シマトネリコの剪定時期はいつ?バッサリいくならどこを切る?
2023/6/26
地植えや鉢植えで育てられるシマトネリコも、育てていれば大きく育ち、丁寧な管理が必要になります。剪定せずに、放置するとだらしない印象を与えてしまうだけでなく、大きく茂りすぎてしまい思わぬトラブルを招くこともあります。
そこで今回はシマトネリコの剪定方法についてご紹介します。この記事で紹介する正しい剪定方法を参考にトライしてみましょう。
シマトネリコの剪定時期
Photo by HANAさん@GreenSnap
シマトネリコの剪定時期は、新しい葉に入れ替わる直前の3~7月です。4~5月は育ち盛りで、古い葉が入れ替わるように落ちるので、3月中旬に剪定すると落ち葉が抑えられ、庭先をきれいに保てます。
特に伸び放題で大きく育ってしまったシマトネリコは、今後のためにバッサリ剪定する必要があります。このようなときは、剪定で大きなダメージを受けても元気に育つ可能性の高い、3~5月中に済ませるとよいでしょう。
シマトネリコの剪定に必要なもの
シマトネリコの剪定には、以下の道具が必要です。
シマトネリコの剪定では、主に上述した5つの中から、樹高に応じた道具を使います。
樹高の低いシマトネリコには、剪定ばさみや剪定のこぎり、癒合剤があれば問題ありません。身長より高い場合は、脚立や高枝切りばさみを使うとスムーズな剪定が行えます。ただし、高い位置の枝を切るときは、剪定のこぎりを使用することになりますが、力の入れ加減によって転倒する恐れがあります。このような場合は、脚立を家族に支えてもらうなど、トラブルを防ぎながら行いましょう。
なお、剪定後の枝には菌が侵入する恐れもあります。そのまま放置すると枯れてしまう原因につながるため、刃先が清潔なものを使い、癒合剤を塗布して管理してください。
シマトネリコの剪定方法
Photo by yasai18さん@GreenSnap
シマトネリコの剪定方法は以下のとおりです。
1. 下半分の枝を剪定ばさみや剪定のこぎりを使ってバッサリ切り落とす
2. 芯止めする
3. 透かし剪定をする
4. 切り口に癒合剤を塗布する
シマトネリコの樹形は逆ハの字にするのが理想の形です。下の枝が生えそろってしまうとだらしなく見えてしまうため、根元から1/3ほどの枝はバッサリ切り落としてください。なお、枝を切るときは根元部分を切るよう心がけましょう。
下半分の枝を切り落としたら、次に芯止めをします。芯止めとは幹や枝の先端を切り取る作業のことで、剪定方法のひとつに分類されます。
脚立を使って整えたい場所まで登ったら、剪定のこぎりを使って切り取りましょう。のこぎりを使うと脚立にも負荷がかかるので、家族に支えてもらうと安心です。
次に、風通しと樹形を整えるために透かし剪定をします。枝や葉が生い茂っている部分を確認し、混み合っているようであればバランスを見ながら切り落として調整しましょう。シマトネリコのバランスが整えられたら、枝に癒合剤を塗布して剪定は終了です。
大きくなりすぎたらバッサリ「強剪定」
もしシマトネリコが大きくなりすぎたときは、3~5月を中心に強剪定を行うとよいでしょう。強剪定とは太い枝の根元から切り落とすことで、形を整えるための剪定(弱剪定)とは異なる特徴があります。シマトネリコは、比較的剪定にも強い木なので、剪定時期を誤らなければ元気に育ちます。
強剪定のやり方は、木の根元付近に生えた枝を切り落とし、上部の枝もバランスを見ながら切り落とします。これまでのシマトネリコの成長度合いを振り返り、剪定後の樹形を予測することがポイントになるので、最終的な樹形をイメージしながら剪定しましょう。
シマトネリコの剪定で失敗しないコツは?
シマトネリコの剪定で失敗しないためには、以下3つのポイントを押さえることが大切です。
シマトネリコの樹形を見たときに、根元付近に枝がついているとだらしない印象を与えてしまいます。特に下の方の枝を放置すると、剪定していないのが一目で分かり、管理していないのが周囲から見ても明らかです。
しなやかにしなり濃緑の葉が美しいシマトネリコを大切に育てているのなら、樹形をチェックし、だらしない印象を与える根元の枝は潔くカットしましょう。
また、シマトネリコはどんどん大きくなる木で、放置すると6~15mにも育つ高木に分類されます。シンボルツリーとしてシマトネリコを庭植えの場合は、数年に1回は高さを抑える作業が必要です。あまりに大きく育ったときは、脚立や高枝切りばさみを使って景観にあわせた高さに切るのも忘れないよう注意しましょう。
シマトネリコの剪定では、最終的な樹形イメージが欠かせません。樹形をイメージせずに枝や葉を切り落としてしまうと、新芽がつく予定だった枝さえも切り落としてしまい、暑さや寒さに耐えきれず枯れる恐れがあります。シマトネリコの樹形は逆ハの字、または楕円形とされているので、理想的な樹形をイメージしながら剪定するよう留意しましょう。
シマトネリコの剪定方法についてよくある質問
シマトネリコの剪定でよくある失敗例は?
シマトネリコの剪定で見られるよくある失敗例は、最終的な樹形をイメージせずに進めてしまうため、完成後の樹形がさみしくなるパターンです。
全体を細かくチェックし、不要な枝や枯れそうな枝を切り落とすのは問題ありません。しかし、剪定後の成長度合いや成長後の樹形をイメージせずに進めてしまうと、残った枝や葉が少ないあまりに枯れることがあります。
シマトネリコに限らず、植物を剪定するときは成長度合いと成長後の樹形をイメージすることが大切です。剪定に不慣れな方は混み合った枝の3本に1本を切り落とし、数日経過してから様子を見て剪定するとよいでしょう。
一度にすべてを剪定しようとせず、様子を見ながらじっくり切り落とすことで、失敗を防げるでしょう。
シマトネリコの株立ちを整える方法は?
シマトネリコの株立ちを整えるときは、以下2つの剪定方法を試してみましょう。株立ちとは、1つの根元から複数の幹を伸ばした状態のことを指します。
観賞用として流通することの多いシマトネリコの株立ちは、購入した樹形を維持する必要があります。樹形の美しい株立ちを購入したときは、最初の樹形をいつでも振り返られるよう、画像に残しておくことをおすすめします。
また、購入後の樹形を保存しておけば、月日が経っても、理想的な樹形をイメージしながら剪定できます。もし写真を撮り忘れてしまった場合は、シマトネリコの株立ちを画像検索してみましょう。理想的な樹形を見つけておくことで、剪定による失敗がへりますよ。
剪定したシマトネリコに花がつかないのはなぜ?
剪定したシマトネリコに花がつかない理由としては、剪定時期に花芽を切り落としてしまうことが考えられます。
3月からシマトネリコの剪定時期とされますが、この時期は開花前であり花芽がどこにあるのか見分けがつきません。そのため、気になる枝をすべてバッサリ切り落としてしまうと、花芽がつく予定だった枝すらも切り落としていることになり、花がつかなくなるのです。
3月に剪定するときは、樹形を整えるための透かし剪定のみにとどめ、4~5月と花芽がつき始める頃を境に、不要な枝を見極めながら剪定すると、花がつかないトラブルを避けながらきれいな樹形を保てるでしょう。
シマトネリコをバッサリ切るなら剪定時期に注意!
Photo by かよさん@GreenSnap
今回は、シマトネリコの剪定についてご紹介しました。3~7月の剪定時期を守れば、初心者でも剪定しやすい植物です。
失敗を防ぎながら剪定したい方は、3月に透かし剪定をし、4~5月と温かい時期に花芽を確認しながら細かな剪定を取り入れるとよいでしょう。