じゃがいもの植える時期と植え方は?水やり頻度などの育て方を解説
2025/1/16
じゃがいもの栽培基本情報
科・属 | ナス科ナス属 |
栽培難易度 | かんたん |
植える時期 | 2~4月(春植え)、8月下旬~9月上旬(秋植え) |
栽培場所 | 日当たりが良い場所。冷涼な気候を好むが、霜には弱いので注意。 |
水やり | 種イモの植え付け後、根付くまでの1週間程度は、土が乾かないように注意する。 |
肥料 | 植え付けから1カ月度に1度目、苗に蕾がついた頃に2度目の追肥を行う |
収穫時期 | 4~6月中旬(春植え)11月下旬~12月上旬(秋植え) |
じゃがいも栽培は初心者にもかんたん!
Photo by 週末だけ野良人ISOさん@GreenSnap
じゃがいもといえば、家庭菜園では、春一番に育て始める野菜として定番の野菜です。暑さを嫌い冷涼な気候を好みますが、気候対応性が高く、あまり育つ土壌を選ばないので、初心者さんでも意外とかんたんにチャレンジできる楽しい野菜です。
じゃがいもには、ほくほくした食感の男爵や、煮崩れしにくいメークインなど様々な品種がありますが、品種による育てやすさにあまり差がないので、食感や味から好みの品種を選んで大丈夫です。
じゃがいも栽培に適した場所
じゃがいもは、あまり育つ土壌を選びませんが、酸性の土が好きな野菜です。あまり厳密に管理しなくても大丈夫ですが、畑で育てる場合は、石灰は少なめに施すようにしましょう。
植え付けの前には、しっかりと畑を耕しておきましょう。プランターなどで育てる場合は、市販の培養土をそのまま使用して大丈夫です。
また、じゃがいもは日当たりがいい場所を好みます。大きなイモを収穫するためには、しっかり日光があたる日当たりと風通しのいい場所で光合成させることがポイントです。
地上部から出ている大きな葉っぱから光合成をして、実にでんぷん質を溜めていくので、日当たりの良い場所で育てると良いじゃがいもを収穫できますよ。
じゃがいもの植え付け時期はいつ?
じゃがいもの栽培は、種イモを植え付けるところから始めます。種イモの植え付け時期は年に2回あり、2月下旬〜4月まで(春植え)と8月下旬〜9月上旬(秋植え)です。
じゃがいもの植え方
市販の種イモを入手して植え付けていきます。100gほどの大きな種イモは、芽の数が均等になるように40gほどに切って使用します。
切り口が湿った状態で植え付けると腐りやすいので、半日ほど天日に干すか、切り口に草木灰(草木を燃やした灰)をつけてしっかりと乾燥させましょう。
秋植えでは、時期的にまだ気温が高く、種イモが腐りやすいので、小さめの種イモを選んで切らずに植え付けるのがおすすめです。
種イモの準備が終わったら、畝の中心に15cmほどの溝を堀り、30cm間隔で種イモを植えていきます。
じゃがいもの育て方
水やり頻度
基本的に、畑で育てるじゃがいもは植え付けのとき以外は自然の降雨のみで大丈夫です。植え付けから1週間程度は土が乾いたら水をやりますが、さらに、収穫の間近になれば乾燥気味に育てましょう。
芽かき
植え付けが終わり、苗の草丈が10cm程度に生長したら、芽かきをしてやりましょう。詳しいやり方はこちらの記事でご紹介しています。
追肥・土寄せ
1回目
芽かきが終われば、1度目の追肥を施します。植え付けの時期は、4月中旬〜4月下旬(春植え)、9月中旬〜9月下旬(秋植え)が目安です。株元から少し離れたところに、株にそって1㎡あたり一握りの化成肥料を均等にまいていきましょう。
追肥が終わったら、しっかりと土寄せを行います。土寄せは、新しいイモが育つスペースをつくるとても大切な作業です。畝の外側から土を持ってくるように、肥料で土を覆って軽く耕しながら株元に土を寄せていきます。
2回目
1度目の追肥から1カ月ほど経ったら2度目の追肥を行いましょう。畝の片側に、1㎡あたり一握りの化成肥料を均一に施します。
畝の外側から土を寄せるようにして肥料と土を混ぜ、株元に土を寄せましょう。反対側も同じようにします。土寄せが足らずに、イモに光が当たってしまうと、じゃがいもの有害物質「ソラニン」が出たみどり色のイモができてしまいます。そうなると食べられないので注意しましょう。
収穫
じゃがいもの収穫時期は、5月下旬〜6月下旬(春植え)、11月下旬〜12月下旬(秋植え)が目安です。
病気・害虫
じゃがいもは、そうか病、軟腐病、軟腐病、モザイク病、青枯病などの病気に注意が必要です。病気を予防するためには、しっかりと消毒した種イモを使うこと、アブラムシなどの害虫の発生を予防すること、多湿の環境を避けて風通しと水はけの良い場所で栽培することが大切です。
また、美味しい実のなるじゃがいもは、害虫などの食害にも注意が必要です。実が土の中にあるため、掘り起こしてから気づくことも。基本的には、害虫が発生する前に抑えることが大切です。雑草や枯葉はこまめに取り除き、水はけと風通しの良さを保つように気をつけましょう。
じゃがいもの育て方でよくある質問
じゃがいもの栽培で失敗する原因は?
いざ収穫の時を迎えて、掘り起こしてみたら、少なかった!小さかった!ということもあります。じゃがいもの栽培で失敗する原因は、種イモが悪かったこと、もしくは、日当たりと水はけが悪かったこと、土が硬くてうまく育たなかったことなどが考えられます。
自分の畑の環境を想像して、原因を考えてみてくださいね。
じゃがいもは連作障害が起きる?
じゃがいもなどのナス科の野菜は連作できません。同じ場所で育てると、2年目以降から少しずつ奇形や病気のリスクが増えてくるので、同じ場所で栽培するのは2〜3年は避けましょう。
収穫したじゃがいもは種イモに使える?
家庭菜園で育てたじゃがいもは、種イモには適していません。収穫したじゃがいもが病気の原因となるウィルスに感染していたり、害虫がついていると、次にできるじゃがいもにも同じ病気を引き継いでしまいます。
スーパーなどで購入できる市販のじゃがいもも同様ですので、家庭菜園で植え付けるじゃがいもは、種イモとして販売されているものを使うのがいいでしょう。
じゃがいものコンパニオンプランツは?
ナス科の野菜同士を近くで栽培すると害虫の被害が広がりやすいので、トマトやピーマン、ナスとは距離を開けて栽培します。
家庭菜園では、コンパニオンプランツとなるマリーゴールドやネギと一緒に栽培するのもおすすめです。
じゃがいも栽培は植え付けまでが肝心!
じゃがいもは、畑はもちろん、プランターや土嚢袋などを用いても栽培ができます。収穫量が多いので、収穫の楽しみもひとしお!初心者でも気軽にチャレンジできるじゃがいもをぜひ栽培してみませんか。