【ブルベリーの育て方】地植えと鉢植えの違いは?実がなるまで何年?
2023/12/8
ブルーベリーの特徴
科・属 | ツツジ科スノキ属 |
栽培適温 | 10〜25℃ |
植える時期 | 10〜11月、3月 |
開花時期 | 4〜5月 |
収穫時期 | 6〜9月 |
栽培する場所 | 年間を通して日当たりの良い場所に置く |
用土 | 酸性土を好む |
肥料時期 | 3〜9月の間(2ヶ月に1回の頻度) |
ブルーベリーとは
Photo by やすぼうさん@GreenSnap
ブルーベリーは、ツツジ科スノキ属に属する植物で、北アメリカをはじめとして、ヨーロッパや日本でも広く自生する低木性果樹です。
初心者でも育てやすく、鉢やプランターなどの限られた場所でも栽培できます。
生食はもちろん、ジャムやスイーツなどに加工しても美味しく食べることができます。
ブルーベリーを育てる前に確認すべきこと
地域にあった種類を選ぼう
ブルーベリーには 「ノーザンハイブッシュ系」「サザンハイブッシュ系」「ラビットアイ系」の3系統が存在します。
ノーザンハイブッシュ系は関東よりも北の寒い地域で育てるのがおすすめです。 サザンハイブッシュ系とラビットアイは、温暖な気候が向いている品種なので、東北などの寒い地域では育ちません。お住まいの地域によって、適した品種を選びましょう。
実を収穫したいなら2品種以上を植えよう
ブルーベリーの実がたくさんなるには、受粉させる必要があります。
ただし、ブルーベリーは自分の花粉で受粉しづらいという性質を持つため、異なる2品種以上を近くに植えてあげることで、自家結実性を高めることができるのです。
例えば、ラビットアイ系は自家結実性がないので、同じ系統の別種を近くに植え付けましょう。ハイブッシュ系も2品種以上近くに植え付けた方が実つきがよくなります。
自然の受粉に任せても良いですが、人工授粉を行うと確実に実をつけられます。
ブルーベリーの育て方
日当たり
ブルーベリーは日当たりの良い場所を好みますが、真夏の西陽や直射日光には注意が必要です。
強い日に当たりすぎると、根が焼けてしまうため、日差しを遮るなどの対策を施しましょう。
植える時期・植え付け
ブルーベリーの植え付けは、苗木から行います。基本的には、厳冬期である1月〜2月を避けて、苗木の葉が落ちて芽や根の生長が止まる秋から冬の間に植え付けを行うのが適しています。
この時期に植え付けると、根の痛みを避けることができます。 生長期に植え付ける場合は、ポットの土を崩さないように植え付けましょう。
植え付け後は、支柱を立てて苗木を支え、たっぷり水やりしておきます。
用土
ブルーベリーは、やや湿り気のある酸性の土を好みます。
鉢植えなら市販の果樹用培養土で問題ありません。
地植えの場合は、掘り上げた庭土に、水を吸わせたピートモス、赤玉土、腐葉土などを混ぜ込んで植え付けます。
サザンハイブッシュ系、ノーザンハイブッシュ系は赤玉土、ピートモスを1:1の比率で、ラビットアイ系の場合は赤玉土と腐葉土を1:1の割合で混ぜ込みましょう。
肥料時期・適した肥料
ブルーベリーの肥料は、植え付けの際にあらかじめ土に混ぜて施す元肥と、新芽を伸ばす春に体力を補うために施す春肥の2種類があります。
元肥は、長い時間をかけてじわじわと養分を行き渡らせなければならないため、油かすなどの有機肥料を用います。
春肥は、ブルーベリーが新芽を伸ばす3月〜梅雨明けごろまでに施します。市販のブルーベリー用肥料を使うのがおすすめです。
水やり頻度
ブルーベリーの水やりは、夏場は基本的に暑い日中を避け、朝夕の2回水やりをします。秋から冬の時期は水やりを控え、休眠期にあたる冬場は自然の降雨にまかせましょう。
剪定・整枝時期
ブルーベリーは、植えてから1〜2年の間は花芽を切って株を充実させます。4〜5年目から、株の更新や間引きを行ってより良い実をつけるようにしていきましょう。
受粉方法
ブルーベリーは、同系統を2品種以上植え付けていれば自然に受粉します。
人工受粉させる場合は、花が咲き、雄しべの先端が花びらよりも外に出てきたら、花を摘み、少し揉んで花粉を出します。別品種の雌しべに花粉をつけると、人工授粉の完了です。
開花時期
春に可愛らしい白い花を咲かせ、初夏から秋にかけて収穫の時期をむかえます。
収穫
ブルーベリーの収穫は、初夏の6月中旬〜9月上旬ごろまでです。
よく発生する病気・害虫
ブルーベリーは、病気に強く、場合によっては無農薬栽培にもチャレンジできる品種です。
最大の被害は害虫に根を食害されることで、コガネムシの幼虫には特に注意が必要です。 コガネムシの幼虫はブルーベリーの根を食い尽くしてしまいます。被害を避けるためには、コガネムシが卵を産みつける前に予防することです。
ゴールデンウィーク頃までにブルーベリーの株元にバーグチップで覆い、防虫ネットをかぶせましょう。
鉢植えと地植えでブルーベリーの育て方は少し異なるので注意!
鉢植えでも地植えでも育てることができるブルーベリーですが、それぞれで育て方を少し変えたほうがいい点があります。
地植え | 水はけの良い鉢を選ぶ。 土の乾燥が早いため、水やりの頻度を増やす必要がある。 肥料は量を控えめにし、頻度を増やすこととよい。 |
鉢植え | 土のpHを測定し、必要に応じて酸度を調整する。 土の排水性を確認したり、水やりしすぎて過湿にならないようにする。 定期的に植え替える。 |
ブルーベリーの冬の育て方(冬越し)
ブルーベリーは冬になると、休眠期に入ります。
寒さに強く、寒冷地でも育つノーザンハイブッシュ系は凍てついても大丈夫ですが、地植えの場合は雪などで枝が折れないように雪除けなどを用いて対策を行いましょう。鉢植えの場合は、軒下や玄関に取り込むといいでしょう。
ブルーベリーの育て方でよくある質問
ブルーベリーは実がなるまで何年かかる?
ブルーベリーは、まだ幼い苗木から育てる場合は、植え付けから3年ほど経たなければ実がなりません。すぐに実の収穫を楽しみたい場合は、すでに数年栽培されている苗木を購入して植え付けましょう。
ブルーベリーの花が咲いてから実がなるまでの日数は?
ブルーベリーの花が咲いてから、収穫できる実がなるまでに約2〜3ヶ月かかります。
ブルーベリーをより甘くするにはどうすればいい?
ブルーベリーを甘くするには、正しく肥料を与えることが大切です。
また、実がしっかりと熟す前に落ちてしまうのを防ぐために、カルシウムを与えるのが重要です。ブルーベリーに特化したブルーベリー用肥料や、ブルーベリー用のカルシウム肥料が販売されているので、それらを用いて育てると良いでしょう。
ブルーベリーを地植えや鉢植えで育ててみよう!
ブルーベリーは、「ベリーの王様」とも呼ばれるほど栄養豊富で、初心者でも育てやすい果樹の一種です。
春には花が咲き、初夏から秋には収穫、秋には葉の紅葉を楽しめるので、一年を通して楽しんでいただけます。 ベランダや庭先などの狭いスペースでも栽培できるので、ぜひ苗木を手に入れ収穫に挑戦してみてくださいね。