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【ソテツの育て方と株分け】植え替えや剪定の時期、子株の取り方は?

2025/7/14

アドバイザー園芸デザイナー 三上真史

ソテツの基本情報

科・属 ソテツ科ソテツ属
分類 常緑性低木
植え付け時期 4~5月
剪定時期 5〜9月
育てる場所 日当たりと風通しがよい場所
肥料 元肥:不要/追肥:必要

意外にも、ソテツは剪定がかんたんで育てやすい?

ソテツPhoto by ロータスさん@GreenSnap

ソテツは、ソテツ科ソテツ属の常緑性低木で、沖縄や九州南部といった温暖な地域に自生する植物です。ヤシの木にも似た南国の雰囲気をもち、庭木や街路樹として植えられたり、小さいものは観葉植物や盆栽として楽しまれています。

そんなソテツの樹高は3〜5mほどになりますが、生育速度はとても遅く、1年に1〜4cmほどしか生長しません。また、枝分かれはせず、太い幹から長く硬い葉を直接のばしてくため、剪定がむずかしくないのが魅力でもあります。

さらに暑さと乾燥に強く、岩場や痩せた土地でも育てられてとても丈夫ですが、一方で寒さと多湿にはあまり強くありません。

ソテツの育て方

日当たり

ソテツは日当たりと風通しのよい場所を好み、南向きの場所が理想的です。とくに生育期の5〜9月は、直射日光の当たる場所に置くとよく育ちます。

植え付け

ソテツの植え付けは4〜5月が植え付けの適期です。地植えにする場合は、できるだけ日当たりのよい場所を選びましょう。また、大きく育つので、周囲1〜2mほどはスペースを空けて植え付けるようにします。

用土

ソテツは、水はけのよい土壌を好みます。鉢植えの場合は、市販の観葉植物用土が使えます。

肥料

地植えの場合は、肥料はほとんど必要ありません。地植えの場合は、4〜5月頃に緩効性化成肥料を株元に置き肥します。

水やり

鉢植えの場合は、土が乾いたらたっぷりと水やりをします。冬場は水やりを控えめにし、土が乾いて5日ほど経ってから水やりをしてください。

地植えの場合は、降水に任せて水やりの必要はありません。

夏越し・冬越し

ソテツは、暑さに強いため夏越しは必要ありません。

一方で寒さにはやや弱いため、寒冷地では霜に当たったり凍結しないように注意します。冬の間、鉢植えは室内に取り込み、地植えの場合は敷きわらや幹にわらを巻いて対策をします。

病気・害虫

病気の被害はあまりみられません。

害虫は、カイガラムシやクロマダラソテツシジミの幼虫に注意し、発見したらすぐに駆除しましょう。

植え替え

ソテツの植え替え時期は、5〜9月が適期です。2〜5年に1回、植え替えをするといいでしょう。大株ほど生育が緩やかになるため、植え替えの頻度も少なくするとよいです。

また、植え替えるときは、数日前から水やりを控え、土を乾燥させておきましょう。

ソテツを剪定するなら時期と頻度に注意して!

ソテツは成長速度が遅いため、頻繁に剪定する必要はありません。ただし、樹形を保ったり、健康株に育てるためにもたまに剪定することをおすすめします。

ソテツの剪定時期は、気温が高い5〜9月が適期です。冬はソテツの休眠期に当たるため、剪定作業はNGです。

ソテツは、葉が古くなると黄色くなって枯れていきます。そのままにしておくと見栄えが悪いので、古く枯れ込んできた葉を根元から切り落としましょう。新芽や新しい葉以外は、すべて落としてしまって問題ありません。

ソテツは株分けで増やす?子株の取り方は?

ソテツ 子株

ソテツは株分けで増やすことができます。株分け時期は生育期の5〜9月頃が敵期です。植え替え作業と合わせて行うといいでしょう。

ソテツの株元にあるふくらみが子株です。この子株がにぎりこぶしほどのサイズになり、葉がついていたら切り取りましょう。葉が生える前の子株を植えても、生育不良になる可能性があります。

子株の取り方は、子株の根元にノコギリを当て、切り落とすのが一般的です。

ソテツの育て方についてよくある質問

ソテツの成長を止める、大きくしない方法はある?

ソテツの成長点は幹の頂上にあるため、ほかの植物のように芯止めをして樹高をコントロールすることができません。

大きくしたくない場合は、株分けのときのように子株を取り除いてください。また、植え替え時に根を鉢に収まるほどの長さに切り落とすことも一つの手です。

ソテツが枯れる原因は?

ソテツは多湿が苦手なため、根腐れを起こして枯れてしまうことがあります。水やりの頻度に注意して、日当たりと風通しのよい場所で管理してください。

また、気温が5℃以下になると株が弱りやすいので、室内に移動させたり、敷きわらなど防寒対策をしましょう。

ソテツが枯れはじめたら、葉を全部切るほうがいい?

ソテツの葉が徒長していたり、葉が黄色く枯れている場合は、傷んだ葉を全部切るようにしましょう。ソテツは成長速度が遅いため、元の状態に戻るのに時間を要しますが、丸坊主にしても、完全に枯れていない限り、再び葉は生えてきます。

ソテツに花は咲きますか?

ソテツPhoto by ゆみさん@GreenSnap

ソテツは雌雄異株で、とうもろこしのような形の雄花と球体状の雌花を咲かせますが、10〜15年に1度しか咲かないとされ、とても貴重です。開花時期は5〜7月で、大株にならないと花をつけないため、鉢植えでは難しいでしょう。

ソテツの育て方は、剪定や植え替えが少なくて済むので簡単!

ソテツはとても丈夫で、寒さと水のやりすぎに気をつければ手間も少なく育てやすいです。日当たりを十分に確保できれば室内でインテリアグリーンとして育てることもできますよ。ぜひこの記事を参考にソテツを育ててみてくださいね。

三上真史

ソテツは乾燥に強くとっても丈夫!枯れてしまったかなと思っても、また新芽を出して葉を広げてくれたことが何度もあります。子株ができるのも楽しくて、取り方も簡単。手でポロッと取れるので、ぜひ増やして育ててくださいね。

アドバイザー
園芸デザイナー三上真史

NHK Eテレ「趣味の園芸」講師・GreenSnapオフィシャルアンバサダー

2011年から2021年までNHK Eテレ「趣味の園芸」司会を務め、現在は講師として出演。NHK総合「あさイチ」のグリーン講師も務める。
園芸とフラワーデザイン両方の資格を持ち、両面から楽しさを伝える園芸デザイナー。
ガーデンの監修・制作、テレビ・イベント・講演会等多岐に渡り、植物の魅力を発信している。

公式HP:https://mikamimasashi.site/

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