ユーカリの剪定時期はいつ?小さく育てるにはどこを切る?
2024/8/6
庭木や観葉植物としても人気の高いユーカリは、成長が早いため、適度な剪定が必要不可欠です。
今回は、ユーカリの剪定方法と題し、剪定に適した時期や方法、さらにひょろひょろになる原因について解説します。ユーカリを育てる方は、ぜひ参考にしながら剪定してみましょう。
ユーカリの樹形を整えるには「剪定」は必須
Photo by こびかむさん@GreenSnap
ユーカリは成長が早い特徴から、適度な剪定が必要不可欠です。剪定しないままだと、樹形が乱れるほか、枝葉がこみ合い病害虫に脅かされる可能性があります。剪定することで、風通しがよくなり、病害虫を防ぐことができます。さらに、不要な枝葉を取りのぞけるので、必要な枝葉にだけ栄養がいき渡りり、いつまでも濃緑が美しいユーカリを楽しめます。
なおユーカリの剪定には、摘心と透かし剪定と呼ばれる方法があります。摘心は、枝先についた新芽をとり、上へ大きくなりすぎるのを防ぐ剪定です。一方、透かし剪定はこみ合った枝を切り落とし、向こう側が透けるほど切り落とす剪定です。
ユーカリの状態を細かくチェックし、状態にあわせた剪定方法を取り入れましょう。
ユーカリの剪定時期はいつ?
ユーカリの剪定時期は3~5月の春、または9~10月の秋頃です。
ユーカリの剪定方法!どこを切る?
Photo by blueさん@GreenSnap
ユーカリの剪定には2つあり、摘心と透かし方法が有効です。
ユーカリを小さく育てるなら「摘心」
摘心は、新芽を切り落とし、成長をとめる剪定です。そのため、小さく育てたい人は新芽をさがし、付け根から切り落としてください。
切り口のわきに芽が左右に伸びる特徴があるので、枝の数を増やしながら横にひろげることも可能です。
ユーカリの樹形を整えるなら「透かし剪定」
透かし剪定は、まずユーカリの樹形をチェックし、理想的な形をイメージしましょう。
また、理想の樹形した画像を見つけておくとイメージがしやすくなります。次に、枝と葉のバランスをみながら、伸びすぎた枝、混み合った枝、枯れた枝があれば葉の付け根や幹の付け根から切り落としてください。
ユーカリの剪定についてよくある質問
ユーカリの剪定でよくある失敗例は?
ユーカリの剪定でよくある失敗は大きく分けて2つあります。
1つめは、清潔なハサミやのこぎりを使わず枯らしてしまうことです。枝の太さにかかわらず、必ず清潔なハサミやのこぎりを使って剪定しましょう。
2つめは、切り口に癒合剤を塗らなかったために枯れてしまうことです。ユーカリを剪定したあとは、癒合剤を塗って切り口を病害虫から守りましょう。
ユーカリがひょろひょろになる原因は?主幹を太くする剪定方法は?
ひょろひょろの枝が育つのは、剪定しないために栄養が全体にいきわたってしまっているか、剪定時期を誤った可能性があります。剪定しないままでいると、必要な枝に栄養がしっかり浸透せず、ひょろひょろとした枝になることがあります。
また、剪定した時期を誤ると、剪定による負担によって回復が間に合わず、ひょろひょろとした枝になる場合もあります。
主幹を太く育てるには、摘心して上へと大きくなりすぎるのを防ぐか、鉢植えであれば鉢増しをして鉢にゆとりをもたせるとよいでしょう。
同じユーカリでもポポラスやグニーの剪定方法は異なるの?
ポポラスの剪定方法は、枝分かれした部分まで切り戻す、切り戻し剪定が効果的です。切り戻し剪定によって、全体の樹形を整えやすくなります。
グニーの場合は、内側の枝葉を切り落とす透かし剪定が有効です。葉が茂りすぎているな、と感じるときは、適切な時期を見計らって透かし剪定するとよいでしょう。
剪定時期に注意してユーカリがひょろひょろになるのを防ごう!
今回は、ユーカリの剪定時期と方法、失敗例とひょろひょろになる理由について解説しました。ユーカリの成長は早いので、不要な枝葉がないかをこまめにチェックし、剪定することをおすすめします。
不要な枝葉にまで栄養が行き渡れば、成長すべき枝にはわずかな栄養しかとどきません。ひょろひょろの枝になる前に、適した時期と方法に沿って剪定してあげましょう。
なお、GreenSnapでは、オフィシャルアンバサダーの三上真史さんと共同開発した剪定バサミ「ガーデンジャー」を販売しています。軽い切れ味ときれいな切り口が一番の特徴ですが、ハサミ自体もとても軽量でサビに強いという利点も◎。約直径8mmまで使用できるので、ユーカリの小枝などを切り落とすことができます。ぜひこの機会にご検討ください!
NHK Eテレ「趣味の園芸」講師・GreenSnapオフィシャルアンバサダー
2011年から2021年までNHK Eテレ「趣味の園芸」司会を務め、現在は講師として出演。NHK総合「あさイチ」のグリーン講師も務める。
園芸とフラワーデザイン両方の資格を持ち、両面から楽しさを伝える園芸デザイナー。
ガーデンの監修・制作、テレビ・イベント・講演会等多岐に渡り、植物の魅力を発信している。
公式HP:https://mikamimasashi.site/
YouTube:https://www.youtube.com/c/mikami-engei
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真夏の気温が高い時と冬の寒い時期に強い剪定をしてしまうとストレスで回復できず、新たな枝を伸ばせずに枯れてしまう恐れもあるため、剪定は生育期である春と秋に行いましょう。