【水仙の育て方】花が咲かない原因は?花が終わったら球根は植えっぱなし?
2023/8/17
水仙の基本情報
科・属 | ヒガンバナ科スイセン属 |
タイプ | 多年草 |
植える時期 | 9〜11月頃 |
開花時期 | 11~4月頃 |
育てる環境 | 日当たり、水はけ、風通しのよい場所で育てる |
肥料 | 用土に緩効性化成肥料を元肥として混ぜ、11月頃にリン酸分の多い液体肥料を施す |
夏越し・冬越し | 夏は開花後は花茎のみ剪定、冬は特別な冬越しの必要はなし |
水仙とは?
水仙は、春に美しい花を咲かせる植物の一種です。一般的な水仙の花は、白を基調とした色合いが多いですが、ピンク、黄色、オレンジなどのバラエティもあります。
また、淡い甘い香りを持っており、春の訪れを告げる花として、多くの人々に愛されています。
水仙の育て方

Photo by グラスさん@GreenSnap
ここからは、水仙の育て方についてそれぞれ詳しく解説します。
日当たり
水仙は日光を必要としますが、とくに夏の強い直射日光には弱いため、午前中の日光や午後の明るい陰の下で育てることが理想的です。完全な日陰では花が咲きにくいため、少なくとも半日は光が当たる場所を選びましょう。水仙を室内で栽培する場合は、明るい窓辺に置き、できるだけ直射日光の当たる場所に置くとよいです。
土づくり
水仙は、水はけと通気性に優れ、適度な保水性のある土を好みます。市販の草花用の培養土だけでも問題ありませんが、草花用培養土:6、腐葉土:3、堆肥:1で配合できるとなおよいでしょう。
適切な土壌環境で管理されることにより美しい花を咲かせるため、土壌の改良や球根の適切な植え付けを行いながら、水仙を育てていきましょう。
球根を植える時期・植え方
水仙の球根は、9〜11月に植え付けるのが最適です。
植えつけの間隔は、大きな球根の場合は約20cm、中~小球根の場合は約10~15cmにします。
鉢植えの場合は、大輪種では18cm鉢を使い、5球くらいを球根の頭が隠れるくらいの深さに植えると、美しい花を咲かします。
水やり
庭植えの場合は、土が乾かないかぎり水やりは不要です。ただし、冬の間も成長を続けるため、土壌がかなり乾燥している場合は水やりをします。
鉢植えの場合は、土の表面が乾いたらたっぷりと水やりをしましょう。
肥料
用土にはあらかじめ緩効性化成肥料を元肥として混ぜ、そのあとに芽が出たらリン酸分の多い液体肥料を施しましょう。花が終わったあとは、球根が休眠期に入るため、肥料の追加は控えてください。
肥料の与え過ぎや適切な割合を守らないと、葉や茎の伸びすぎや球根の病気のリスクが高まるため、適切な肥料を適切な時期に与えることを心がけましょう。
剪定・切り戻し
水仙の剪定や切り戻しは、球根の休眠期に行うようにしましょう。晩秋から初冬にかけて、葉や茎が枯れる前に剪定します。
夏越し・冬越し
夏は、強い日差しを避けるために、日陰の場所に移動させましょう。部分的な日陰や室内の涼しい場所も適しています。また水仙は数年間は植えっぱなしでも大丈夫な球根です。そのため3年以上経過したら葉を掘り起こして秋まで保管し秋に植え直しましょう。
寒冷地や冷涼な気候で冬を越すことができますが、氷点下の気温や強風には弱いため、寒冷地や気温が厳しい地域では、水仙を室内に移動させて越冬させることも考慮してください。
植え替え
水仙は3〜4年に1度の頻度で植え替えします。植え替え時期は、葉がすべて枯れた夏〜球根が休眠期に入る前の秋頃にです。
植え替えの際には根を傷つけやすいため、慎重に扱うように心がけてください。
水仙の育て方でよくある質問

Photo by はるなつさん@GreenSnap
ここからは、水仙の育て方でよくある質問について解説します。
水仙の花が咲かない!葉っぱばかりになる原因は?
水仙の花が咲かないで、葉っぱばかりになる原因は、日光不足や栄養不足、水やりの問題などが考えられます。とくに、水仙は十分な日光を受けなければ花芽を形成しにくくなります。
日当たりのよい場所に移動させるか、日陰を取りのぞくことで改善することができるでしょう。また適切な栄養を必要とするため肥料を適切に与えましょう。そのほかにも、水仙の栽培環境や管理方法を見直してみることが重要です。
水仙の花が終わったらどうする?植えっぱなしでいいの?
水仙の花が終わったら、黄色くなった茎や葉を剪定します。こうすることで、株全体の美しさや球根の健康を保つことができます。ただし、茎や葉がまだ緑色である場合は、剪定を控えましょう。
また、水仙の球根は3〜4年程度であれば、植えっぱなしにしていても大丈夫です。
ただし、数年すると土の中が窮屈になるため、地植えの場合も鉢植えの場合も、4年に1度くらいは球根を掘り上げてあげましょう。
水仙の球根の掘り上げ方は?すぐ植えてもいいの?
水仙の球根を掘り上げるタイミングは、一般的に秋頃です。
掘り上げた球根はすぐに植え付けず、周囲の土を落とし、日の当たらない風通しのよい場所で乾燥させます。
そのあと、球根が完全に乾いたら、茎葉や根を取りのぞき、秋の植えつけ適期まで、通気性のよい袋に入れ、涼しい日陰で保管しておきましょう。
水仙の増やし方は?
水仙には、球根を分ける分球という増やし方があります。
掘り上げた球根には、新しい子球が2〜4つほどついていることがあります。この子球を手で割り離し、ほかの球根と同様に風通しのいい日陰で管理し、ある程度肥大するまで植え付けずにおいておきましょう。
水仙は花が終わったら植えっぱなしでOK!
水仙は美しい花とその香りから、庭や鉢植えとして人気の植物です。日当たりと水はけの良い場所に球根を植え、適切な水やりと肥料で管理して美しい水仙を楽しみましょう。