【ナスの病気一覧】葉っぱや実にどんな症状が出る?
2023/7/22
黒枯れ病 |
葉に紫褐色~黒色の斑点ができる |
すすかび病 |
葉の裏面に初めは白いカビのような物ができ、進行すると灰褐色の斑点ができる |
うどんこ病 |
葉の表面にうどんの粉をかけたような白いカビが発生する |
苗立枯病 |
発芽してすぐや定植したての苗が倒れて枯れてしまう |
褐紋病 |
葉や枝に褐色〜黒色の斑点ができ、果実にもややくぼんだ褐色の円形の病変ができる |
灰色かび病 |
茎葉にも発生するが、主に果実にくぼんだような大きな灰色のカビが発生する |
菌核病 |
茎、果実に暗褐色のシミのような物ができ、進行すると白いカビが発生する |
半身萎凋病 |
株の片側の葉だけが黄色に変色して萎れ、進行すると全体が枯れる |
さび病 |
葉の裏にオレンジ色や茶色のサビのような斑点ができる |
青枯病 |
青い葉のまま萎れ、夜間になると一時的に回復するが、その後全体が枯れる |
ナスの代表的な病気は?
Photo by 横浜mosquito houseさん@GreenSnap
ナスは、丈夫で育てやすくプランターでも栽培できるため、スペースが限られている方でも気軽にチャレンジできる野菜のひとつです。ですが、栽培していると、どうしても病気にかかってしまうこともあります。
ナスは乾燥を嫌う植物のため、栽培環境として高温多湿になりがちです。そのため、主に糸状菌(カビ)によって引き起こされる病気になりやすく、黒枯れ病や灰色かび病、うどんこ病、半身萎凋病などが代表的な病気です。湿度が高いと感染しやすくなるため、定期的に葉を剪定して密集を避けたり、土を消毒してから育てるなど対策をしてから育てることが大切です。初心者は、病害虫に強い接ぎ木苗を使うと病気にかかりにくいので、おすすめです。
また、こまめに葉っぱの表面や裏側に病変がないかお世話をしながらチェックし、病気に気をつけながら育てましょう。
ここからは、ナスの病気について病気ごとに予防法や対処法を詳しく紹介します。下記を参考にして、病気にならないように元気なナスを育てましょう。
ナスの病気への対処法・予防策
黒枯れ病
Photo by kさん@GreenSnap
かかりやすい時期:5~7月
発症する原因:糸状菌(カビ)
発症前の対策:風通しのいい場所で栽培する
発症後の対処法:発病株を直ちに抜きとる
すすかび病
かかりやすい時期:2~5月
発症する原因:糸状菌(カビ)
発症前の対策:風通しのいい場所で栽培する
発症後の対処法:発病株を直ちに抜きとる
うどんこ病
Photo by てんちゃんさん@GreenSnap
かかりやすい時期:6~10月
発症する原因:糸状菌(カビ)
発症前の対策:お酢や重曹を薄めたスプレーを吹きかける
発症後の対処法:発病株を直ちに抜きとる
苗立枯病
かかりやすい時期:4~5月
発症する原因:糸状菌(カビ)
発症前の対策:土を太陽熱で消毒、土壌還元消毒する
発症後の対処法:発病株を直ちに抜きとる
褐紋病
かかりやすい時期:6~9月
発症する原因:糸状菌(カビ)
発症前の対策:土を太陽熱消毒、土壌還元消毒する
発症後の対処法:発病株を直ちに抜きとる
灰色かび病
かかりやすい時期:12~4月
発症する原因:糸状菌(カビ)
発症前の対策:風通しのいい涼しい場所で栽培する、花がらの剪定、石灰をまく
発症後の対処法:発病株を直ちに抜きとる、病変部位に重曹やお酢をふきかける
菌核病
かかりやすい時期:3~5月、9~11月
発症する原因:糸状菌(カビ)
発症前の対策:風通しのいい涼しい場所で栽培する
発症後の対処法:発病株を直ちに抜きとる
半身萎凋病
Photo by 横浜mosquito houseさん@GreenSnap
かかりやすい時期:6~9月
発症する原因:糸状菌(カビ)
発症前の対策:土を太陽熱消毒、土壌還元消毒する、接木苗を利用する
発症後の対処法:発病株を直ちに抜きとる
さび病
かかりやすい時期:4~11月
発症する原因:糸状菌(カビ)
発症前の対策:土を太陽熱消毒、土壌還元消毒する、石灰をまく
発症後の対処法:発病株を直ちに抜きとる、病変部位に重曹やお酢をふきかける
青枯病
Photo by はな(*´∀`)♪さん@GreenSnap
かかりやすい時期:6~9月
発症する原因:細菌
発症前の対策:土を太陽熱消毒、土壌還元消毒する、高接木苗の利用
発症後の対処法:発病株を直ちに抜きとる
ナスの病気対策をしっかりしよう!
今回は、農薬を使わない対策や対処法を紹介しました。乾燥を嫌うナスは、どうしても水を多く与えるため、多湿になりがちです。そのため、病気にかかる前に、できる対策をしてから育てましょう。心配な方は市販の農薬スプレーを使って対策するのも手軽に対策できるのでおすすめです。
また、ナス科の野菜は連作障害を起こしやすく、毎年同じ場所で栽培することができません。連作してしまうと病気にかかりやすいため、同じナス科の野菜を植えた後には違う野菜を植えるなどして、連作しないように注意しましょう。
ちなみに、ナスと一緒に生姜を植えると病気を予防してくれる効果もあるといわれているため、ぜひ試してみてくださいね。