菓子の飾りつけなどによく使われます。
ラズベリーは鉢植え・プランター栽培がいい理由
ラズベリーはとても繁殖力旺盛で、地下茎を伸ばして広がっていく性質があります。
地植えでもちろん栽培できますが、地植えだと周囲にどんどん広がり、ほかの植物の生育スペースを侵食してしまうことがあります。そのため、収穫量にこだわりがないようであれば、生育スペースに制限のある鉢植えやプランター栽培がおすすめです。
ラズベリーの植える場所はどこがいい?
ラズベリーは日当たりのよい場所を好みます。十分な日光に当てることで、美味しい実をたくさん収穫できるでしょう。ただし、強い直射日光や西日は避けたいので、真夏の時期は半日陰での管理が適しています。
ラズベリーの育て方
土づくり
ラズベリーは水はけのいい、弱酸性の土を好みますが、さほど土質を選びません。地植えの場合は庭土でもOKです。
鉢植えの場合は、市販の果樹用培養土で問題ありません。植え付け前に、あらかじめ植える場所に腐葉土を混ぜ込むとなおよいです。
苗の植え付け
ラズベリーは苗から栽培するのが一般的です。枝が太く、枝数が多く、芽と芽の間が詰まっていて、病害虫に侵されていない健全な苗を選びましょう。
ラズベリーは地下茎で横に広がるため、周囲の植物への影響が少ない場所に植え付けます。必要に応じて地中に仕切り板や根止めを設置し、地下茎の繁殖を抑えましょう。植え穴を40~50cmほど掘り、苗を植え付けます。
水やり
地植えしたラズベリーは、植え付け時にしっかりと水やりをすれば、その後はほとんど水やりの必要がありません。ただし、雨があまり降らない場合は適宜水やりをしましょう。
肥料・追肥
ラズベリーの収穫量を増やすには、定期的な施肥が欠かせません。6月と9月、2月頃に、有機質肥料や即効性化成肥料与えましょう。
支柱立て
ラズベリーは品種によって自立しにくいものや自立しやすいものがあります。自立しにくいつる性のラズベリーなどは、茎を倒れにくくするために、植え付けときに支柱を立てるのがおすすめです。
収穫
ラズベリーの収穫時期は、一季なり性品種が6〜7月頃、二季なり性品種が6〜7月と10〜11月頃です。花が咲き終わってから、約1ヶ月で収穫期を迎えます。
果肉が熟し、香りが強くなったら収穫の目安です。熟した実はやわらかいため、一つひとつていねいに手で摘み取るようにしましょう。
病気・害虫
ラズベリーの栽培で注意すべき病気や害虫には、うどんこ病、灰色かび病、アブラムシなどがあります。発生初期に薬剤を散布したり、こまめに葉の様子をチェックしたりして、早期発見・早期対策を心がけましょう。
また、雑草が茂ると害虫の温床となるため、草刈りを欠かさずに行うことも大切です。
ラズベリーの鉢植え・プランター栽培の育て方

Photo by matchaさん@GreenSnap
ラズベリーを鉢植えやプランターで栽培する場合も、基本的に地植えと同じ方法です。植え付け時の鉢の大きさとしては、8号サイズ(直径24cm程度)の大きさを選ぶとよいでしょう。市販の野菜や果樹用培養土を用いて植え付けると手間がかかりません。
鉢植えした場合は、表面の土が乾いたタイミングで水やりしますが、夏場など高温で乾きやすい場合は、1日2回の水やりが必要になります。
ラズベリーの剪定時期
ラズベリーの剪定時期は、落葉後11~2月です。剪定方法が一季なり性と二季なり性で多少異なるので注意し、枯れた枝や育ちのよくない細い枝などを取り除き樹形を整えましょう。
一季なり性ラズベリーの剪定方法は、収穫後、冬までに地上部が枯れてしまうため、地面に近い部分でカットします。この作業は夏の間に剪定することができます。
二季なり性の場合は、夏だけでなく秋の収穫もありますから、秋に実がついた花芽はカットせずに残し、結実した部分と、枯れている枝を選んでカットします。
ラズベリーの育て方についてよくある質問
ラズベリーを植えてはいけない理由は?
ラズベリーはその繁殖力の強さゆえ、植えてはいけないといわれることがあるようです。しかしながら、地下茎によって繁殖するため、地植えする際には根止めをしたり、鉢植えで育てることで、思わぬところに広がってしまうのを防ぐことができます。
また、ラズベリーは茎にトゲがあるので、怪我をしないよう注意しましょう。
ラズベリーの誘引方法は?
ラズベリーは株元から新しく伸びてくるシュートと呼ばれる枝が風などで倒れないように誘引します。実がつく前から支柱に枝を這わせてください。太い枝から順番に誘引していき、枝と枝が重ならないようにするのがポイントです。
オベリスクやあんどん型支柱の場合、外周に沿うように枝を巻いていきますが、株元から伸びる枝は太くて硬いので、無理に巻き込まず、そのまま直立させて固定するようにし、幹から伸びてきた枝を巻き付けます。
巻き付ける際は、きつく誘引すると折れてしまうことがあるので、ゆるめに固定していきます。オベリスクの外周に沿うようにして、巻いていきます。枝を強めに誘引すると折れてしまうこともありますので、適度な巻き加減で枝をオベリスクへ固定していきます。
ラズベリーは何年で実がなりますか?
ラズベリーは一季なり性の場合は、一年目は実をつけません。春に株を植え付けた場合、春に伸びた枝が花芽を作ると、翌年の夏から収穫できるようになります。
二季なり性のラズベリーは一年目の秋から収穫可能です。冬になると落葉するため、枯れてしまったと勘違いすることもありますが、地下部は生きていますから、次の春までじっくり待ちましょう。
ラズベリーを栽培してみよう!

Photo by 夢遊歩人ꕤTOTOROGAOꕤさん@GreenSnap
ラズベリーは植え付け後、実がなるまでに少し時間がかかりますが、成長が早く丈夫な植物なので、初心者の方にも育てやすい植物です。
最後に、ラズベリーの収穫は少しコツが要ります。一つ一つ手でそっと摘み、実を花の芯のような部分から抜き取るようにして摘み取りましょう。