沈丁花(ジンチョウゲ)の挿し木の時期はいつ?成功率はどれくらい?
2024/1/17
春先に見頃を迎える沈丁花は、甘い香りを漂わせる常緑の花木で、キンモクセイ(金木犀)とクチナシ(梔子)とともに三大香木でもあります。
植物の増やし方には種まきや株分けなどの方法がありますが、沈丁花の場合は挿し木で増やしましょう。沈丁花の挿し木の方法や時期、成功させるポイントなどについて紹介していきます。
沈丁花(ジンチョウゲ)の挿し木時期
Photo by ゆる〜りさん@GreenSnap
沈丁花の挿し木に適した時期は、4月または7~8月頃です。4月の挿し木は「春挿し」と呼ばれ、昨年伸びた枝を用いて行う方法です。昨年に伸びた枝は生長がゆっくりなので、天挿しという生長しやすい植物の枝先を用いる方法で挿し木にします。
7~8月の挿し木は「夏挿し」と呼ばれ、今年に花が散った後に伸びた枝を用います。今年伸びた枝は生長しやすいので発根もさせやすいですが、冬の寒さで枯れることがあるので管理場所に気をつけましょう。
沈丁花の挿し木は、どちらの時期に行っても構いません。
沈丁花(ジンチョウゲ)の挿し木方法
準備するもの
沈丁花の挿し木では、以下の道具を準備します。
- 沈丁花の枝
- 挿し木用土、鉢底石
- 鉢
- 剪定用バサミ
- 細い棒
- 発根促進剤
- 軍手
手順
沈丁花の挿し木では、春と夏の挿し木では使用する枝が違いますが、その手順は同じです。挿し木の用土には、赤玉土や鹿沼土、そしてパーライトなどがおすすめ。挿し木専用や肥料が混ざってない新しい用土も使用できますよ。
- 挿し木前日に沈丁花に水をたっぷり与える
- 翌日、沈丁花の枝の先端から10~15cmの枝を切る
- 挿し木では水を十分に吸収させる必要があるため、上の葉は2~3枚残して残りの葉は取り去る
- 挿し木の切り口を斜めにカットし、さらに給水する面を増やすために挿し木の切り口をさらに斜めにカットする
- 切り口を約30~60分ほど水に浸す
- 水から揚げて、枝の切り口に発根促進剤を塗布する
- 用土の入った鉢の中心に棒などで穴を開け、挿し木を1/3~1/2程度まで挿す
- 鉢土を軽く押さえ、用土が乾燥しないようにたっぷりと水を与える
- 約2ヶ月経過し根が10cm程度伸びれば、挿し木の成功!
沈丁花(ジンチョウゲ)の挿し木が育ったら植え替えをしよう!
沈丁花の挿し木を行ってから2ヶ月が過ぎ、根がおおよそ10cmに成長したら、2号ポットへの植え替えを考えてみてください。
その後は、生長にしたがってそれぞれ個別の鉢に移植させましょう。地植えで育てたい場合は、挿し木の1年後に地植えに植え替えてください。
沈丁花(ジンチョウゲ)の挿し木は水栽培でも育つ?
沈丁花は生長が遅いため、水栽培には適していません。土に挿し木しても鉢上げまでに3カ月以上の時間がかかるので、ずっと水に浸している水栽培では管理が難しいと言えるでしょう。また、根が出た後も、土への植え替えが難しいこともデメリットに挙げられます。
沈丁花(ジンチョウゲ)の挿し木でよくある質問
沈丁花の挿し木はペットボトルでも育つ?方法は?
鉢の代わりにペットボトルを使って沈丁花を挿し木することも可能です。ペットボトルを用いれば、水分の蒸発を防いで湿度を保ちながら育てられるでしょう。
ペットボトルの底を切り取り、鉢底に穴を開けます。用土を入れて水で湿らせ、挿し木した枝を挿して育てていきましょう。日差しにあたって蒸れないように注意しましょう。
沈丁花(ジンチョウゲ)を挿し木するとどれくらいで発根するの?
沈丁花の挿し木は、順調に育てば約2ヶ月で発根し始めます。
沈丁花(ジンチョウゲ)の挿し木の成功率は?初心者でも成功する?
沈丁花の挿し木は、初心者でも適切な時期に挿し木を行い、必要なケアを怠らなければ成功する可能性は高いです。沈丁花は生長はゆっくりですが、とても丈夫で育てやすく、生垣にもよく用いられる植物ですので、手順の通りチャレンジしてみてくださいね。
沈丁花(ジンチョウゲ)を挿し木して増やそう!
沈丁花は丈夫な花木なので、正しい手順で挿し木を行えば初心者さんでも成功できます。挿し木から育てれば、愛着もひとしおですね。沈丁花の美しい花と香りを、自分の庭で楽しむ喜びを味わってみてくださいね!