【パンジー・ビオラの育て方】夏越しや冬越しの仕方、水やり頻度は?
2024/5/16
ビオラ・パンジーの基本情報
科・属 | スミレ科スミレ属 |
タイプ | 一年草 |
植える時期 | 10~11月または3~4月(生育適温:15℃) |
開花時期 | 10~5月 |
育てる場所 | 日当たりと水はけのいい場所 |
水やり頻度 | 庭植えの場合は不要。 鉢植えの場合は土の表面が乾いたら水やりする。 |
肥料 | 元肥と追肥が必要 |
耐寒性 | 強い(耐寒温度:-10℃) |
ビオラ・パンジーとは
Photo by りょうさん@GreenSnap
パンジーとビオラは、冬に花を咲かせるガーデニングの定番になっている花です。パンジーとビオラはじつは同じ植物で、花の直径が4cm以上のものをパンジー、4cm未満のものをビオラと呼んでいます。しかし最近は、花が小さなパンジーや大きなビオラもあり、区別はあいまいです。
なお、パンジーやビオラの育て方は同じです。
ビオラ・パンジーの育て方
日当たり
日当たりのいい場所を好みます。ただし、種まき後〜発芽するまでは日陰で育てましょう。
土づくり
水はけと水もちのいい土を好みます。市販の草花用培養土に、元肥として緩効性肥料をすき込んでおくとなおいいでしょう。
苗の植え方
苗の植え付け時期は、10〜11月頃もしくは3〜4月頃が一般的です。苗の根鉢を少し切り落とし、土も軽く落としてから、株同士の間隔を15cm程度あけて植えましょう。
なお、種まきから育てる場合は、発芽に必要な気温18℃以上を保てる時期にしましょう。種まきの詳細については、こちらを参考にしてください。
水やり
土が乾いたらたっぷり水やりします。鉢植えで育てている場合は、水切れを起こしやすいので頻度に注意しましょう。
肥料・追肥
鉢植えの場合は月2〜3回ほどリン酸の比率が高い液体肥料を、地植えの場合は月1回ほど固形肥料を与えます。開花期間中も肥料を必要とします。
病気・害虫
アブラムシやヨトウムシ、菌核病などに注意しましょう。
増やし方
種まきによる増やし方が一般的です。
ビオラ・パンジーの冬の育て方(冬越し)
パンジーやビオラは寒さに強く、耐寒温度は-10℃ほど。雪に埋まったり強い寒風に当たったりして傷んでも、暖かくなれば復活します。
雪国で真冬も花を楽しみたいなら、鉢植えにして雪が当たらない場所に置くのがおすすめです。
パンジーやビオラの生育に適した温度は5~15℃くらいなので、屋内では暖かくなりすぎないように注意しましょう。
真冬の花が少なくなっている時期は肥料を控え、鉢植えの水やりは土の表面が乾いてからたっぷりと。地植えでも地面がひび割れるほど乾燥していたら水やりしてください。
ビオラ・パンジーの育て方についてよくある質問
ビオラ・パンジーは日陰でも育つ花ですか?
ビオラ・パンジーは半日陰くらいの場所であれば育ちますが、花数が減ったり間延びしたりしやすいです。それでも、植えられる場所が日陰しかない、日陰に彩りがほしいというときは、以下のことを試してみてください
【鉢植えで育てる】
地植えだと日陰にしか植えられなくても、鉢植えなら日当たりのいい場所に置けるという場合もあるでしょう。鉢植えは移動できるので、お客さんが来るときや家族で過ごす休日だけリビングから見える場所や玄関に飾る、というような楽しみ方もできますよ。
【肥料を与える】
日当たりのいい場所では肥料が少なめでも花が咲きますが、日当たりの悪い場所では、規定量の肥料を定期的に与えましょう。花がたくさん咲く時期には、緩効性化成肥料と液体肥料の両方を与えるのがおすすめ。どちらも規定量や与える間隔を守り、肥料過多に注意しましょう。
ビオラ・パンジーを地植えする場合、庭土でも育ちますか?
ビオラ・パンジーは酸性土壌を苦手とします。日本の一般的な庭土は酸性よりであるため、地植えする場合は、庭土に苦土石灰をまいておくといいでしょう。
ビオラ・パンジーの花はいつまで咲きますか?
ビオラ・パンジーは暑さに弱いため、気温が高くなる5月頃に咲き終わりの時期を迎えます。
ビオラ・パンジーの花が咲き終わったらどうする?
ビオラ・パンジーの花が咲き終わったら、すぐに花がら摘みをしましょう。咲き終わった花をそのままにしておくと、タネをつくることにエネルギーが使われてしまい、花付きが悪くなります。
また、ビオラ・パンジーは気温が15℃を超えると茎が間延びし始めます。春に暖かくなってくると間延びしやすいので、株の形が乱れてきたら、伸びた茎を切り戻して整えてあげましょう。茎は節の少し上で切ると次のつぼみが育ちやすくなります。
込み合っている茎をすかして株の中の風通しをよくすると、春の終わりまで長く花を楽しめますよ。
ビオラ・パンジーは夏越しできる?
パンジーやビオラは暑さに弱く、夏には枯れてしまうことがほとんどであるため、夏越しさせることはむずかしいでしょう。
ただし、鉢植えのビオラの場合であれば、鉢を涼しい場所へ移すなどすれば、まれに夏越しさせることもできるようです。
ビオラ・パンジーの育て方は簡単!
Photo by みつこさん@GreenSnap
冬のお庭を彩ってくれて、初心者でも育てやすいパンジーやビオラ。たくさんの色や模様に加えて、花びらがフリルのようになっている品種もあり、どれを植えようか選ぶ時間も楽しいですよ。
ぜひおうちで、さまざまなパンジーやビオラを育ててみてくださいね。
NHK Eテレ「趣味の園芸」講師・GreenSnapオフィシャルアンバサダー
2011年から2021年までNHK Eテレ「趣味の園芸」司会を務め、現在は講師として出演。NHK総合「あさイチ」のグリーン講師も務める。
園芸とフラワーデザイン両方の資格を持ち、両面から楽しさを伝える園芸デザイナー。
ガーデンの監修・制作、テレビ・イベント・講演会等多岐に渡り、植物の魅力を発信している。
公式HP:https://mikamimasashi.site/
YouTube:https://www.youtube.com/c/mikami-engei
Twitter :https://twitter.com/engeiouji@engeiouji
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まだ花が咲いていても、思いきってそれぞれの茎の節を残して切ってみてください。両脇から芽が出てきて茎の数が2倍になり、花数も2倍のボリュームになりますよ!