ピーマンの種まき時期や収穫時期は?プランターでの育て方を徹底解説
2024/5/21
ピーマンの基本情報
科・属 | ナス科トウガラシ属 |
タイプ | 一年草(暖かい地域では常緑多年草) |
栽培難易度 | やさしい |
種まき時期 | 3〜4月(発芽気温:25〜30℃) |
植える時期 | 5〜6月(生育適温:25℃前後) |
収穫時期 | 6〜10月 |
栽培場所 | 日当たりと風通しのよい場所、やや酸性の土を好む。 |
水やり頻度 | 土が乾いていたらたっぷりと与える。 |
連作障害 | あり |
ピーマンの育て方は初心者にもかんたん?
ピーマンは色鮮やかな夏野菜で、抗酸化作用や美肌効果があり、体を元気にしてくれる野菜です。
つぎつぎに実がなり、栽培期間も短いためとても育てやすく、家庭菜園初心者からも人気があります。プランターでも十分に育てることができます。うまく育てると夏から秋まで多くの実を収穫できます。
ピーマンの育て方
Photo by tan2kunさん@GreenSnap
ピーマンの育て方
栽培場所
ピーマンは夏の暑さに強い野菜です。直射日光にも耐えられるため、できるだけ日当たりのいい場所で育てましょう。
土づくり
ピーマンの栽培には、水はけがよく、有機物を豊富に含んだ弱酸性の土が適していますが、さほど土質を気にしなくてもしっかり育ちます。プランター栽培の場合は、市販の野菜用培養土で問題ありません。
種まき
ピーマンの種まき時期は、3〜4月頃です。発芽には25〜30℃程度必要となるので、十分に気温が上がってから種をまくか、発泡スチロールとポリ袋の中で管理して保温対策を取りましょう。- 育苗ポットに土を入れ、あらかじめたっぷり水やりをして湿らせておきます。
- 中央に1cmほどの穴をあけ、そこへ種を3〜4粒ずつまき、薄く土を被せます。
- ピーマンの種は光を嫌う性質を持つため、発芽するまでは上に新聞紙などを被せておくとなおいいです。
- 発芽するまでは土が乾燥しないように、こまめに水やりをしてください。
- 発芽したら、日当たりのよい場所へ移します。
- 本葉が2枚ほど生えてきたら、直径8cmほどのポットに移植します。
- 底から根が出てくるくらいまで、しばらくそのまま苗を育てます。
水やり頻度
ピーマンは乾燥に弱いため、土が乾かないように適度に水を与えます。特に開花時期や収穫前の時期には水をたっぷり必要とするので、土が乾燥しすぎないように注意してください。
植え付け
ピーマンの苗を植える時期は、5〜6月頃です。本葉が10枚ほど生えてきたら、定植のタイミングです。 プランターの土に根鉢ほどの大きさの穴を堀り、そこへ苗を植え付けます。
支柱立て
ピーマンの茎はやわらかいため、実がなると折れやすいです。そのため、苗を植えるタイミングで、株が倒れないように支柱を立てて、麻ひもなどで株を固定しておくといいでしょう。
株周りに3本立てる三脚支柱がよく安定しますが、初心者の方は株の両サイドに1本ずつ支柱を立てて交差させる方法でも大丈夫です。
芽かき
ピーマンの1番花(最初に咲いた花)のすぐ下から出ているわき芽を2つ残し、それより下のわき芽をすべて取り除きます。
こうすることで、栄養がむだな使われ方をせずに済み、結果的にたくさんの実を収穫することができるようになります。なお、切り口を乾燥させたいため、芽かきは晴れた日に行いましょう。
肥料・追肥
ピーマンはたくさんの実をつけるため、多くの栄養を必要とします。1番果ができはじめたら、収穫をすべて終えるまで、2~3週間ごとに追肥(化成肥料)を施します。
収穫
ピーマンの収穫時期は、6〜10月頃です。開花から30日ほど経ったら、収穫のタイミングです。
1番果と2番果はなるべく早めに収穫しておくと、その後の株への負担が軽くなります。収穫するときは、剪定バサミでヘタの上を切り落としましょう。
病気・害虫
ピーマン栽培では、アブラムシやヨトウムシなどの害虫のほか、モザイク病などの病気にも注意が必要です。
ピーマンをプランターで栽培するときの注意点
ピーマンをプランターで育てるには、深さ・直径ともに30cm以上あるプランターを用意してください。広い場所でのびのび育てると収穫量が増えるため、株間は50cm以上あけるといいでしょう。
また、プランター栽培は地植えと比べて土が乾燥しやすいです。水切れに注意し、土の表面が乾いたら、涼しい時間に鉢底から水が出るまでたっぷりと水やりしてください。
ピーマンの育て方についてよくある質問
ピーマンは連作障害を起こしますか?
ピーマンは、連作障害を起こします。毎年土を入れ替えるか、同じナス科の野菜(トマトやナスなど)は3〜4年栽培しないようにしましょう。
ピーマンを栽培したあとは、落花生や枝豆などのマメ科の野菜、ブロッコリーやダイコンなどのアブラナ科の野菜を植えるのがおすすめです。
ピーマンは冬越しできますか?
ピーマンは、日本で1年草として扱われていますが、本来は多年草です。越冬させることで、翌年も同じ株でピーマンを収穫することができます。
ピーマンの実付きが悪くなった秋の終わり頃から、冬越し準備をします。剪定と、鉢上げや植え替えを行います。剪定は、1本の枝に芽を2本残し、ほかは全てカットしてください。露地栽培のピーマンは、9号の植木鉢を用意し、植木鉢より一回り小さく根を切って鉢に植えます。鉢植えのピーマンは根を一回り小さく切って、植木鉢の土を新しい培養土に入れ変え、ピーマンを植え戻しましょう。
最低気温が10℃を下回る前に室内に取り込み、日当たりのいい場所に置きます。暖房の風が直接当たる場所や、暖房器具の近くは避けてください。 冬はあまり水を必要としないので、土の表面が乾いてから水やりをします。
ピーマンの葉が縮れる原因は?
水切れではないのにピーマンの葉が縮れてくるときは、以下の3つが原因かもしれません。
肥料をやったあと葉が縮れてきたときは、肥料焼けの可能性があります。肥料のやりすぎや肥料が根に当たると、肥料焼けを起こします。肥料は、袋に記載されている適切な量と頻度を守り、根や枝葉に肥料が直接当たらないようにしましょう。
肥料が原因ではない場合は、害虫被害をの可能性があるため、葉の裏や新芽をよく確認しましょう。虫の数が少なければ、葉ごと取り除いて処分します。大量に発生している場合は、市販の殺虫剤で対処しましょう。
肥料焼けや害虫が原因でなかった場合、病気にかかっているかもしれません。病気の種類を突き止めるのは難しく、病気によって効果のある殺菌剤が変わるので、治すのは難しいでしょう。そのため、 病気は予防することが大切です。連作を避け、日当たりと風通しのよい場所で乾燥気味に育てることで防ぐことができます。
ピーマンのプランター栽培は初心者にもおすすめ!
Photo by イチ子さん@GreenSnap
ピーマンはうまく育つとどんどん実をつけます。収穫時期を逃すと完熟して赤くなりますが、この赤いピーマンも甘くておいしいですよ。
パプリカ、シシトウ、トウガラシの育て方もピーマンと同じです。苗が似ているので、一緒に育てる場合は間違えないようにラベルを立てておきましょう。ぜひ自宅でピーマンを栽培して、採れたてや完熟のピーマンを味わってください。