【ガジュマルの増やし方】挿し木から根っこを太くする方法とは?
2025/5/22

精霊が宿る木とも言われるガジュマルは、初心者にも人気のポピュラーな観葉植物ですが、剪定などで切った枝葉を使って増やせます。この記事では、ガジュマルの挿し木での増やし方について、時期やコツなど詳しくご紹介します。
ガジュマルの挿し木の時期はいつ?
Photo by macramemioさん@GreenSnap
ガジュマルの挿し木をする時期は4〜5月、もしくは9月〜10月の春か秋の時期です。気温の目安として20〜25度くらいの時期に挿し木をしてあげると、その後の成長もいいですよ。
これ以外の暑すぎる時期や寒い時期はガジュマルが休眠するので、挿し木をしても発根せずに失敗してしまう可能性があるので気をつけましょう。
ガジュマルの挿し木の方法
準備するもの
- ガジュマルの親苗:健康で成熟したガジュマルの枝や葉を選びます。
- 鋭いハサミ:挿し木用にガジュマルの枝を切断するために使います。
- 挿し木用の土:市販にあります。赤玉土小粒でも代用可能です。
- 鉢やポット:3号サイズの鉢やポリポットを用意しましょう。
- 瓶やコップ:挿し穂の吸水のために使います。
挿し木の方法
- ガジュマルの親苗から、健康な選び枝先10cmを切り挿し穂をつくる。
- 挿し穂の上部3〜5枚の葉を残して、それ以下の葉はすべて取り除く。
- 瓶に1〜2cmほど水をいれ、挿し穂の切り口を斜めに切り直してから水につけ、2〜3時間吸水させる。
- 鉢やポットに挿し木用の土を9分目まで入れる。
- 挿し穂を3cmほどの深さまで土に挿す。
ガジュマルを剪定して切った枝を使う場合は、枝全体を10cmくらいに切り分けて使うこともできます。その際は挿し穂の上下を間違えないようにしましょう。
ガジュマルの挿し木をしたあとの管理方法
ガジュマルを挿し木した後は、新芽が出るまでは土が乾燥しすぎないように水やりや霧吹きをこまめにしましょう。また、普段よりやや日陰気味の場所に置いて育ててください。
新芽が出て生育が安定してきたら、普段通りの育て方や置き場所に戻します。1ヶ月ほどすればポットの中に根が張ってくるので、通常の観葉植物用の土に植え替えて鉢上げします。
ガジュマルの挿し木で発根率をあげるポイント
ガジュマルを挿し木で増やすときは、できるだけ若く元気な枝を挿し穂に選ぶことが失敗しないコツです。若い枝にはそれだけエネルギーもあるため発根率が高く、それにともなって成功率も上がります。
また、心配な方は挿し穂を水につけるとき、メネデールなどの発根促進剤を規定量水にとかしてから切り口をつけるようにすると発根率が上がります。
ガジュマルの挿し木でよくある質問
ガジュマルの挿し木から根っこを太くする方法とは?
Photo by macramemioさん@GreenSnap
ガジュマルといえば太い樹形が魅力ですが、挿し木苗は枝から増やす方法なのでなかなか太く育てることはむずかしいといわれています。ただし、太くする方法が全くないわけではありません。
鉢上げをするときに、挿し木苗の土を全て落とし、ポリポットを逆向きにして底穴に根と枝を通すようにします。苗ごと逆手に持ってポットの中に観葉植物用の土をいれたら、そのまま土を入れた鉢の上にポリポットごと置いて育てることでポリポット内の根が太っていきます。
これは盆栽の根上がりという手法を応用しているもので、数年の年月はかかりますが独特な樹形を取り戻すことができます。
ガジュマルは水差しや株分けなどの増やし方もできる?
ガジュマルの増やし方には挿し木以外にも水挿しという方法があります。途中まで挿し木と工程は一緒で、挿し穂を水につける段階でそのまま水換えをしながら育てていき、発根まで水中でさせてしまう方法です。
真夏は水が腐りやすいので温度管理が必要ですが、秋ごろから始めて暖房の効いた室内で管理すれば水挿しも成功しやすい方法です。そのまま水耕栽培で育てることもできますよ。
ガジュマルの挿し木による増やし方に挑戦しよう
ガジュマルの挿し木は、正しい時期に行うことと、若く元気な枝を挿し穂にすることでかなり成功率が上がりますよ。剪定で切った枝葉があれば捨てずに挑戦してみましょう。

(株)GreenWalkの専務取締役
金沢大学自然科学学科卒業後、植物関連事業に多く携わる。植物は人類の営みに欠かせない存在であり植物の生き様に深く感銘を受ける。 現在は愛知県豊橋の地にて創業50周年以上を迎える老舗農場の農場長として植物達と向き合う日々。
ポットに挿し木をして、水を十分与えたのち、全体をビニール袋などで包み密閉して管理すると、中の湿度が高まり発根率が上がりますよ。