金木犀は二回咲く?開花時期と二度咲きする理由を解説
2024/8/27
金木犀は、モクセイ科モクセイ属の常緑樹で、秋になると小さな花を咲かせて周囲に甘い芳香を漂わせます。今回はそんな金木犀の二度咲きするという変わった現象をご解説します。
金木犀は二度咲きすることがある
Photo by チョコミントさん@GreenSnap
本来、金木犀の開花時期は9月下旬〜10月上旬で、この時期一斉に開花し、甘い香りを放ちながら1週間ほどで散っていきます。しかし、時として一度花が散ったあと再度花芽をつけ始め、二度咲きすることがあるのです。
じつは金木犀の二度咲きは珍しい現象ではなく、気候などの条件によっては起こり得ることが知られており、京都府立植物園や千葉公園などで確認されています。
金木犀が二度咲きする理由は?
金木犀が二度咲きする明確なメカニズムは、じつはまだはっきりとは解明されていません。しかし、近年の温暖化が原因で花芽の形成に影響を与えていると考えられているようです。
和歌山大学の研究チームが行った実験では、外気温より3℃高い環境で育てた金木犀では、開花時期が遅くて長くなり、一方で花ごとの開花日数は短くなる傾向がありました。また、同時に開花期に複数回ピークを迎える、いわゆる二度咲き現象も確認されました。
二度咲きとされるパターンはさまざまで、
- 同じ株のなかで花芽のついている場所で開花時期にばらつきがある
- 同じ箇所に花芽が複数ついたものが段階的に開花する
- 同じ環境に植え付けられている集団内で株ごとにばらつきがある
以上の3パターン、もしくはこれらを複合したパターンが確認されたそうです。
金木犀の二度咲きは咲く時期のズレが原因!
金木犀の二度咲きは、株や集団の中で花芽の付くタイミングがズレることで、二度咲きしたように見える現象のようです。金木犀の贅沢な香りを長い期間楽しめるのはとても嬉しいですね。
運良く金木犀の二度咲きに出会えたら、その珍しい光景と芳香を存分に味わってみてはいかがでしょうか。