【メロンの育て方】プランター栽培はできる?種まきや吊るし方を解説
2024/10/31
メロンの基本情報
科・属 | ウリ科キュウリ属 |
タイプ | つる性、一年草 |
栽培難易度 | むずかしい |
植える時期 | 4月初旬〜5月下旬月 |
栽培場所 | 日当りと水はけのよい場所を選ぶ |
水やり | できるだけ午前中に水やりをする。根付いたら乾燥しすぎない程度に水をやる。 |
肥料 | 果実が卵大になったころ、油かすと化成肥料を与える |
収穫時期 | 8月頃 |
メロンを育てるのはむずかしい?
Photo by こじるんさん@GreenSnap
メロンは、ジューシーな果肉を食用とするウリ科の一年草植物です。メロンは高温かつ乾燥した土地でよく育つため、日当たりと水はけのよい場所での栽培が適しています。
最近では、家庭栽培用に小型の実をつける品種も一般的となり、プランター栽培でもおいしいメロンを栽培することができるようになりました。
ただし、ほかの野菜果物と比較すると、温度管理や水分管理が必要なため、初心者が育てるのはややむずかしいです。
露地栽培メロンの育て方
メロンの育て方は、一般的には市販の苗を購入して植え付けるのがおすすめです。ここでは直接畑に植える方法をご紹介します。
栽培する場所
メロンは日当たりと風通しのよい場所でかつ、植え付け予定の同じウリ科のスイカやキュウリなどの作物を連作していない場所を選びましょう。
用土
土は、水はけと保水性をよくし、堆肥などをすきこんで有機質に富んだ土壌をつくりましょう。植え付け2週間前に苦土石灰を100~150g/㎡を全面に蒔き、元肥として、チッソ100~120g、リン酸150~200g、カリ120~150gをすきこみます。
苗の植え付け
畑に地植えする場合は、株と株の間を100㎝空けて植え付けましょう。植え付けるときは、畝の中央に穴を掘り、そこに元肥を施してから掘った穴を埋め戻します。埋め戻した土を「鞍つき畝」といって20~30㎝の高さの円形に盛り上げ、盛り上がった中央部に苗を植え付けます。
肥料・追肥
メロンは2週間に1回の目安で、油かすと化成肥料を与えます。夏場など生長が早い場合は日々の水やりと一緒に規定量に薄めた薄めの液肥を与えましょう。実をたくさん実らせるために窒素分は控えめにします。
水やり
メロンは、成長段階に合わせて必要な水分量は変わります。実が膨らみ始める時期は、実をより大きくするため水をいつもより多めに与え、収穫間近に成る頃には水やりの量を減らすことにより、果実中の糖度が上がり、甘いメロンになります。
また、メロンは排水をよくしないと根から弱ってしまうので、定植後~根付くまでは、水を吸い上げやすい午前中に十分な量の水をやり、根付いたあとは乾燥しすぎない程度に水やりを控えます。
このように水やりの量を調整することで、実がつきやすくなり根張りを促します。着果後(実がついたあと)、10日目までは多めに水をやって実を大きくし、着果後11~18日頃までは水を与える量を控えます。そのあと、再度着果し30日頃を過ぎたころに、徐々に水をやる量を減らすようにします。
収穫時期
メロンの収穫時期は、8月頃です。受粉後のおおよそ50~60日経った頃、果実の近くについている葉が黄色くなり始めたのをサインに収穫するとよいでしょう。
収穫のときは、果実を軽く握ってつるをハサミで切り取るまたは果実を手で支えながら軽く捻るとツルから簡単に外れることもあります。
プランター栽培メロンの育て方
家庭菜園向けに品種改良された小型メロンは、プランターでも育てることができます。プランターで育てる場合は、深さ60㎝、横幅60㎝~90㎝程度(容量にすると20L以上)の大きさが必要となります。プランター栽培においても、苗の成長に合わせて支柱を立てて、つるを誘引しましょう。
そのほか基本の育て方は、露地栽培と同様です。
メロンの実を吊るす空中栽培の方法は?
メロンの栽培中、果実が成長して大きくなってくると、果重の重みでツルが下にさがってきてしまうことがあります。そこで少しだけツルを斜めにしてつるすのがポイントです。
実が重くなってくると実を支えるために竹かごを支柱に紐でくくりつけたり、排水ネットなどに入れて支柱に結びつけて果実が落ちないようにするなど、工夫しましょう。メロンの表面が傷つくとそこから腐ってくることもあるので、ふくらんできた実を落とさないように気をつけてください。
初心者におすすめの育てやすいメロンの品種
ムーンライト
放ったらかしでも、糖度の高い甘いメロンになりやすく、一株あたりの収穫量も10~15玉と多いことが特徴です。収穫適期に果皮が黄色く変色するので収穫タイミングもわかりやすいので、初心者にもおすすめです。また、放任栽培で1㎏前後、整枝栽培で1.8㎏程度まで果実がふくらみます。果肉は白緑色をしており、なめらかでとろけるような食感をしています。
ころたん
実の重さは300~500gと一般的なメロンより小さいですが、1回で食べきれるサイズなのがうれしいポイントです。実はきれいなネット模様が入り、皮は黄金色、果肉は緑色をしています。品種自体も病気などにかかりにくく育てやすいので、家庭菜園向きのメロンの品種です。糖度は15度ぐらいまで甘くなります。
かわい~ナ
果実の重さが250~300g程度のミニメロンです。摘果などの作業なく、1株から10~20個ほど収穫できるのが特徴です。果肉はさわやかなサーモンのようなオレンジ色で糖度も高めで安定した甘さが期待できます。日持ち性にも優れており、果実もアレンジ次第でいろいろな食べ方が楽しめます。
メロンの育て方についてよくある質問
メロンを種から育てられる?
メロンを種から育てる場合は、3月頃~4月中旬頃が種まき時期です。なお発芽適温は25℃~28℃くらいです。
メロンを種から育てることはできますが、栽培用に売られた種ではなくて、食べたメロンの果実から取り出した種を植えても発芽しますが、そのあとの生育・栽培がむずかしくなり、病気などの耐性が弱くうまく育たないことがあります。
メロンは1株から何個実ができる?
メロンの1株がつける実の数は、大果品種でおおよそ5〜6個、小果品種では7〜8個が目安です。実が多く付きすぎていると実の生長や品質に影響するので、摘果しましょう。
メロンの実がなるまでどれくらいかかる?
植え付けからメロンの実がなるまで90日ほどです。確実に着果させるために、人工授粉を忘れないようにしましょう。
メロンをプランターなどで栽培してみよう!
Photo by ミントとアンナさん@GreenSnap
小型メロンは、グリーンカーテンとしても活躍します。またカリウムやナトリウムなど夏バテ予防に欠かせない栄養がバランスよく摂れるので真夏に栽培するにはピッタリの作物です。自宅で収穫できるメロンは格別ですよ!