もみじの育て方!枯れる原因は?鉢植えもみじの植え替えや剪定を解説
2024/10/8
もみじの基本情報
科・属 | ムクロジ科カエデ属 |
分類 | 落葉性高木 |
植え付け時期 | 12〜3月 |
植え替え時期 | 1〜2月 |
剪定時期 | 11月下旬〜1月頃 |
置き場所 | 日当たりと風通しのよい場所 |
肥料 | 元肥:不要/追肥:必要 |
もみじとは
Photo by かつぱさん@GreenSnap
もみじとは、ムクロジ属カエデ属の落葉性高木で、秋の紅葉を象徴する樹木です。カエルの手のような形をした葉が特徴で、日本では一般的に葉の切れ込みが深いものをもみじ、切れ込みの浅いものをカエデと区別されます。
4〜5月頃に線香花火のような小さい花を咲かせ、花後は羽のようなユニークな形をした種をつけます。
9〜12月頃にはとても美しく紅葉するため、庭木や盆栽として古くから親しまれてきました。
もみじの育て方は鉢植えと地植えで違う?
もみじは鉢植えでも地植えでも育てることができ、育てやすさでいうと地植えの方が手間がかからないでしょう。
地植えでは、5〜10mほどの大きさにまで成長し、その後の移植はむずかしいため日当たりやスペースが十分か注意が必要です。鉢植えでは植え替えが定期的に必要になったりと、地植えより少し手間が増えてしまいますが、小さく育てることができます。
もみじを植える場所はどこがいい?
地植えのもみじは樹高が大きくなるので、周囲にスペースがあり、開けた場所に植えるのがよいです。また、日当たりや風通しのよさが生育速度や紅葉に影響がでるので確認しておきましょう。
もみじの育て方
日当たり
もみじは、日当たりと風通しのよい場所で育てます。ただし、強い日差しに当たると葉焼けをすることがあるので、西日を避けましょう。また、鉢植えの場合、夏は半日陰に移すとよいです。
植え付け
地植えもみじの植え付け時期は、12〜3月が適期です。
根鉢よりも一回り大きな植え穴を掘って植え付けます。植え付けるときには、根を軽くほぐして腐った根を切り落としておくと、根の張りがよくなります。
用土
もみじは、水はけと水もちがよく、有機質を豊富に含む土を好みます。
地植えの場合は、堆肥や腐葉土を植え穴を掘った土に混ぜます。
鉢植えの場合は、市販の庭木専用培養土や赤玉土小粒7:腐葉土3を混ぜた配合土が使えます。また盆栽では赤玉土を単体で使うことが多いです。
肥料
地植えの場合は、12〜1月頃に寒肥として骨粉入り油かすや緩効性化成肥料を、株まわりに掘った穴に埋めて施肥します。
鉢植えの場合は、同時期に土の上にそのまま置いて与えます。鉢植えは肥料切れしやすいので注意してください。夏から徐々に頻度を減らし、秋には肥料切れしているときれいに紅葉します。
水やり
地植えの場合は、根付いたあとは水やりの必要ありませんが、土の乾燥が続くときは水やりをしましょう。
鉢植えの場合は、土の表面が乾いたらたっぷりと水やりをします。夏は水切れをしないように注意して、朝と夕に2回水やりをしてもよいでしょう。
切り戻し・剪定
もみじの剪定は11月下旬〜12月が適期です。重なっている枝や込み合っている枝など不要な枝を根元から切り落として樹形を整えましょう。
病気・害虫
病気はうどんこ病に注意します。うどんこ病は白い粉を吹きかけたように葉が白くなり、枯れていきます。風通しをよくして予防するほか、発症したら薬剤を散布しましょう。
害虫は、アブラムシやテッポウムシに注意します。アブラムシは葉につくので、発見しだい駆除してください。テッポウムシは、木の幹に穴をあけ中から食害するので、穴や木くずを見つけたら薬剤を散布して駆除しましょう。
鉢植えもみじの植え替え
鉢植えのもみじは2〜3年に一回植え替えが必要です。もみじの植え替え時期は、12〜3月です。
もみじの育て方についてよくある質問
もみじが枯れる原因はなに?
もみじが枯れる原因は、主に日当たりと害虫被害が考えられます。
もみじは日当たりが極端に少なかったり、夏の強い日差しに当たると葉焼けを起こして、枯れてしまうことがあります。
また、幹や根っこに穴が空いていたらコウモリガやカミキリムシの幼虫など害虫の被害を疑いましょう。これらの害虫は木そのものを枯死させてしまう可能性があるため、異変を感じたらすぐに駆除薬を撒いて、対処してください。
もみじの成長速度は早い?
もみじの成長速度は比較的早く、とくに地植えで肥料を定期的に適量与えていると、どんどん大きくなるでしょう。
大きくなりすぎたもみじを小さく育てるには?
もみじを小さく育てるには、強剪定をしましょう。太い主幹を、調整したい高さのところでバッサリと切り落とします。周辺で枝が分岐している場合は、それを残してあげるといいでしょう。
また、鉢植えで育てることで地植えに比べてコンパクトに育てることができます。
もみじの夏越し・冬越しは必要ですか?
もみじはとくに夏越し・冬越しの作業は必要ありません。ただし、冬は、寒風や霜に当たって株が傷まないようにするとよいです。
また、鉢植えでできるだけ落葉させたくない場合は、紅葉ピークを過ぎてから室内に取り込むとよいです。
もみじを鉢植えや地植えで育ててみよう
もみじは、古くから親しまれ北海道の南部ほどまでは、特別な手間もなく育てることができるので初心者にもおすすめの樹木ですよ。ぜひこの記事を参考にもみじを育ててみてくださいね。
NHK Eテレ「趣味の園芸」講師・GreenSnapオフィシャルアンバサダー
2011年から2021年までNHK Eテレ「趣味の園芸」司会を務め、現在は講師として出演。NHK総合「あさイチ」のグリーン講師も務める。
園芸とフラワーデザイン両方の資格を持ち、両面から楽しさを伝える園芸デザイナー。
ガーデンの監修・制作、テレビ・イベント・講演会等多岐に渡り、植物の魅力を発信している。
公式HP:https://mikamimasashi.site/
YouTube:https://www.youtube.com/c/mikami-engei
Twitter :https://twitter.com/engeiouji@engeiouji
Instagram:https://www.instagram.com/engeiouji/
もみじは西日に注意しましょう!強い陽射しによって葉焼けしたり、乾燥によって枝ごと枯れてしまうことがあります。特に地植えの際には植え場所に気をつけてくださいね。